まい
13 件の小説大好き。
『…大好き。』 『君は?』 ーーーーー。 『…僕《ー》大好き。』 ーーーーーー。 『うん。ありがとう。』 ーーーーー。 『いいんだよ、君はそのままで。』 ーーーーーーーー。 『…ん、分かった。』 『大好きだよ。』 ーーーーーーーーー。 『えへ、そうだったね。』 ……ーーーーー。 『…ん、』 『ーーーーーーーーー』
幸せ
「普通の幸せってなんだろうね」 君は突然僕に聞いたね。 僕が「どうしてそんなこと聞くの?」って言ったら、 「だってさ、普通ってみんな基準が違うわけじゃん?だから、『幸せ』の基準も違うよなって…」 そう言って君は寂しそうに笑ってた。 その笑顔をみて、今日も胸が苦しくなる。 僕が…僕が君だったら良かったのにな。 毎日、毎日そう思ってばかりだ。 『普通』の幸せ… 『普通』に学校に行って、 『普通』に勉強して、 『普通』に寝て、起きて、 『普通』に…… 君と過ごす。 そんな世界が存在すればいいのに。 …そんなの存在しない。 分かってるんだけどなぁ… ____大好きでした。 もうこの世界にいない君へ
しにたいですか?
しにたい。 そう言われると僕は必ずこう思います。 「じゃあしねばいいじゃん」 だってしにたいんでしょ? しんじゃえばいい、そう思います。 僕は君じゃないし、君は僕じゃないから。 君の運命は僕が決めることじゃないしね、 でも、君が本当にしんじゃたら? 僕は悲しいと思う。 だから「しねばいい」なんて言えない。 大好きだしね、君のこと。 ていうことです。 だから 「しなないで」
病
僕は中3で病気になりました。 ひいおばあちゃんからの遺伝でした。 その病気は、 運動が思うように出来なくなります。 その病気は、 とても疲れやすい病気です。 その病気は、 目が飛び出してしまいます。 その病気は、 2年以上薬を飲み続けないといけません。 その病気は、 情緒が不安定になって、すぐイライラしたり、悲しくなったり、楽しくなったりします。 その病気は、 寛解しますが発症する恐れがあります。 でも、僕は幸せです。 まだ寛解もしていませんが、 薬を飲んで、また別の病気が発症してしまうかもしれませんが、 家族の支え、優しい友達に出会えてとても幸せなんです。 こんな幸せなことなんてめったにないと思います。 大好きです。ありがとう。
写真立て
「あ、この写真立て」 僕は一つの写真立てを手に取る。 「…懐かしいな」 これは数年前の話。 『ねぇねぇ!ここで写真立て作れるんだって!行ってみない?』 『いいけど…なんで?』 『…思い出作り?』 『わかった、いいよ』 僕の、今までで一番大切な人と作った写真立て。 「もう、あれから…10年経ったんだな…」 もうぼろぼろの写真立て。 君はもう『ここ』にしかいない。 「ここ…だけじゃないか、」 君は、僕の心の中に…ずっと、いるじゃないか。 ずっと大好きだった。 そんな君はもういないけど… 君の分まで生きるから。
とくとく
とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップはガラス。 温かすぎると割れてしまうのです。 とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップは熱気。 冷たすぎると冷めてしまうのです。 とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップは氷。 熱いと溶けてしまうのです。 とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップは石。 硬いので柔らかくする必要があるのです。 とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップはわた。 柔らかいので固くする必要があるのです。 とくとくとく 今日も私は、コップに注ぎます。 このコップは損傷している。 優しく、包み込む必要があるのです。
スキ?
スキ、キライ、スキ、キライ、スキ、キライ… あ、まただ。また「キライ」になっちゃった。 …そんなはず、ないんだけどなぁ。 君への気持ちが決まんない。 「キライ」ではない。 でも、「スキ」…? スキ、キライ、スキ、キライ、スキ、キライ… …スキ? 今度は「スキ」になっちゃった。 「スキ」なのかな。 「キライ」なのかな。 わかんないや。 君は「スキ」って言ってくれるけど、私、わかんない。 ごめんね?
だってね、
お母さんは優しい。 だってね、時々だけどご飯を作ってくれるんだよ! 私、お母さんのご飯が大好きなの! お母さんは優しい。 だってね、この前絵本を買ってくれたんだ! 「いい子にしてたから」だって!だからこれからもいい子にするんだっ! お母さんは優しい。 だってね、時々お母さんが私を叩いちゃうとね、その後に必ず泣きながら「ごめんね」って言ってくれるの、私大好きなんだっ! お母さんは優しい。 だってね、私のために叱ってくれるんだよ! 「しつけ」なんだって! お母さんは優しい。 だってね、私がお母さんを怒らせちゃうと、いつもベランダに出されるの。怖いんだけどね、お母さんがご飯とかね、持ってきてくれるの!! お母さんは優しい。 だってね、私、お母さんが大好きだから! お母さんは優しい。 だってね、私にはお母さんしかいないから! お母さんは優しい? だってね、
アイしてる
壊れたアイ。 みんな1度は…。 歪んだアイ。 自分の本能だけで生きたいな。 傷ついたアイ。 もうあなたをアイせない。 空っぽのアイ。 誰も信じられない。 用済みのアイ。 最初からいらないって言ってくれたらいいのに。 ガタガタのアイ。 もう嫌だ。 あなたのアイはどんなアイですか?
君の声
毎週月曜日、午前2時から始まるラジオ。 僕はこれを聞いてすぐ、君の虜になった。 透き通った声。丁寧な口調。方言などの訛りがない標準語。 初めて聞いた時から、毎日聞いている。 勇気を出して送ったメッセージ。 君が読んでくれた時は心臓が止まるかと思った。 『ペンネーム、うっし〜さん。メッセージありがとうございます!…初めて聞いた時から、一瞬で好きになりました。あなたに出会って良かったです。 …わぁっ!ありがとうございます!こちらこそ毎日聞いてくださってとても嬉しいです!今後とも、聞いてくださると嬉しいです!』 気になってもう一回送ってしまった。 君はまた読んでくれた。 『ペンネーム、うっし〜さん。メッセージありがとうございます!…前に言っていたカフェ。次の休みに行ってみようかなって思いました! …おぉ!是非行ってみてください!〇〇駅から近いところにあるので、行きやすいと思います。』 〇〇駅は僕の家から一番近いところにある駅だ。 その日から、僕はラジオを聞くのをやめた。