あずまげん(THETEMPeSTARS)

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あずまげん(THETEMPeSTARS)

THETEMPeSTARSのあずまげんです 曲の細分化を文章でしようと思います

世界

『狂ったように暗い世界に見えて、誰にも何も言えない』 朝、目を覚ましても。 黄昏時に物思いに耽っても。 この世界には夜が来る。深い深い暗闇に街の明かりも心の灯火も覆われていく。 澄み渡った景色や美しい風情は霧のように消えていく。 生きてる意味なんてない。 そんな風に思わせてくれる『世界』 人の数だけ悲しみと楽しみが交差して、生きた人の数だけ屍が嵩張る。 誰かが生き残るせいで、心を縛る悲しみの物語が紡がれる。 ならいっそ、みんなで死んでしまえば、、 なんて、本気で思えるぐらいに腐ってた。腐ッタ夜が続いてた。行き場の無い怒りや焦燥に僕の心も体も満たされていた 小さい幸せにも目が届かなかった。でも僕より辛い人なんて大勢いる。 そう。事故現場で血を流しながら倒れている人を見て思った。人は死ぬ。だから、 そんな人たちに手を差し伸ばせる側の人間にまだなれるのかもしれない。その人たちの苦しみを少しは肩代わりできるのかもしれない。消えた霧はまた頭を覆い、僕にやるべきことだけを見せてくれた。 報われない人生なんてないって信じよう

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今夜もバイバイ

はじめましては夜の横浜だった。平日の夜でも活気に満ちたこの街は、苦手な雰囲気を放つ僕の嫌いな場所だった。 『はじめまして』と華奢な女の子に声をかけられ、それが4,5年SNSだけの繋がりだったYちゃんであると認識するのにしばしかかった。携帯の中だけだった存在が実際に目の前にいるという感覚はなんとも言えない心情になる。 他愛もないつまらない会話をしながら僕たちは値段のかからなそうな居酒屋を探して入り席に着く。 『生2つで』そう言って店員がビールを持ってくるまで少し気まずい時間が流れた。 ビールが置かれて「かんぱ〜い」と元気に振る舞うYちゃんに合わせてジョッキを鳴らす。さっきまでと打って変わってYちゃんは饒舌になり、僕からたくさん話を聞き出してくれた。 女の子と会話をするのに若干の抵抗があったはずなのに彼女からの質問だったり、彼女の身の上話だったりはどれも興味をそそられついつい前のめりに話をしてしまった。 僕たちは笑った。その時、街1番明るく大きく。 一件目が時間になり僕たちはその後も2件3件と居酒屋を梯子して、最終的にまともに歩けなくなっていた。 『そろそろ終電だしさ、駅のほう向かおっか』と煙草をふかしながら言う。すると袖を掴まれ 『まだ帰りたくない』 僕は僕のことをその時見る術などないが、きっと瞳孔が大きく見開いてしまっていたに違いない。 『じゃあホテル行くか。』 冷静に焦ってないフリをして、僕はYちゃんと手を握りホテル街へと歩いて行った。 歩きながらYちゃんはお酒で赤くなった頬をさらに赤く染めながら 『今日はなんか楽しくて、〇〇君は他の男と違ってバイバイしたくないなって思っちゃったの』 『そっか。僕もだよ。』 とつまらない返事をして僕たちはその夜愛し合った。 3時をすぎても、何時になっても。 時間は過ぎて行って、僕たちは恋人関係に発展していた。 仕事のある平日は会えない分、土曜日だけはYちゃんの為に費やした。ただ、繁忙期に入った僕の仕事は日曜日も出勤日であり、土曜日の夜は遅くまで遊ぶことができなくなっていた。楽しい時間を過ごして迎えるバイバイの時間はきっと良くない事だとわかっていても若さゆえの自制心から羽目を外すことができなかった。今日はYちゃんの家の前で。今日は駅のホームで。 『じゃあ、また来週。大好きだよ。』 とキスをして僕たちは別々の夜を過ごす準備をした。 大人と言ってもまだ18歳やそこらの僕にはYちゃんがどうして欲しいとか、あの時なんて言葉をかけて欲しかったとか、本当は毎日ずっと一緒にいたいとか、気にしてあげれるほどの余裕がなかった。仕事とバンドと彼女と、僕なりの目一杯で愛していたつもりだった。それが伝わってるつもりで接してしまっていたから。だから彼女が本当はバイバイの時怒っていたのも、そんなに忙しい僕が本当は浮気をしてるんじゃないかって疑ってたのも、とっても寂しい顔をしてた時に 『明日は有給で休みだよ』って言った時に元気を取り戻してたのも全部わからないでいた。 バイバイの数だけ、貴女を想える時間があって。バイバイの数だけ、寂しい気持ちになって。 バイバイの数だけ、会うのが楽しみになる。 バイバイの数だけ、僕たちは愛し合っていた。

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