⋆ ˚。⋆୨୧ ⸝⸝ ꙳

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今日も明日も君とふたりで。

君と幸せになりたかった

“君と幸せになりたかった” 別れ話の終盤、君はそんな言葉を口にした。 “君と幸せになりたかった、君じゃなきゃダメなんだ” 私との約束を破って行った、女の子が沢山いる飲み会。 私に秘密にして女の子に送った「かわいいね」のメッセージ。 いつのまにか変わっていたスマホのパスワード。 前はLINEにロックすらかかってなかったのにね。 私とのツーショットのロック画面はしばらく見てない。 君と幸せに“なりたい” じゃなくて 君と幸せに“なりたかった” なのも、君らしくて涙が出てくる。 私が付き合ってる時に“君と幸せになりたい”なんていったら 君はお腹を抱えて笑ったでしょ。 私の気持ちなんて知らずに。 君のために選んだ服も、君のために行かなくなった男友達との飲みも、君のために聴くようになったラップも、君のために作れるようになったハンバーグも、形だけ残った。 私の気持ちなんて知らずに。 私は、君と幸せに“なれなかった”

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君と幸せになりたかった

最後。

今日で終わる。 やっとこの日を待ちわびていた。 君のことを見かけることも、最後。 君の声を聴くことも、最後。 君の優しさに触れるのも、最後。 君のわがままに振り回されることも、最後。 もう君と交わることも、もう二度とない。 やっとだ。 私はこの日をずっと待ちわびていた。 心の底から嬉しくて涙が出てくる。 余程、君と離れることが嬉しいのか、 私の涙は止まることを知らない。 1人で舞い上がることももうない。 私の愛と同じ大きさで愛を返してくれない人なんて、もう顔なんて見たくない。 朝7時38分。 これで最後にしようと思い、彼と同じ車両に乗った。 6分間、電車に揺られて片目には君がいる。 彼は何があっても私の方は見ない。 もう、終わったのだから。 朝7時44分。 電車から降りる人に押されながら、私も降りる。 私がこうやって彼を想って行動するのも、最後。 私は、堂々と胸を張って、改札口に向かって歩いた。 心の中でかすかな期待を抱くのも、最後。 強がって弱くないふりをするのも、最後。 私なら、大丈夫。 もう私は君を思い出すことは、ない。 私の気持ちが戻ることも、ない。 私は最後に、最後のありがとうを心の中で呟いた。 運がいいことに、天気は晴天で私の味方を唯一してくれているようだった。

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最後。

最高で最低な人。

私の元彼は、最高な人だった。 彼の全てが大好きだった。 性格も、笑い方も、声も、身長も、顔も、歩き方も、言葉も。 彼を見かけるだけで嬉しくて、会話出来たらもっと嬉しくて、 笑ってくれたらもっともっと嬉しかった。 私の人生の中で1番大好きな人だった。 私の元彼は、最低な人だった。 沢山傷つけて、沢山傷つけられた。 私の想いを蔑ろにした。 私の気持ちを弄んだ。 私の愛を嘘だと思った。 私の心をもう戻れなくした。 私の人生で1番憎んだ人だった。 あんなに最低だったけど、大好きだった。 私の中では最高だったから。 最高だから、最低でも愛してた。 あんなに傷ついて、泣いて、苦しんだのに、私の心にはまだあいつがいる。 1番大好きだった。 世界で1番愛してた。 まだ、この想いは消えないっぽい。 この想いが消えても、この想いを忘れないだろう。 私の元彼は最高で、最低な人だった。

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最高で最低な人。

精一杯の強がり。

3年間片想いしてた、めっちゃ大好きな男の子がいた。 でも彼には彼女がいた。 2人はそれぞれ女バスと男バスの部長で人気があって、信頼も強く、いわゆる“学校の人気者”。 私なんて入る隙なかった。 高3で同じクラスになった。 1年間で、1番話した。沢山話した。 授業中うるさくて先生に怒られた。 怒られても、それさえも面白かった。 「彼女と上手くいってないんだよね。」 「え、そうなんだ、、、」 「彼女のこと大好きなんでしょ? ちゃんと気持ち伝えなさいよね」 「はいはい笑」 「応援してるよ。」 応援なんか出来なかった。 私は、嘘をついた。 私にすればいいじゃん 私はそんなに不安にさせない 私の方が愛せる自信ある でも、そんなことは思うだけ。 胸が締め付けられて、きゅうってなる。 胃を超えて喉も超えて もう口から出ちゃうくらいまで言いそうになった。 楽しそうにバスケのことを話す君が好きだった。 居眠りしてるところも好きだった。 じゃんけんが弱いところが好きだった。 教室を通る風になびく長いまつ毛が好きだった。 変な所にあるホクロも好きだった。 全部が大好きだった。 卒業後は別の進路に進むことになった。 卒業式の日、彼は既に彼女と別れてた。 最後に2人で写真を撮った。 私は想いを伝えなかった。 いや、伝えられなかった。 彼を目の前にすると、胸が締め付けられて、きゅうってなる。 いつもの癖。 最後の最後は、笑顔でさよならするって決めていた。 「卒業して私がいなくて寂しくても泣くなよ!!!」 精一杯の強がりだった。 必死に自分に言い聞かせた。 最後にハイタッチして、ばいばいした。 彼の手は、私よりも大きかった。

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精一杯の強がり。