呉羽
4 件の小説嫌。嫌。嫌…?
学校が嫌になる時がある 家族が嫌になる時がある 友達が嫌になる時がある 恋人が嫌になる時がある 別に、何かされた訳じゃないのに 何故か話したくない 一緒に居たくないと思うんだ 家がとても狭く、窮屈な気がする クラスがとっても小さい世界に見えて 閉じ込められてる気がする 貴方の隣に居ることに 何故だか疑問を感じる 私は、嫌いになってしまったのだろうか でもたまに無性に一緒に居たいと思うんだ 家で家族と 学校で友達と 貴方の隣で、貴方と わがままな私を許してください。 なんて…言えないけどさ 私は、たまに嫌いになって たまに好きになります 家族を 友達を 貴方を もう少し、私が大人になったら、 素直になれるかな…?
勘違い
私は普通の女の子よりも、お洒落をしていなかった。 髪を巻いてたり、コンタクトにしていたり 私は分厚い眼鏡で一本結び。 変わりたかったよ でも、勇気が出なかったの。 でもね、ある時恋に落ちたの。 クラスの中心グループにいるような男の子に。 自分を見てほしくて 意識してほしくて 私、頑張ったの。 コンタクトにしてみて 髪を巻いてみて ナチュラルメイクもした そしたら、自然に中心グループにいて 自然と彼と話すことができた。 自分から告白しようと思った時、 彼から告白してくれた 「髪巻いてるの可愛いね」 「笑った顔大好き」 言われるたびに、変わってよかったと思った でも、最近はそう思わないの。 彼とデートをした時も、私との話よりもスマホで写真ばっかり撮ってる 話しかけると、「彼女可愛いだって」と嬉しそうに私に投稿を見せてくる。 私のツーショットも ランチの写真も 撮ってくれるのは嬉しいよ だけど思ったの。 彼は私が好きなんじゃなくて 私の顔、外見が好きで 見せびらかしたくて 付き合ったんじゃないのかなって 恋をした時は、私みたいな人にも平等に話しかけてくれて優しいなって 思ったけど あのグループも、彼もただ表面上だけの世界で ただ相手よりも自分の方が凄いと思い合っているだけ 「ねえ。私のどこを好きになったの?」 「えっ。顔可愛いなって思ったし、スタイル良いし。」 「そっか」 外見だけ変わっても、やっぱりだめだね こんな思いをするなら、変わらなくてよかったのかもしれない ねえ。スマホなんか閉まってさ 私のさ、中身をみてよ。
心のブレーキ
ちっちゃい頃は自分を中心に世界が回ってると思ってた あの頃はブランコをこげば世界を巡れて 滑り台は何処までも繋がっていて ジャングルジムのてっぺんがエベレストだった いつからか魔法が解けて 自分は誰が主役かわからない小説の、脇役になっていた ちっちゃい頃は「あのね、あのね」と話ていたのに 今は「うん、うん」とただ聞いているだけの人 いくらでも代わりが居る人になっていた 自分が主役じゃないから…? 嫌われるのが、周りの目が怖いから…? いつしか現れた心のブレーキを、ずっと踏んでいる気がする 小さい子が無邪気に笑いながら走っているのを見ると思う 「今のうちにいっぱいわがまま言った方がいいよ」って まだあのちっちゃい頃から10年しか経っていないのに もうこんなにもあの頃とは違う 大人になったらもっと心のブレーキを踏んでいるのだろうか いつかブレーキが壊れて どうしようもなくなるかもしれない 友達が言った 「私たちは半分子供で半分大人だから、大人に沢山色んなこと聞いて沢山失敗していつか自分が大人になった時に教えてあげれば良いんだよ」って 私は怖くて心のブレーキを踏んでいる 貴方も踏んでいるかもしれない だけど たまには心のブレーキを踏むのをやめて 思っていた言葉を全部吐いても 良いかもしれない 今、私は中途半端な時に生きている そして、信じてる いつか今悩んでいることが 大人になって笑い話になっていることを
もう片方の羽
勉強はそこそこできる 運動は普通 歌も絵も人並みにできる 人付き合いも上手くいってる きっと私は幸せだと思う でも…なんだろう 私は何か欠けてる気がする 青空が見えると、飛びたくなる 学校の教室が狭い狭い鳥籠に見える きっとこのままが一番自分にとって楽だと思う でもあの子を見ていると羨ましくなる あの子がもっているあの、大きな翼は 私にはない 小さい頃にはあったあの翼は片方ちぎれて 私は上手く空を飛べない どこまでも羽ばたいていくあの子を見て 私は余計に苦しくなる あの子になりたい