たこ焼きたこ抜きで
3 件の小説酸性雨がふる
「好きです付き合ってください」 「僕はこの言葉を聞き飽きている」 「僕は顔がいいだけのバカだ」 「一度付き合って」 「バカだと分かったらすぐに」 「ポイ」 「顔しか見てない奴と」 「付き合う気はない」 次の日 日本全体に緊急のニュースが 流れました。 「緊急です」 「彗星と彗星がぶつかって」 「飛び散った酸が地球の」 「日本側に落ちてくることが」 「判明しました」 「酸の名は、硫酸です」 「明日から一ヶ月間外出を」 「禁じます」 「嘘だろ?!」 僕は思いました。 今日が今月最後の学校です。 学校は朝のニュースで 持ちきりでした。 「この学校でも1人は死者が」 「出るかもね」 や 「運命の人を今日」 「探さなきゃじゃん!」 とかいろいろ言ってます。 その時に教室を静かにしたのが 雨愛(うめ)だった。 「静かにして!」 雨愛が叫びました。 すると、教室はすぐに 静かになりました。 その時です。 僕と雨愛は目が合いました。 雨愛は改めて見ると すごく美人でした。 雨愛は照れた感じにして もう一度こちらを見て ニコッと笑いました。 僕はなぜかドキッとしました。 「この気持ちの名前がわからない」 僕はモヤモヤしたまま 1日を終わりました。 次の日になってもまだ 酸性雨は降っていませんでした。 僕は雨愛の家に走りました。 すると、雨愛の家と 僕の家の中間地点くらいで 雨愛と会いました。 雨愛はじっとこちらを見つめて 「やっぱりそうだ」 と泣き出しました。 僕は訳がわかりません。 雨愛が 「いいの?酸性雨がもうすぐ」 「降り出すよ?」 と涙を拭きながら言ってきました。 僕はやっとわかりました。 ドキッとした理由も 雨愛の家まで行こうとした理由も はっきりわかります。 「好きです」 僕は告白しました。 ずっと向こうのほうから 雨の音がします。 雨愛はニコッと笑って 手を握りました。 2人は黙ってずっと立っていました。 雨の音が近くなり 2人は雨と一緒に 溶けて無くなりました。 今その道路には お墓が二つ並べて置いてあります。 お墓には 「お幸せに」 と言う付箋が たくさん張り付いていました。 防犯カメラに映る 酸性雨の中で笑う2人は とても幸せそうだったらしいです。
かわいいくまさん
私は、とてもモテた。 けれど、本命はできなかった。 だから、告白は全部フった。 すると1人の男の子が、 くまの人形をくれた。 「これくらいは受け取るか」 と 受け取った。 くまの人形はもふもふで、 気持ちよかった。 そのまま寝落ちしてしまった。 次の日 くまの人形をくれた 男の子と目が合った。 男の子は、駆け寄ってきて 「かわいい寝言だったね」 と言ってきた。 私は青ざめて、逃げていた。
香水の匂い
君の匂いが好き。 永遠につけていたい。 それくらい大好き。 だから作った。 手作りなんだよ。 ねぇすごいでしょ。 褒めてよねぇ。 ねぇ聞いてるの? ねぇってば。 そうだった。 香水にしちゃったもんね。 真っ赤な香水。 少し濁った赤色の、 君の匂いの香水。