寧々
4 件の小説寧々
自分が楽しい様に小説を書いている高一です。本当の自分を見つける為に日々奮闘しています。「生きる」それは簡単な事?難しいこと?正しい意見は無いと思います。自分らしく。そして楽しく。
普通
親は私に普通の人生を歩んでほしいらしい 友達と遊んで帰る放課後 心を燃やす体育祭や文化祭 仲間と励み合う部活 親が望んでいる未来に進めば 私が望んでいる人生は歩む事ができない 私は普通科の高校に通っているが 最近、定時制高校に行きたいと思った 「いじめ」が止まないからだ 定時制高校に行けばバイト三昧 青春は少ないし 卒業しても「中卒」扱いになる学校が多いだろう 「辛い事の方が多いだろう」 それでも私は定時制を選びたい 親の意見を逆らう私は親不孝者だ でも自分を苦しめてまで普通科で勉強したくない 定時制に行ったら介護福祉士になる勉強をしようと思う 介護福祉士は給料は少なく 厳しい仕事だ でも、やっぱり私は頑張りたい 今までに受けた恩を返す為に 私は新しい地で励む
絶対
あの子に 「絶対合格するよ!」 なんて言わなければよかった 「絶対」なんて無いんだから あの子と一緒に合格したかったあの学校、私だけ合格してしまった あの子が行きたかったあの学校を私は自主的に辞めた あの子にどんな顔して会えばいいのか分かったのに、下校中ばったり会ってしまった どんな罵りを受けてもいい、絶交されてもいい、下唇を噛み、覚悟を決めていた でもあの子は罵ることもなく私にこう言った 「私も受かった貴方に合わせる顔がなかった」 なんだ一緒じゃないか。 お互い同じ思いを持ってすれ違っているとは思ってもいなかった 本当の友達。 「何があっても友達でいる。絶対だよ」 あぁ、「絶対」なんて存在するんだ そう思い私の心は満たされたんだ。
進むべき人生って何? 1
薄暗い室内、書類でびっしり詰まった本棚に囲まれ、外から中が見えない様になっている窓に囲まれながら私、瑠奈は進路指導室の中で、担任の先生に渡された真っ白な紙を見つめていた 「瑠奈さん、何処で誰に何をされたか、そしてその時瑠奈さんはどんな思いだったかを詳しく、正直にこの紙に書いて」 そう言って渡された紙だったが私は自分の思いをこんな薄いちっぽけな紙に綴ってやるもんかと思い、15分間程、紙と睨めっこをしていた。 それに見かねた先生が 「ゆっくりでいいのよ」 優しい顔でそう言ったが、内心早く書けと苛ついているだろう。外はもう暗い頃だろう、時計はもう7時を指しているのだから そろそろ定時かな、と思っていると、全くペンが進まない私を思ってか先生は私に 「そうだ、家で書いてきなさい」 そう言った。 まぁ言うて私も早く帰りたかったので、 「はい!先生お気遣い有難う御座います。そうさせて頂きますね」 と言うと、すんなり家に帰してくれた 午後10時、 家に帰り机に座ってからも考えるのはさっきの先生の言葉の事ばかり 「本当の事を正直に」、、か。 正直に書いた所で何が出来るというのか。 停学にでもするのか?それとも退学? 全く教師と言う存在を信用していないこの私だ、家に帰ってからも一切紙に書けず、真っ新な紙を提出した ま、どうでもいいや。 と思っていた私だったが、 しかし、この後あんな事態になるとは一ミリも思っていなかった事を後悔した
本当の自分
「生きている意味」 この言葉は淡白でとても簡単な言葉、いや、こんな僕が言い表す事は出来ない この一言を発する事で相手の心臓を鷲掴みに、さらには相手の行動、自分人生を自分の好きな様に動かすことが出来る そう、この僕も人生を変えられたその一人の被害者だ 夕暮れの部活終わり、雨が落ちる様に、消しゴムのカスを机の下に落とすあの何とも言えない、悲しくも、もどかしい気持ちになるあの瞬間の様に 僕の心臓の奥の奥底まであいつは持っていきやがった 苦味を噛んだ様な顔をする僕にあいつはこう言った 「なぜ好きでもないのに部活を続ける?」 分からない 僕の様な強くも弱くもない奴が将来アスリートとして活躍出来るはずがないし 先生からも親からも期待されているはずもない なら僕は何のために部活をしているのか? 進路の幅を広げるため?体力向上? いや違う そんな訳がない! 僕は何のために高校に通い、部活に行き なぜ無意味な時間を何度も何度も繰り返しているのか?? こんな人生!僕は望んでない!! なら、なぜ僕は生きているんだ? 死に急ぐ様な出来事があったり、特に虐められている訳ではないが 強いて言えばあいつにセクハラされている、っと言ったところだろうか 僕に「なぜ部活をしているのか?」 と言ったあいつは僕の心臓を掴んで離さない張本人 部活の度に僕を舐め回す様に凝視し、小さく喉を鳴らすあいつ それが僕は何故か特に嫌でもないし いつもの様に僕は無関心に振る舞っていた 地獄に落とされた様な 不意に接吻された様な漠然とした何とも言えない気持ち でも、あいつに見られることに対して僕は何も不満に思わなかった むしろ見てほしい、と、さえ思った、 何もない人生の一日 誰かがあいつの事を先生にチクったらしい まぁ、そうだろうな、あいつは学校を辞めた いや、辞めさせられた 幸せだ! 「これで僕の心臓の中まで覗き込んでくるあいつがいなくなった、幸せじゃないか!!」 んっ、?、何で、、不満だ、、何かが足りない 俺の事を宝石の様に見つめ、自分の性欲を俺に押し付けてくるあいつ あいつがいなくなった ん?、、?なにかがおかしい、 俺、おれ、?僕、。、?、、ぼく、、!? 自分は欲求に塗れる様なこんな人間だっただろうか いや違う。 自分を見失うな しっかりしろ おい、!!!しっかりしろ!!! ん、??いや、焦るなよく考えろ 心臓を握られた。、?んだよな、 いや、、違う、違う!!!! あいつは教室のドアの隙間から目、鼻、口を大きく開け 僕をまるで自分の獲物を見つけた様に荒々しく息をしながら 僕の事を見ていた 昔のあいつは僕の事をあんな性欲に塗れる目で見るような人間ではなかった そう。 そうだ、そうだよ、!! バタン、 此処で突然目の前が真っ暗になり意識を失ってしまったが 最後にあいつが言った言葉は微かに聞こえた そう 「君心臓を握ったのは僕、、いや お前自身だ」