アモリス
8 件の小説星の旅路
広がる無限の大宇宙に 一つの小さな星が輝く その光を追いかけて 僕は今、旅を始めた 彷徨う星々の間を漂い 見えない道を探し求める 愛という名の光が どこか遠くで揺らめいている 銀河の果てに答えがあるのか それとも心の中にあるのか 星屑に問いかけても 静寂が返事をくれるだけ でも、漆黒の空を見上げれば 無数の星々が輝いている その一つ一つが教えてくれる 愛は遠い場所にあるのではないと 宇宙の中でただ一つの自分 その存在が全てを照らす 愛は外の光ではなく 自分の中から広がる光 旅は続く、大いなる宇宙へ 答えはまだ見えなくても 心の星が導いてくれる いつか、きっと出会えるその瞬間
忘れられた心の灯火
他者への気持ちが希薄な時は 心の奥深くに眠る声がある それは時の流れに押し流され 忘れ去られた優しさの残り香 しかし、冷たい風が吹く時 心の扉を叩く小さな音 再び気持ちを温める火が灯り 人の心の深淵へと戻る道を示す 無関心の海に漂う時こそ その沈黙の中にこそ 人の心を見つめ直す力が 静かに息づいていることを知る
道化の心
仮面の下に秘めたる、 心の深い深い穴、 笑顔の影に隠れし、 過去の痛みが宿る。 明るい顔を装い、 喜びを振りまきつつ、 その裏で静かに、 記憶と涙が流れる。 夢の欠片、希望の残骸、 胸の奥に眠りたる、 捨てられぬ感情が、 仮面の下でひそかに光る。 世界がどうあれ、 笑って踊り続ける、 道化の役割を担いつつ、 心の奥で囁く。 「笑え、笑ってやるさ、 誰にも見せずに」 仮面の裏の真実は、 ただ静かに、心に残る。
ひび割れた仮面
鏡に映る笑顔はひび割れ、 その裏に隠した傷は深い。 でも、舞台の上では笑うしかない、 壊れかけの道化、役目は続く。 踊りながら、転びながら、 みんなの笑顔を作るため。 自分の痛みなんて、誰も見ない、 それもいいさ、誰も気にしない。 笑いの背後で、ひそかに泣く、 皮肉なことに、誰も気づかない。 心は軋み、崩れかけても、 舞台の上では笑顔が正義。 自分を知りながら壊れていく、 道化の人生、こんなものだ。 愉快に見せて、実は惨め、 皮肉な運命に笑いながら泣く。 涙は舞台の裏に隠しておけ、 その傷もまた、笑いに変える。 壊れかけても、役目は終わらない、 道化のままで、最後まで演じろ。
「涙を隠し、人のために笑い続ける道化」
化粧の下に潜む涙、 笑顔の面に隠し持つ、 道化の私が舞うのは、 歓喜の舞、悲しみの隠蔽。 星の下で踊りながら、 虚構の中で笑い続け、 心の奥にしまい込んだ、 涙の真実は誰にも見えず。 観客の前で弾ける声、 喜びと笑顔を振りまき、 背中に忍ばせた痛みは、 静かに闇の中に溶ける。 だが、舞台の裏側には、 孤独な夜の静寂が、 涙の川が静かに流れ、 その深淵に心が沈む。 それでも私は舞台に立つ、 微笑みを絶やさぬために、 化粧の下の涙を隠し、 笑顔の中に自らを埋め込む。 この笑いの中にこそ、 人のために尽くす証がある、 涙と痛みの背後に隠し、 道化として今日も笑い続ける。
人間の愚かさ
愚かさの影を背負いし者よ、 思い上がりの星を仰ぎ見、 無限の空の下で踊り、 夢の中で偽りの光を追う。 自らの小ささを忘れ、 高き塔を築き上げ、 その頂で風に揺られながら、 現実の声に耳を塞ぐ。 人の欲望は尽きることなく、 満ち足りることを知らず、 つねに何かを求め、 手にしたものを見失う。 歴史の繰り返しの中で、 織りなす愚行のパターン、 過ちの中で学ぶこともなく、 同じ道をひたすら歩む。 しかし、その愚かさの中に、 ひとしずくの光が宿る、 人の愚かさもまた、 その一部として、真実を映す。
窓の外の景色
窓から見える景色はいつだって輝いて見えた。 目を瞑り手を伸ばせば届きそうなのにいつも見ているだけで気が済んだら窓を閉めてしまう。 色んな想いや感情が波紋のように広がって大きな波に変わっていく。 背後から迫る波に気づかずにまた窓を開ける。輝く景色を求めて、
声が聞こえる
どこからか声が聞こえる。 自分にとってその声はとても不愉快でとても不安にさせる。どこにいても何をしていても聞こえてくる。その声が聞こえるたびに胸が苦しくて泣きたくなる。なのに無視することができないからタチが悪い。 自分にしか聞こえないその声はいつだって自分に問いかけてくる。その時いつも決まって答えを出すことができない。 そんな事を何度も何度も繰り返している。