―無名―
3 件の小説―無名―
初めまして。―無名―(むめい)と申します。 なぜこの名前にしたかと言うと名付けセンスが皆無だからです。 実は私は小説を書くのが苦手です。 なのでここで沢山書いて文章能力を高めたいと思ってます。 拙い内容になると思いますが、読んでもらえると幸いです。
ショッピングモール
世間はそろそろGWだ。 みんなはどこへ行く? それとも家か? 俺は… 今、俺は夜のショッピングモールにいる。 しかも廃墟の…だ。 なんでここにいるかは分かるな? そうだ。『肝試し』だよ。 しかも罰ゲームで1人で。だ。 くそ。あいつら俺が、こういうのに弱いって知ってるはずなのにさ。 …そして今俺はショッピングモールの4階にいる。 ゲーセンコーナーがあるな。しかもなんだか不気味だ。 「確かあいつらは、ここの残ってるのを証拠に取ってこいって言ってたな。」 嫌々ながらも、大きめのクレーンゲームに近づいた。 【ブォン!】「うわぁ!!!!」 廃墟のはずなのに、電源が入った。 軽快なリズムとは裏腹に無機質な声が響く 【次の景品はお前だ。】 はぁ?と思ったが電源が入るなら…と100円を入れようとした。 そこで俺は…意識を失った。 次に目が覚めると、ガラスケースが目の前に広がり、 人が目の前にいる。 俺は声を出したかったが動けない。 かろうじて聞き取れたのは、さっきと同じ軽快なリズムと 無機質な声。 そして俺の隣にはさっきまで目の前に居た奴がいる。 ぬいぐるみとして。 そしてまた今度は壊れた無機質な声が聞こえた。 【つつつつつつつ次のののののののののの】 【けけけけけけ景品はははははは】 【おおおおおおおおままままままええええだだだだ】
人と生き物の時間
僕はご主人様と生きたかった。 同じ時間を過ごしたかった。 でも、叶わない。 僕とご主人様の時間は同じようで全然違う。 ある日、僕はいきなり苦しくなった。 ご主人様が色々な所に行って、治してくれようとした。 でも、自分でも分かるんだ。 進行が進んでるって。 ほら、もう僕のお迎えが来た。 だんだん苦しいのが無くなってきた。 ご主人様の目から沢山の水が流れてる。 『ありがとう』 僕は、最後の力を振り絞ってご主人様に感謝を伝えた。 『―――――』 すると、何故かご主人様の言ってる事がわかったんだ。 なぁんだ。ご主人様も同じ気持ちだったんだね。 そこで僕は意識を手放した。 『ありがとう』
チーズ
『はい、チーズ』 ―あなたは写真が得意ですか? 私は写真部だ。 学校の文化祭に展示する為に、様々な所で撮影をしている。 今は体育祭真っ只中。 裸足で走る人。ハチマキを可愛く飾ってる人。 そして… 私のように写真を撮ってる人。 体育祭は様々な人がいる。 ちなみに私は写真を撮られるのも走るのもとても苦手。 それを免除されるということで、撮影にいそしんでる。 「調子はどう?」 この声は親友のまり。この子も写真部だ。 「まぁまぁかな。走らなくていいし写真も撮られなくていいからね。」 そっか…と呟くまり。 「まりは、次何の競技出るの?」 私はどうしてもまりの写真を撮りたかったので聞いた。 「…教えない。写真も撮らなくていいから。」 とまたポツリと呟いた。 まりがそう言うなら仕方ない。 「わかった。写真撮らないから教えて?」 そう聞くとまりは嬉しそうに 「なら教えてあげる。次は部対抗リレーね。」 そして、部対抗リレーが始まった。 まりの他に後輩や先輩が混じってる。 「まり!頑張れ!」 私は声を上げて応援した。 まりはこちらを見て笑顔で頷いた。 空砲がなり、スタートした。 まりは3番目に走る。 まりは撮るな。と言ったがどうしても撮りたい。 どうしようか…と悩んでいる間にまりの番になった。 …走るまりはとても綺麗だった。 思わず私は約束を破り写真を撮った。 ―撮ったはずだった。 その被写体であるまりが居ない。 そして、何事も無かったように体育祭は進んだ。 「まり…?」 急いで撮った写真を探した。 でも、まりが居ない。 いや、元から居ないかのように、まりの姿だけない。 「先生!まりが!…山下まりが居ないんです!」 急いで先生たちがいるテントに向かった。 そこで私は絶望した。 「何言ってるんだ? 山下まりという名前の子はこの学校には居ないぞ?」 ほら。と先生から名簿を渡されたが、確かにまりの名前はない。 「変なこと言ってないで、写真撮りなさい」 と叱られた。 じゃあ、私が今まで話してたまりはどこに? それから数年たったが、私は写真を撮っていない。 まりの家も訪れたが、まりの両親からは 「うちに、まりという娘はいません! 変なこと言わないでください!!」 と怒られた。 「まり…会いたいよ…」 ぽつりと呟くとどこからか、まりの声がした 『はい、チーズ』