私の恋<第一章┈┈出会い>
涼しい緋色の風が吹く、秋半ば。
私も貴方もまだ幼い頃、貴方はこの学校にやってきた。
−小学校生活四年目の十月。
四年二組、星野優麻(ゆま)。
私がまだ今より小さかった頃。
隣のクラスに、転校生がやってきた。
名前は高野 優央(ゆおう)。
私はその時、優央の事は何も知らなかった。別のクラスだし、接点は学習発表会とか校外学習とかしか無い。
…それに、私はその時康哉(こうや)に一途な恋をしていたし。
私は康哉しか見ていなかった。
あの時の私が今を見たらどんな反応をするだろうか…?
さて、月日は経ち1年後。
「−付き合ってください」
私は康哉に手紙で告白された。
私はとうとう初カレができた。
今思うと早すぎたなって思う…だって小5だよ?笑
でも、その関係は長くは続かなかった。
「ごめんなさい」
付き合い始めて一ヶ月が過ぎようとした頃、私は彼に言った。
彼も「正直寂しい」と言いつつ納得してくれた。
少し戻り、小5の春。
クラス替えがあり、私は優央と同じクラスになったのだ。
話したこともないし転校生だし、クラスも違かったし。話すことはあまりないだろう。
そう思っていたのだが。
この学校は毎年、各学年同じクラスの男女でペアを組んで、一ペアずつ学年ごとに集まって清掃班というのが作られる。
そう。私と優央はその17分の1程度の確率で同じ清掃班になった。
そこから、私たちはよく話すようになった。
−−出会って半年後、私は彼に惹かれていった。
続く