ぱぴ

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ぱぴ

ありのままの自分。

いつも心に残るのは楽しいことよりも嫌な事。 毎日が不安で、頭の中は考え事でぐちゃぐちゃ。 誰かといるよりかは一人でいる方が楽。 だけど独りになりたい訳では無い。 ただ、一人の時間が欲しいだけ。 誰かに何か言われたらそれをいつまでも引きづってしまう。 何がダメだったんだろうと考えれば 考えるほど自分が嫌になる。 誰に何を言われようがあなたは貴方。 自分を変えようとしないでいい、 そのままの貴方で大丈夫。 ありのままの自分を好んでくれる人をきままに待とう。 焦らなくて大丈夫人生は長いから。 自分を見失わないで。

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ありのままの自分。

ずっと一緒。

私は中学で一番気を許せて本性を出せるような親友に出逢えた。 一緒にいるだけで自然とモチベも上がって自己肯定感が高くなる。他の子と遊ぶよりも何倍も笑えてストレスなんて一切感じなかった。 この子とはずっと一緒にいたいなって思えた。 それは親友も同じで、ずっと一緒ねって私に言ってくれたんだ。こんな本性出せたのは𓏸𓏸が初めてだよとも言ってくれた。 だから高校が違くてもこれまでと変わらずにずっと一緒に遊べると思ってた。 でも、それは違った。 文化祭に来てと誘ってくれた、だから私は喜んで行った。 どうせ私よりも仲いい子なんている訳がない。私は堂々と親友の教室に行くと、親友は私をクラスのみんなに、中学で一番仲がいい子なんだ!と、自慢げに私を紹介してくれた。 すごく嬉しかった。 でも、その後私を置き去りにして他の子と写真を撮ったり動画を撮ったりし始めた。別に私を忘れてるわけ無いだろうし、親友とはまた今度遊べばいいやと思って帰ることにした。 そしたら 「まって!あれ、うちもしかして𓏸𓏸。 のこと置き去りにしてた!?ごめん!忘れてた!」 て言って抱きしめてきた。 忘れてた?私を? でもその時はあんま気にならなくて、大丈夫大丈夫と言って流した。 数日後 私の文化祭にも来て欲しくて親友を招待した。親友は何がなんでも行く!って言ってくれた。 でも、文化祭当日親友はいつになっても来ない。あと1時間で終わっちゃう。 「今どこ?」 不安になった私は連絡をした。 不安になってはいるけど私は心のどこかで親友ならきっと遅れてでも来てくれるって思ってた。 だっていつも一緒にいた仲だし、何がなんでも行きたいって言ってくれたし、それに私だって親友が朝早く来てって言ったから早起きして親友の文化祭に行ったんだもん。 きっと後ちょっとで着く!って連絡が返ってくるって、信じてた。 でも私が想像してた返信は来なかった。 「あごめん寝坊しちゃって、今から行ってもちょっとしか居れないなって思ったからもう行かなくていっかなーって」 その時の私は怒りよりも悲しみが勝った。親友はもう私なんてどうでも良くなってしまったんだ、と。 それなら、私が親友の文化祭に行った時私のことを忘れて他の子と動画を撮ったりしてたことに納得いくし、私の文化祭なんてどうでも良くなって来なかったということにも納得がいく。 昔の親友なら、私を忘れることなんかなかったし私の行事とかには必ず来てくれてた。 最近は遊びの誘いの連絡も一切来ないし、 ずっと一緒ねって言ってくれたのは嘘だったんだ。 それがわかった瞬間、親友が私から離れていくのを感じた。 イヤだ、離れたくない。 これまでもこれからも、 私たちが離れることは無い。 夜になっても私の頭の中は親友と離れたくないという気持ちでぐちゃぐちゃになった。 ハッとした時、私は親友の部屋で座っていた。 部屋は真っ暗で何も見えない。 月の光で部屋の中が照らされた時、 私の目の前で心臓がない状態の親友が倒れているのが見えた。親友の顔は涙の跡がついていて口からは血が出ている。 私は酷く衝撃を受けたのと同時にすごく綺麗だと感じた。 親友の顔に触れようとした時、私は片手に何かを握っていることにようやく気がついた。 心臓だ。 その心臓はまだ生ぬるく、その温もりがとても愛おしくて... 私は無意識にそれを口に入れてしまった。 あぁ、これでようやく私と親友は一緒になれた。嬉しくて堪らない。その時の私は今までにないくらい興奮していた。 完食した私はポッケに入っていた何錠もの薬を口に含み、親友の横に横たわり顔を近づけ眠りについた。 これであなたと私はずっと一緒。 これからも…永遠に…。

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ずっと一緒。

本音を言うと涙が出ちゃう頑張り屋さんな貴方へ

いつも相手の表情を見て気を使って いつの間に疲れて、 それでも嫌われたくないから一生懸命笑って、相手に合わせて、明日もこれの繰り返しか、となにもかも嫌になる。 明日友達に嫌われたらどうしよう、いつも通りに行かなかったらどうしようと、朝が怖くて眠れない。 なにか傷つく事を言われて涙が零れそうになっても、場の雰囲気を保つために我慢して笑顔で受けとる。 誰かに相談しようとしても、これまで受け身で生きてきたから自分の話をする事に抵抗を感じて何も言えずに結局これまでと何も変わらない。 自分の意見はなかなか言えなくて後回しになってしまう。 自分を隠すことに慣れてしまって 本音を言おうとすると涙が溢れてしまう。 泣きたいから泣いてる訳では無い。 自分の言いたいことを心にしまって優しく生きてる人は、 もしかしたらHSPかもしれません。 まず自分はなんでこうなんだろう、 と自分はダメだと思うことをやめ、 ありのままの自分を受け入れることが大事だと思います。 周りを気にして配慮できる貴方は素敵です。 自分を大切にしてくださいね。

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本音を言うと涙が出ちゃう頑張り屋さんな貴方へ

あの場所でまた君と出会う_3.「勿忘草」

その祭壇には、凛の写真が置かれていた。 俺が状況を飲み込めず立ち尽くしていた時 後ろから凛の母親が俺の名前を何回も呼んでいることに気づいた。 「やっと気づいた 大丈夫? 体調悪くなっちゃった?ここに座って」 そう言いながら畳の隣にあるリビングの椅子へと座らせてくれた。 俺は突然の事で状況を飲み込めず咄嗟に 「すみません」 と言うと 「ううん、しょうがないよ あなた達が仲良かったのは私も十分知ってるから」 凛の母親は俺が落ち着くよう ゆっくりとした口調で穏やかに答えてくれた。 何がなんだかよく分からないが 深呼吸をして少し気を落ち着かせた。 すると凛の母親は俺に一枚の手紙を渡してきた。 その手紙には “はるへ” と書かれていた。 「その手紙、凛の部屋から出てきたの」 今読んでもいいですかと聞くと凛の母親は 優しく静かに頷いた。 そっと手紙を取りだすと、 涙を零しながら書いたのか所々文字が滲んでいた。 その手紙の内容は、 今年の夏俺とどこにいってなにをしたいか、 食べたいものや見たい景色、 俺とどんな話をしてどんな事を聞くかが沢山書かれていた。 そして、自身の病気が酷くなっているということも。 俺は溢れる涙を必死に堪え最後の文を読んだ。 “もう一度二人であの場所に” その後の文字は滲んでよく読めない。 だが凜の伝えたいことが、気持ちが俺には伝わった。 そこでようやく全てを思い出した。 俺が夏休みの前にここに来たのは、 凜の葬式があったから。 勉強の疲れなんかで忘れていたんじゃない、 凛にもう二度と会えないという事を認めたくなかったんだ。 もう一度会いたい あの場所で また君と 「凛のお母さん 手紙ありがとうございました」 「いいよ 行ってらっしゃい」 凛の母親は精一杯の笑顔でそう言った。 俺は今ある自分の体力を振り絞って走った。 息を切らし、溢れる涙で視界がぼやけても いちはやくあの場所に行こうと走った。 いつもの森を抜けた瞬間、眩い光が俺を照らした。 段々明るさに慣れ目を開けると 海全体が太陽の光で照らされ輝いていた。 そして、俺に背を向け立っている凛の姿があった。 まるで、夏休み初日に凛に会った時みたいに全てが輝いて見えた。 「凛…!」 大きく息を吸い、 今まで言えずにいた想いを声にした。 「凛のことが好きだ」 凛は風に吹かれる髪を抑えながら振り向き 涙を少し浮かべながらふわりとした笑顔をみせた。 凛は俺に近づき、 俺の涙を手で拭ってくれた。 夏のわりにはヒヤリとした手で気持ちよかった。 凛は俺の手の中に一輪の花を置いた。 「空で見守ってる 幸せになってね」 と、涙を一粒落とし泡のように儚く空へと消えていった。 手の中にある花を見ると、それは勿忘草だった。 凛が安心できるよう俺は溢れ出る涙を抑え笑顔で空へ誓った。 「俺と君だけの大切な思い出 もう忘れない」

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あの場所でまた君と出会う_3.「勿忘草」

あの場所でまた君と出会う_⒉「勿忘」

「なんで泣いてるの?」 そう言いながら凛は俺の涙を手で優しく拭ってくれた。 久しぶりに触れた凛の手は少しひやりとしていて気持ちよかった。 「久しぶりに会えたのが嬉しくて」 と言うと 「私も」 と言いながら微笑んだ。 凛と話をしていると 時間はあっという間にすぎ辺りは暗くなっていた。 海の方をみると、斜面が水面に金色の影をキラキラ落としていた。 その景色がとても綺麗で もう少しだけ2人でこの景色を見ていたかったが、 この辺は明かりが少ないため危ないと判断し帰ることを提案した。 だが凛は、 「先に行ってていいよ 私はもう少しここにいる」 と言った。 流石に森の中に女の子一人置いていくことは出来ないし もう一度声をかけようと思った時、 「私なら大丈夫だよ」 と、風になびく髪を手で抑えながら言った。 何か事情があるのかもと思い、 危なそうだったら連絡してねと一言言って帰ることにした。 帰ろうと凛に背を向けた時、 「ねぇはる ここで私と会ったこと、 誰にも言わないでね また怒られちゃうから」 と、ふわりと笑った。 凛は昔から体が弱かったため 家から離れて遊ぶことが出来なかった。 だから、周りには内緒でよくこの場所に来ていたのだが、 1回だけその事がばれてしまい 母にこっぴどく叱られていた。 確かこの場所で遊ばなくなったのは この頃からだ。 「分かった、気をつけて帰れよ」 と言い俺は帰った。 それから毎日俺は凛とこの場所で会い話をした。 帰る時凛はいつも先に帰っててと言う。 大丈夫なのか心配にはなるが、 朝になれば凛はいつもの笑顔で俺を出迎えてくれるから、 その心配はいつしか消えてった。 「そろそろ帰るね」 いつものように帰ろうとした時、 凛は少し間を空けてから 「また明日ね」 と言った。 いつもの雰囲気と何かが違い 違和感を抱いた。 次の日海沿いに行くと、 いつも笑顔で出迎えてくれる凛がいなかった。 暗くなるまで凛を待っていたが 凛は姿を表さなかった。 それから何日か凛に会えない日々が続いた。 だがもしかしたら会えるかもしれないと思い 毎日海沿いで凛が来るのを待っていた。 ある日の朝、目を覚まし朝ごはんを食べ海沿いに行こうとした時 「はるちゃん最近どこに行ってるの?」 とばあちゃんが言った。 海沿いに行っていることも、 凛のことも秘密にしているから言えない。 だから俺は散歩してるとだけ言った。 すると、ばあちゃんが 「なら凛ちゃんの家に行ってきたらどう? もうそろそろ夏休みも終わるでしょ 少しでいいから会いに行ってあげなさい」 と微笑み言った。 俺は、ばあちゃんの言う通り凛の家へ向かった。 今まで俺はなんで凛の家に行かなかったのだろうか。 海沿いで待ってないで会いに行けばよかったな。 そんな事を思いながら歩いていたら いつの間にか凛の家の前についていた。 俺はなにか嫌な予感を感じ、気づいたら少し後退んでいた。 それでも数日間姿を表さなかった凛が心配になり 勇気をだしてインターホンを押そうとした。 だが、インターホンを押す寸前で手が止まってしまった。 手が震えていた。 このインターホンを押してしまったら、もう凛に会えなくなる気がして押せなかった。 やっぱり引き返そうか思った瞬間、 背後から肩を優しくトンとされた。 「はるきくんよね もしかして凛に会いに来てくれたの?」 そうふわっとした笑顔で話しかけてくれたのは 凛の母親だった。 「あ、はい」 そう答えると 凛の母親は優しく迎え入れてくれた。 「はるきくんが会いに来てくれて 凛嬉しいと思う、ありがとう」 そう言いながら畳のある部屋に案内してくれた。 「ここに凛がいるわ 私は取りに行くものがあるから ここに入って少し待っててちょうだい」 と言い階段を上がって行った。 「凛入るぞ」 俺は襖を開けた。 部屋を見た瞬間、 俺は時が止まったかのように静止し 周りの音が聞こえなくなった。 そして視界がだんだんグチャグチャになっていった。 だが ひとつの祭壇だけははっきりと見えた。

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あの場所でまた君と出会う_⒉「勿忘」

あの場所でまた君と出会う_⒈「忘失」

“君に会いたい” 高校最後の夏休み、 俺はなぜだか気分が上がらなかった。 高校最後だから? いや何かが違う、そんな理由じゃない。 ただ 誰かに会いたかった。 友達でも家族でもない大切な人。 「はるき本当に一人で大丈夫?」 母が俺を心配そうな目をして言った。 俺の家族は毎年夏休みに入ると 田舎の祖父母の家に行くのだが、 今年は夏休みに入る前に一回だけ祖父母の家に行った。 その時の俺は勉強で疲れが溜まっていたせいか、 行った理由はよく思い出せない。 今回は母と父は急な仕事が入ってきたらしく、 俺一人で行くことになった。 だから母はこんなに心配しているのだと思う。 「何回も行ってるし行き方くらい覚えてるよ」 と、俺は言った。すると母は 「そうじゃなくて、 私はおばあちゃん家にいって苦しくないか心配なの」 母の言っていることがよく分からなかったが、 心配している母を安心させたくて 「大丈夫だよ」 と言った。 電車に乗って祖父母の家に向かっている最中、 不思議な夢を見た。 その夢では 海沿いの崖の先に俺と同じくらいの年齢の少女が立っていた。 太陽の光が眩しく少女の顔はよく見えなかったが “ここで待ってる” という言葉だけ聞こえた。 電車が停止する時の揺れで目が覚めた。 いつの間にか祖父母の住んでる場所に着いたみたいだ。 重いスーツケースを持ち外に出ると 辺り一面緑に覆われていた。 高い建物がなく見晴らしが良い。 周りからは自然の音がして 空気もおいしい。 俺は大きく深呼吸をして祖父母の家へと向かった。 古いインターホンを押すと ばあちゃんが勢いよく出てきた。 「はるちゃんまだここに来るの辛いだろうに、よく来たわね」 辛い? なぜ俺が辛いと思ったのだろうか。 「なんで?俺は全く辛くないよ」 と言うと 「そう…それならいいんだけど。」 と、ばあちゃんは一瞬目を丸くして心配そうな顔をして言った。 俺はその後家に入り、 部屋で荷物の整理をしてたらふと、 電車で見た夢を思い出した。 そういえばあの海沿いは俺が小さい頃 幼馴染みとよく行ってた場所だ。 あの場所は森の奥にあり危険なので立ち入り禁止だった。 だが俺と幼馴染にとっては 最高の遊び場だった。 景色は綺麗だし風通しもいい。 木も沢山あって、なにより俺たち以外に人は居ない。 あの場所に行かなくなったのはいつからだろうか と、思い出を遡ると あることに気がついた。 俺は幼馴染の顔が思い出せない。 何度思い出そうとしてももやがかかる。 なぜ思い出せないんだ。 毎年ばあちゃんの家に行っているし 幼馴染とも顔を合わせている。 とりあえず俺は電車で見た夢が気になり 海沿いの崖に行ってみることにした。 ここを抜けた先だったかな? 曖昧な記憶を頼りになんとかたどり着くことが出来た。 森を抜けた瞬間眩い光が俺を照らした。 段々明るさになれ目を開けると 海全体が太陽の光で照らされ輝いていた。 そして、夢で見たような少女がこちらに背を向け立っていた。 「あ、あの…」 勇気を出して話しかけてみた。 すると少女はこちらを振り向き、 「久しぶり はる」 と、無邪気な笑顔で言った。 その無邪気な笑顔と 聞き慣れた俺の名前を呼ぶ声を聞いた途端 涙が零れた。 「凛?」 俺はふと声に出してしまった。 なぜ俺は今まで忘れていたのだろう。 凛は俺の大事な幼馴染だ。 昔からよく遊んでよく笑って、 辛い時は慰めてくれたし慰めもした。 俺にとって凛は無くてはならない存在だった、 なのに俺は凛を思い出せなかった。 いや、思い出したくなかったのかもしれない。 なんでかは分からない。 だがこの時の俺はとにかく凛と話がしたかった。

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あの場所でまた君と出会う_⒈「忘失」