秋雨 ねろ_🐢
4 件の小説あなたがいたら、
“普通”にいきたかっただけなんだ。 自由に羽を伸ばしている貴方みたいになりたかったんだ。 頑張っても普通にできない僕は弱虫でさ。 なのに。 なんで貴方みたいな人があらわれなきゃいけなかったの? ただ普通にいきたいんだよ、僕は。 好きな人が出来ちゃ、意味ないじゃないか。 大好きすぎて眠れない。 愛しすぎて夢に出てくる。 そんな日が続いちゃダメなんだよ。 ねぇ、分かってよ。 そろそろ離れなきゃね、 さよなら。 僕は人生の幕を閉じた。
【みにうさぎ企画】“時間”を生きる君と“時”に生きる僕
大好き、だなんて言えるはずないじゃん。 *** 僕は平凡な中学生です。 テストもいつも平均点ぐらい。 得意科目はありません。 生きがいなんてものはありません。 いつ死んでもいいと思ってます。 そんな僕にも、好きな人が出来ました。 凄くいい人でした。 こんな僕にも話しかけてくれるような、そんな優しい人でした。 大好きだと、言いたい人でした。 でも。 そんな彼女は、僕の目の前で、包丁に刺されて死にました。 告白して、振られた日のことでした。 複雑な気持ちにしかなりませんでした。 「ねぇ___××くん!」 「___××くんは優しいね」 「ありがとう___」 そんな声が二度と聞こえないのかと思うと、許せなくなりました。 そんな時に、彼に出逢いました。 「もしも、救える方法があったとしたら___」 僕はそれに乗っかりました。 大人は馬鹿らしいと言いました。 僕は馬鹿でもいいと言いました。 大人はやったら後悔すると言いました。 僕は後悔してもいいと言いました。 大人はまた、離れていきました。 大好きだった人達は、必ず僕の前からいなくなりました。 おばあちゃんも、 お父さんも、 お母さんも、 お姉ちゃんも。 僕がいるところで、僕を守って死にました。 だから、僕は、タイムリープをしたんです。 *** 「おはよーっ!!!」 君の元気な声が、空に響き渡っていました。 怪しげな、僕の因縁の相手が、そこにはいました。 「君が××くんかな、𓏸𓏸と仲良くしてくれてありがとう」 優しそう、と当時は思ったものです。 それは嘘だと、あの日、教わりました。 僕は記憶を辿りながら近づきました。 君の顔は、歪んでいました。 「笑ってよ、本当は殺されるはずだったんだよ…?」 そう言っても伝わるはずないのに。 分かるはずがないのに。 僕は言ってしまったんです。 君の笑顔は涙で濡れました。 「大丈夫、これから僕は𓏸𓏸のそばにいるよ。」 君は僕を責めたりはしませんでした。 ただ、泣きながら笑っていました。 君は間違いなく、 僕の知っていた君ではありませんでした。
卒業式の日、名も知らぬ手紙より
こんにちは。 貴方は僕が誰なのか分からないでしょう。 これだってパソコンで印刷するんですもん、筆跡でも特定しようがありません。 好きです。 正しくは、好きでしたになるのかもしれません。 貴方の花が咲いたような笑顔が好きでした。 貴方が一生懸命部活をしているところが好きでした。 貴方は間違いなく、僕の人生の中で1番会えてよかった人です。 貴方には随分とお世話になりました。 元気を貰いました。 ライバル心を貰いました。 叶わない恋を貰いました。 叶わない恋って、悲しいですけど、ワクワクするもんなんだなって知りました。 お互い高校に進学しますが、残念ながら貴方の入学する高校に僕はいません。 一緒だとしても、絶対見つけられません。 悲しいですよね。 貴方の性格は、傍から見たら悪いように映っているのかもしれません。 だけど、貴方は努力家なんです。 自分の意見を通せる人なんです。 それが、僕には憧れで。 憧れて、勝手にファンになって、勝手に好きになっちゃいました。 貴方がこの先、自分が嫌いになっちゃうことがあるかもしれません。 その時は、僕を思い出してください。 名も分からない僕が恋するぐらい、貴方には魅力があるんです。 恋してる時は幸せでした。 だけどいざ、別れるとなるとやはり寂しいものですね。 叶わない恋をした僕の分、 貴方は幸せになってください。 結婚式の日には、人ずてに僕を探してみてください。 それまで、かくれんぼをしましょう。 名が分からないから、こんなふうにカッコつけられるんですね。 名が分かったら、すごい黒歴史になるかも。 受験お疲れ様です。 貴方の幸せを願って。 名無しの権兵衛より
とある天界のはなし
『好きだよ』 そんな言葉を君から聞けたら、どれだけ幸せだったんでしょう___ 自分が何者なのかも分からくてさ。 もういっそ死ねたらな、 そんなことを毎日思ってたのよ。 死にたいなんて思う自分すらも気持ち悪くて、 でも、そんなときに、好きな人に出会った。 嬉しかったよ。自分に生きがいができたみたいで。 でもね、好きな人は女の子だった。 僕も、体は女の子だった。 世の中からは『同性愛』って言われてしまう恋だった。 しかも、その好きな人には男のすんごいイケメンの好きな人まで居てさ。 あはは、バカみたいだよね笑 しかも君さ、めっちゃ頭いいわけ。 僕は到底叶わないわけ。 しかも僕、嫌われてたんだよね。 なんでだろうねぇ? もう何にもわかんなくなってさー笑 大っ嫌いだったよ、自分が。 あーもう、どうすりゃいい?笑 狂いそうだよ、こんなことなら生きなきゃ良かったなーw なんて、思ってたw わかります、って? あはは、君も嫌われてるのかー。 君には生きてほしいかなー。生きて、同じ人に夢を見せる義務がある!笑 僕みたいな人を救ってほしいんだよね、 僕と正反対な貴方なら出来るよ! え、じゃあダメだって? 違う違う、正反対だから出来ることの方が多いんだよ? 貴方はまだ生きれる。 生きることが出来るんだからさ。 僕と違って。死んで神になった僕とは違って。 僕君の居場所、現実でつくってあげるからさ。 凄いでしょ、神ってなんでもできるんだよ? だーかーら、泣かない! 笑って、その笑顔を好きな人に見せて! はい、じゃあ現世に戻ろう! 次会うのはおばあちゃんなのかな? もう来んなよー! 神になった少年は、もう笑顔になったその少女に、見えなくなるまで手を振りつづけた。 しかし、少女を見えなくなった瞬間、少年は途端に崩れ落ちた。 『僕が好きだったのは__君なんだけどね、』 何が好きな人に嫌われてるーだ笑 ばーか。 ちゃんと生きろよ、