〓Mr.鷹党〓
865 件の小説ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第1話
2190年、エルセヴァン軍の創設を聞きつけた日本政府は警衛隊に対して圧力をかけ、陸海空の臨時統合部隊だった 臨時機動部隊は半ば無理やり、機動急襲作戦群に改名し常設部隊として登録された。 これに伴い、常駐拠点が警衛庁から朝霞駐屯地に異動した。 機動急襲作戦群は運用大隊を上としその下に遊撃中隊、陸海空の分隊を設置、その下に偵察部隊として機動先遣班を発足させた。 翌の2191年、幕僚総監直轄の部隊から幕僚官房室所属の部隊に変更となり、人事権は全て幕僚総監が持つ事が正式に決まった。 機動急襲作戦群としての初任務は2191年、佐渡ヶ島における島嶼防衛任務だった。 同年の8月、幕僚総監の木戸は各離島に機動急襲作戦群の設置を義務化させ、さらにエルセヴァン軍の打倒及び、領土の奪還をスローガンとし、部隊拡張を実施。 それに伴い大幅な警衛官採用試験の枠を増加させることとなった。 主要登場人物一覧 喜多将吉(34)…9代目主人公 エルセヴァン軍 参謀官 庄司達楼(28)…エルセヴァン軍 参謀次官 瀏 憲愼(52)…エルセヴァン軍 総統 佐脇江澄駕(28)…エルセヴァン軍 兵士統括官 今村宏斗(47)…エルセヴァン軍 陸部統括 九藤倭(38)…エルセヴァン軍 陸部第1歩兵団長 倉北來人(25)…エルセヴァン軍 陸部第1歩兵団所属 滝 夏央(24)…エルセヴァン軍 陸部 第1歩兵団所属 流瀬壮真(20)…エルセヴァン軍 陸部 第1歩兵団所属 宇土剣(20)…エルセヴァン軍 陸部 第1歩兵団所属 沖矢蒼真(55)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群長 1等将士 宮沖翔平(44)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 副群長 3等隊尉 宏崎昂晃(44) …警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 運用大隊長 3等将士 来島琉季弥(31)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊 所属 隊士長 今西遙駕(32)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊 所属 2等士官 松下尚仁(39)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊長 1等士官 北内慎也(35)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊 分隊統括 2等士官 末崎駕李(20)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊所属 3等隊士 植澄奏大(20)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊所属 3等隊士 藤浦恭介(31)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 航空分隊 所属 隊士長 尾浦祥暉(25)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 陸上分隊 分隊統括 3等隊尉 近村泰翔(35)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 陸上分隊長 2等隊尉 伊村零也(27)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 運用大隊 所属 3等士官 千景将(37)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 参謀官 2等隊尉 小塚崇(31)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 機動先遣班 所属 3等士官 窪塚遥也(34)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 機動先遣班長 2等士官 登梨昌磨(31)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 機動先遣班所属 3等士官 原口皓太(30)…警衛庁 幕僚官房室 機動急襲作戦群 機動先遣班所属 隊士長 清田幸隆(47)…警衛庁 幕僚官房室 理事官 1等隊尉 奥木奨真(31)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊長 1等隊尉 菊池謙祐(30)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(29)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 木戸敦也(53)…警衛庁 13代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「まともな訓練受けてねーのにいきなり転属命令だぜ?頭沸いてんじゃんかよ」 「まぁ無茶すぎるよな笑」 末崎の言葉に植澄は軽く笑った。 「んでどこだっけ?」 末崎が聞くと植澄は目の前にある事務所を指さした。 「新しいオフィス。あれじゃねーか?」 「ここか。」 そう呟くと末崎は段ボールを抱えたままドアを足で開けた。 「すいません。今日から転属してきたんですけど、荷物は、」 末崎が聞くと今西がソファーに指をさした。 「とりあえずそこも使っていいし。好きなところに色々置いてくれや。特に決まってねーから。」 「ありがとうございます」 そう言うなり植澄は近くにダンボールを置いた。 「今日からだよな?この部隊もできてまだまだ間もない。あんま気張るなよ。」 今西が言うと植澄は軽く会釈をした。 「それより教育隊出たばっかの人間がなんでここに来るんだろうな」 北内に聞かれ今西は軽く首を捻った。 「上が変わって、方針もだいぶ変わりましたからね。組織としての」 今西が言うと北内は腕時計に目をやった。 「もうすぐか。」 北内の言葉に植澄はすぐに反応した。 「今からなんかあるんすか?」 「あれ?お前ら聞いてねーんか?」 「はい。何も」 末崎が言うと北内は分隊統括と記された腕章をつけながら答えた。 「これから、部隊総動員式だ。定期的にあるんだよ。こういうのが。」 「なるほど。えーっと、それは俺らも出るって感じですか?」 植澄が聞くと北内は頷いた。 「当たり前だ。ここで新配属隊員の紹介もある。今年は航空分隊で10人。陸で8人。海は5人だっけかな?」 「航空が一番多いんすね」 今西が言った。 「落下傘降下したら、もうそっから陸上と同じだからな。使い勝手がいいんだよな」 北内が言うと松下が部屋に入ってきた。 「もうすぐ総動員式だ。行くぞ」 「もうすか?まだメンバー揃ってないですけど」 北内が言うと松下は隊員勤務割り当てリストに目をやった。 「3人が今、派遣中か。」 「そうっすね。邦人輸送の訓練で、本隊の航空科と合同で」 「そうか。他の連中は?」 「武道稽古と体力錬成で殆ど」 「その2つしとるって言っとけば仕事サボれるところあるからな」 「ほんまっすよ。俺にばっか事務仕事突きつけてきて。」 今西が言うと松下は腕時計に目を落とした。 「もうそろだな。」 午前11時 駐屯地第1隊庭にはフル装具をつけた隊員達が集まった。 「あ、やっべ。みすった」 窪塚が言うと登梨は小塚に目をやった。 「どうしたんすか?」 登梨が聞くと窪塚は先頭にいる隊員らの腕章を指さした。 「あれだよ。あれ。腕章つけねーといけねーんだって。指揮官は。」 「あ、なるほど」 「これ、バレたらヤバいやつよな?」 「けど、沖矢さんすよね?あの人なら大丈夫じゃないすか?怖くないし」 「ちげーよ。馬鹿。今日は幕僚官房室からも何人か来るんだよ。」 「え?じゃああの人も?」 「当たり前だろ?理事官なんだから。こねーほうがおかしいだろ」 窪塚が話していると、制服を着た隊員達がゆっくりとやってきた。 「あ、来た」 登梨が呟くと一人の男が窪塚に目をやった。 「おい、腕章は?どうした?」 「え?あ、あー、ちょっと今日忘れちゃって。へへ」 窪塚が言うと男は窪塚に近づいた。 「忘れたくせにヘラヘラしてんのか?あ?」 「すいません」 「指揮系統をスムーズにわかるために腕章は必要と言われなかったか?」 「すいません。」 「なぁ沖矢さんよぉ。ちゃんとそういうところ仕切れよ。」 男に怒鳴られ沖矢は軽く頭を下げた。 「申し訳ない」 「こんなんで総動員式始めれると思うんかよ?これから幕僚総監も来るんだぜ?さっさと取りに帰れや。」 「は、はい」 窪塚は急いで隊舎に向かった。 「あの人すげー怖いっすね」 末崎が声をかけると藤浦は軽く答えた。 「清田さんって言うんだけど、警務隊から来たバリバリの規律うるせー野郎だよ。」 「警務隊から来たんすね。へぇー。」 「あの横にいる人もっすよね?なんか顔見た事あるんすよね」 植澄が言うと藤浦は頷いた。 「部内広報でよく出とるよな。部内選考初の史上最年少幕僚官房室所属だからな。結構話題になったよな」 「へぇー」 植澄が話していると、清田は末崎らの方に目をやった。 「喋っていいって俺言ったか?」 「うわ、言われたよ」 藤浦が呟くと北内がすぐに答えた。 「いえ。申し訳ありません」 「お前、北内か?」 「はい」 「元警察官僚が好き好んで警衛隊に入り直した野郎ってのはお前のことか?」 「官僚と言っても3年だけしか在籍してませんでしたので。」 「その官僚する前は警衛官だったそうだな。今と同じ現場組の」 「はい。よくご存知で」 「舐めんな。お前の経歴なんてすぐにわかるんだ。なんで入り直した?」 「警衛隊幹部の方がやり甲斐があると思ったからです」 「将来は幹部にか?」 「はい。自分はこの組織に少しでも貢献したいと考えています。」 「立派な夢だと思うが、割に合わねーぞ?幹部なんて」 「え?」 「こうやって現場に嫌われんのが仕事だからな。きつく言わねーといけねー役職だ。俺は後悔してるよ」 そう言うと清田はスマホに目をやった。 「もうすぐか」 そう呟くと幕僚官房室隊員が整列する場所へと戻って行った。
エルセヴァン軍 解説
総統…軍の最高指揮官 初代統括…瀏 憲愼 参謀官…TOP2の役職 軍の作戦行動の指揮を担う 参謀次官…参謀官の補佐役 兵士統括官…現場組の兵士を統括する 陸部 陸部統括…いわゆる陸軍の統括を担う 第1〜第7歩兵団で編成 海部 海部統括…いわゆる海軍の統括を担う 第1〜第5船旅団で編成 空部 空部統括…いわゆる空軍の統括を担う 第1〜第8落下傘部隊で編成
警衛隊解説
正式名称 日本国領警戒衛務部隊 前身の部隊 国家保安庁 陸 海 空自衛隊 幕僚総監…警衛隊における最高指揮官 特例で外部招聘も存在する 初代幕僚総監 滝藤誠弥 2代目幕僚総監 中堂純一 3代目幕僚総監 保瀬将司 4代目幕僚総監 尾竹滉平 5代目幕僚総監 都築崇人 6代目幕僚総監 柳原辰信 7代目幕僚総監 桝井俊史 (外部招聘) 8代目幕僚総監 佐村崇人 9代目幕僚総監 會澤桂司 10代目幕僚総監 笹本親宜 11代目幕僚総監 熊谷紀陽 12代目幕僚総監 大岸智晴 13代目 幕僚総監 木戸敦也 正式名称 日本国領警戒衛務部隊 前身の部隊 国家保安庁 陸 海 空自衛隊 幕僚総監…警衛隊における最高指揮官 特例で外部招聘も存在する 初代幕僚総監 滝藤誠弥 2代目幕僚総監 中堂純一 3代目幕僚総監 保瀬将司 4代目幕僚総監 尾竹滉平 5代目幕僚総監 都築崇人 6代目幕僚総監 柳原辰信 7代目幕僚総監 桝井俊史 (外部招聘) 8代目幕僚総監 佐村崇人 9代目幕僚総監 會澤桂司 10代目幕僚総監 笹本親宜 11代目幕僚総監 熊谷紀陽 副幕僚長…警衛隊トップ2の役職 幕僚官房長…警衛隊トップ3の役職 総科司令…警衛隊トップ4の役職 陸上 海上 航空科部隊の総指揮権を有する 陸上 海上 航空科長…トップ5の役職 警衛庁職員…民間で採用された警衛庁所属の職員のこと 定員200人 警衛庁隊員(警衛隊員)…警衛隊員採用試験で採用された者。身分は国家公務員にあたる 定員298000人 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 (7代目幕僚総監 桝井俊史 時に改変) 陸上科…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙、要人の警護など、社会の安全を維持するため、任務の遂行が主な任務 (陸上警衛隊と略される) 化学科…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。これまでは特殊科が担当していた。 公安科…国家の中枢防衛が主な任務。国家機密が多く存在するエリート部隊 衛生科…患者の治療や医療施設への後送、隊員の健康管理、防疫及び衛生資材等の補給整備等を行うのが任務 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 警務隊…警衛隊職員、警衛隊員の犯罪捜査や、取り締まりが主な任務。警衛隊の中の警察 守衛科…警衛庁、全方面隊の建物警備が主な任務 運用科…警衛隊での部隊運用に関する任務を行う 広報科…新規隊員の確保や警衛隊の宣伝などが主な任務 通信科…通信機器を用いて業務連絡などを行う。警衛隊の事案出動等のサポート全般を行う 法務科…犯罪等を起こした警衛官を収容する施設(法務院)の管理を担当する 航空科…災害時の救助活動から上空での日本領土警備に当たる (航空警衛隊と略される) 海上科…災害時の救助活動から海上での日本領土警備に当たる。 (海上警衛隊と略される) 宇宙科…宇宙での日本防衛から宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 特殊科…特殊部隊などが属している 自衛科…全国各都道府県に密着しその都道府県内で起きたテロ等の対処や毎年、防衛省主催で行われる全国自衛科保安中隊衛力選手権大会に向けた訓練等を行っている。 法衛庁…前身の組織 内閣府附属統合特選群総監局 日本国内で起きたテロ等の事案対処を専門とする部隊。警衛隊と警察による合同での日本初合同特殊部隊機関である 警衛庁……………………… 警衛庁…警衛隊の最高指揮本部 幕僚官房室…幕僚総監の秘書任務、警護から幕僚総監からの通達を各部隊へ送るなど幕僚総監直近の部署。また警衛隊における最終決定力を持っている部署でもある。 幕僚護衛隊…幕僚総監の身辺警護が主な任務。 この部隊の入隊試験の受験資格は2等幹士以上の40歳未満の隊員のみである。 機動急襲作戦群…陸海空統合による部隊ということから所属は幕僚総監直轄の幕僚官房室所属となっている。 警務隊(警務大隊) 首席監察部…警衛庁管轄全ての部隊、方面隊の取り締まりなどを行う。 規律統制委員会…警衛官の不祥事削減のために設置された。刑事訴訟法ではなく、警衛隊法に基づいた規律違反事案を主に調査する部署である 特殊内部制圧部隊…警衛隊内部で起きた犯罪の捜査や警衛庁職員、警衛隊員が起こした立てこもり事件等の制圧を行う 警護課…警衛隊幹部(幕僚官以上の階級を有する者、又は、幕僚官以上の幹部が命じた警護対象警衛官)の警護を行う幕僚護衛隊の任務遂行補助を主な任務とする 刑事課…警衛隊員が起こした刑事事件の捜査等を行う 法務科…全国10ヶ所にある法務院の管理や法務院にいる法務部警衛官の指導、管理が仕事 参謀部…警衛庁での組織統制にあたる。 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 自衛科 自衛科統括本部…全国の自衛科保安中隊の統括を主な任務とする 方面隊統括本部…全国方面隊の統括を主な任務とする 通信科 通信指令部…警察などからの出動要請を受けた場合にその出動要請事案について警察から来た情報を各部隊に無線等を通じて連絡をする 運用科 教養指導室…定期的に隊員への指導を行い部隊の練度向上を目標としている 部隊運用室…部隊運用に関する最高決定権を有する 陸上科(陸上警衛隊) 陸上中央司令総隊…陸上科部隊全ての指揮権を有する 陸衛中央連隊…陸上科所属部隊への支援物資や指揮が任務 第1指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第2指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第3指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第4指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第5指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 特殊科 支援機動部隊…国内で起きたテロなどに対処する部隊などの支援を行う 陸上特警隊…他国からの侵攻などの際に日本領土の陸海空を守る 国際治安維持部隊…日本国外の各国から出動要請を受けた際に出動して治安維持等の活動に当たる 特例組織機動急襲捜査部隊…日本政府が指定した犯罪組織等の調査、監視や国家転覆を狙う者の制圧など国家防衛の最前線を担う部隊 特殊空衛団…日本上空で起きたハイジャックなどの事件などを担当する。また、自衛隊時代の第一空挺団を参考に再編を繰り返された部隊で、日本の空を守る最後の砦とも言われている。日本防衛戦線では上空での戦闘で大活躍した 外事機動特別諜報部隊…世界各国へ秘密諜報部隊いわゆるスパイとして派遣される 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 公安科 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 外事機動連隊…日本を脅かす他国が現れた際に、武力を行使し他国の制圧を行う。また、世界各国の諜報活動を行ってるのもこの部隊である。日本政府非公認の部隊 衛生科 衛生中央部隊…全ての衛生科所属部隊への指揮が任務 特殊衛生部隊…ドクターヘリを保有しており、緊急時における医療処置などが主な任務。構成されるメンバーは全てが医師免許を保有 看護中央部隊…看護師免許を持ったメンバーで構成される看護専門の部隊 広域災害派遣専門出動部隊…警衛一般隊員、医師免許を持った医務警衛隊員、看護警衛隊員らにより構成されており日本国内で地震などの災害が起きた場合、内閣総理大臣からの要請、緊急時は、幕僚総監からの許可を受けて出動し、人命救助や行方不明者捜索などを行う。 化学科 司令本隊…有事の際における化学科部隊の動きを一括して指揮することが出来る。 汚染処理部隊…バイオテロ等発生時における汚染物質の処理を担当する。 防疫防護部隊…感染症等が発生した時に防疫活動を担当する。 守衛警備科 特殊守衛班…本部庁舎へ侵入してきた不審者等の対応が主な任務 第1警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第2警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第3警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 航空科(航空警衛隊) 航空中央司令総隊…航空科部隊全ての指揮権を有する 航空機動隊…日本領土上空のトラブル等に対処する 航空警戒部隊…ヘリ、戦闘機等を使っての上空警備にあたる。ここに属するメンバーは全員、パイロットである 航空開発実験集団…航空開発実験集団は、日々進歩する航空機・装備品の開発・航空医学・人間工学の開発実験機能を持ち、幅広い研究を行う組織 航空救難群…民間、警衛隊航空機による事故調査から雪山での遭難等、航空救難が指示された場合に置いて上空からの降下等で救助、救出を実施する 海上科(海上警衛隊) 海上中央司令総隊…海上科部隊全ての指揮権を有する 海上警ら隊…日本海域に現れた身元不明の船等の処理を担当する 海上輸送班…海上での警衛隊備品の輸送が主な任務。 海上機動連絡班…海上における警備、巡回などを行う。海上防衛の最前線部隊 機動特殊潜水隊…有事の際に潜水を実施し任務遂行を行う 機動掃海隊…有事の際の機雷戦を主任務とし、第二次世界大戦時に設置された機雷の処分も行う。 宇宙科 宇宙警戒作戦群 …衛星通信、衛星放送や位置情報サービスなどで利用される人工衛星の安全を確保するため、 宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 広報科 警衛庁採用センター…警衛庁職員、警衛隊員の採用が主な任務。採用試験などを担当 所属機関 首都自衛科保安大隊(東京地区自衛科保安中隊 練馬駐屯地) 東北方面隊…東北地方の防衛にあたる (本部 真駒内駐屯地 東千歳駐屯地 ) 陸上科 第1区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東北救急部隊…東北地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東北地区警務中隊…東北方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 北海道地区自衛科保安中隊 青森地区自衛科保安中隊 秋田地区自衛科保安中隊 岩手地区自衛科保安中隊 宮城地区自衛科保安中隊 山形地区自衛科保安中隊 福島地区自衛科保安中隊 東部方面隊…関東地方の防衛にあたる (本部 市ヶ谷駐屯地) 陸上科 第2区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東部救急部隊…東部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東部地区警務中隊…東部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 茨木地区自衛科保安中隊 栃木地区自衛科保安中隊 群馬地区自衛科保安中隊 埼玉地区自衛科保安中隊 千葉地区自衛科保安中隊 神奈川地区自衛科保安中隊 中部方面隊…中部地方の防衛にあたる (本部 名古屋駐屯地) 陸上科 第3区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 中部救急部隊…中部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 中部地区警務中隊…中部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 愛知地区自衛科保安中隊 岐阜地区自衛科保安中隊 静岡地区自衛科保安中隊 石川地区自衛科保安中隊 富山地区自衛科保安中隊 山梨地区自衛科保安中隊 長野地区自衛科保安中隊 福井地区自衛科保安中隊 新潟地区自衛科保安中隊 三重地区自衛科保安中隊 近畿方面隊…近畿地方の防衛にあたる (本部 伊丹駐屯地) 陸上科 第4区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 近畿救急部隊…近畿地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 近畿地区警務中隊…近畿方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 滋賀地区自衛科保安中隊 京都地区自衛科保安中隊 西日本区域自衛科保安大隊(大阪地区自衛科保安中隊) 兵庫地区自衛科保安中隊 奈良地区自衛科保安中隊 和歌山地区自衛科保安中隊 西部方面隊…中国、四国、九州の防衛にあたる (本部 海田市駐屯地 博多駐屯地) 陸上科 第5区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 西部救急部隊…西部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 西部地区警務中隊…西部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 岡山地区自衛科保安中隊 広島地区自衛科保安中隊 鳥取地区自衛科保安中隊 島根地区自衛科保安中隊 山口地区自衛科保安中隊 香川地区自衛科保安中隊 徳島地区自衛科保安中隊 愛媛地区自衛科保安中隊 高知地区自衛科保安中隊 福岡地区自衛科保安中隊 佐賀地区自衛科保安中隊 長崎地区自衛科保安中隊 熊本地区自衛科保安中隊 大分地区自衛科保安中隊 宮崎地区自衛科保安中隊 鹿児島地区自衛科保安中隊 国領離島自衛科保安連隊(沖縄地区自衛科保安中隊・離島特殊科保安部隊が合併) 附属機関(重要機関のみ記載) 高等教育隊…東京に校舎があり日本唯一の警衛庁が運営する国防専門学校である。学生の間は防衛省職員の扱いで卒業時には、警衛隊への無試験入隊が許されてる他、高校卒業資格もとることができる。 中高一貫式教育隊…大阪、名古屋、福岡に校舎を構える警衛隊が将来の人材育成のために発足させた教育隊。中高一貫式のため、中学受験での入隊が原則で、13歳から入隊ができる。いずれも全寮制である。15歳から警衛隊員という身分になり給与が支給される。月収10万円 幹部候補生教育大隊…キャリア警衛隊員を育成する教育機関。東京、大阪に存在する。期間は3年間(ただし準幹部候補生教育専攻者は1年で卒業可能) 西部教育隊…西日本全域を対象とし採用された新人隊員の教育を行う 中部教育隊…関東全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 東部教育隊…関東を除く東日本全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 海上科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て海上科部隊(海上警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。京都府 舞鶴市に存在する 航空科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て航空科部隊(航空警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。北海道 札幌市に存在する 航空学生群…航空科教育隊の傘下組織。操縦士いわゆるパイロットを目指す者が入る。幹部候補生教育大隊(3年制)を卒業後、航空学生準備過程を半年間受け入群。期間は4年間。北海道 北広島市に存在する 警衛庁附属化学研究所…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。属する職員は民間で採用された警衛庁職員と警衛官採用試験で採用された警衛隊員の2つで構成されている。 防衛省附属警衛隊病院…防衛省直轄で警衛隊ガ運営する病院。医者、看護師は全て警衛官で、警衛官なら治療、入院費など全額無償である。 警衛庁附属法務院…犯罪等を起こした警衛官が入る刑務所のようなところ。全国10ヶ所ある 防衛省附属警衛隊法務会議館…警衛隊versionの裁判所。犯罪等を起こした警衛官の最終処分が下される場所。ここの法務員は全て幕僚官房室所属の隊員で構成されている 副幕僚長…警衛隊トップ2の役職 幕僚官房長…警衛隊トップ3の役職 総科司令…警衛隊トップ4の役職 陸上 海上 航空科部隊の総指揮権を有する 陸上 海上 航空科長…トップ5の役職 警衛庁職員…民間で採用された警衛庁所属の職員のこと 定員200人 警衛庁隊員(警衛隊員)…警衛隊員採用試験で採用された者。身分は国家公務員にあたる 定員298000人 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 (7代目幕僚総監 桝井俊史 時に改変) 陸上科…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙、要人の警護など、社会の安全を維持するため、任務の遂行が主な任務 (陸上警衛隊と略される) 化学科…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。これまでは特殊科が担当していた。 公安科…国家の中枢防衛が主な任務。国家機密が多く存在するエリート部隊 衛生科…患者の治療や医療施設への後送、隊員の健康管理、防疫及び衛生資材等の補給整備等を行うのが任務 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 警務隊…警衛隊職員、警衛隊員の犯罪捜査や、取り締まりが主な任務。警衛隊の中の警察 守衛科…警衛庁、全方面隊の建物警備が主な任務 運用科…警衛隊での部隊運用に関する任務を行う 広報科…新規隊員の確保や警衛隊の宣伝などが主な任務 通信科…通信機器を用いて業務連絡などを行う。警衛隊の事案出動等のサポート全般を行う 法務科…犯罪等を起こした警衛官を収容する施設(法務院)の管理を担当する 航空科…災害時の救助活動から上空での日本領土警備に当たる (航空警衛隊と略される) 海上科…災害時の救助活動から海上での日本領土警備に当たる。 (海上警衛隊と略される) 宇宙科…宇宙での日本防衛から宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 特殊科…特殊部隊などが属している 自衛科…全国各都道府県に密着しその都道府県内で起きたテロ等の対処や毎年、防衛省主催で行われる全国自衛科保安中隊衛力選手権大会に向けた訓練等を行っている。 法衛庁…前身の組織 内閣府附属統合特選群総監局 日本国内で起きたテロ等の事案対処を専門とする部隊。警衛隊と警察による合同での日本初合同特殊部隊機関である 警衛庁……………………… 警衛庁…警衛隊の最高指揮本部 幕僚官房室…幕僚総監の秘書任務、警護から幕僚総監からの通達を各部隊へ送るなど幕僚総監直近の部署。また警衛隊における最終決定力を持っている部署でもある。 幕僚護衛隊…幕僚総監の身辺警護が主な任務。 この部隊の入隊試験の受験資格は2等幹士以上の40歳未満の隊員のみである。 警務隊(警務大隊) 首席監察部…警衛庁管轄全ての部隊、方面隊の取り締まりなどを行う。 規律統制委員会…警衛官の不祥事削減のために設置された。刑事訴訟法ではなく、警衛隊法に基づいた規律違反事案を主に調査する部署である 特殊内部制圧部隊…警衛隊内部で起きた犯罪の捜査や警衛庁職員、警衛隊員が起こした立てこもり事件等の制圧を行う 警護課…警衛隊幹部(幕僚官以上の階級を有する者、又は、幕僚官以上の幹部が命じた警護対象警衛官)の警護を行う幕僚護衛隊の任務遂行補助を主な任務とする 刑事課…警衛隊員が起こした刑事事件の捜査等を行う 法務科…全国10ヶ所にある法務院の管理や法務院にいる法務部警衛官の指導、管理が仕事 参謀部…警衛庁での組織統制にあたる。 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 自衛科 自衛科統括本部…全国の自衛科保安中隊の統括を主な任務とする 方面隊統括本部…全国方面隊の統括を主な任務とする 通信科 通信指令部…警察などからの出動要請を受けた場合にその出動要請事案について警察から来た情報を各部隊に無線等を通じて連絡をする 運用科 教養指導室…定期的に隊員への指導を行い部隊の練度向上を目標としている 部隊運用室…部隊運用に関する最高決定権を有する 陸上科(陸上警衛隊) 陸上中央司令総隊…陸上科部隊全ての指揮権を有する 陸衛中央連隊…陸上科所属部隊への支援物資や指揮が任務 第1指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第2指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第3指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第4指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第5指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 特殊科 支援機動部隊…国内で起きたテロなどに対処する部隊などの支援を行う 陸上特警隊…他国からの侵攻などの際に日本領土の陸海空を守る 国際治安維持部隊…日本国外の各国から出動要請を受けた際に出動して治安維持等の活動に当たる 特例組織機動急襲捜査部隊…日本政府が指定した犯罪組織等の調査、監視や国家転覆を狙う者の制圧など国家防衛の最前線を担う部隊 特殊空衛団…日本上空で起きたハイジャックなどの事件などを担当する。また、自衛隊時代の第一空挺団を参考に再編を繰り返された部隊で、日本の空を守る最後の砦とも言われている。日本防衛戦線では上空での戦闘で大活躍した 外事機動特別諜報部隊…世界各国へ秘密諜報部隊いわゆるスパイとして派遣される 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 公安科 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 外事機動連隊…日本を脅かす他国が現れた際に、武力を行使し他国の制圧を行う。また、世界各国の諜報活動を行ってるのもこの部隊である。日本政府非公認の部隊 衛生科 衛生中央部隊…全ての衛生科所属部隊への指揮が任務 特殊衛生部隊…ドクターヘリを保有しており、緊急時における医療処置などが主な任務。構成されるメンバーは全てが医師免許を保有 看護中央部隊…看護師免許を持ったメンバーで構成される看護専門の部隊 広域災害派遣専門出動部隊…警衛一般隊員、医師免許を持った医務警衛隊員、看護警衛隊員らにより構成されており日本国内で地震などの災害が起きた場合、内閣総理大臣からの要請、緊急時は、幕僚総監からの許可を受けて出動し、人命救助や行方不明者捜索などを行う。 化学科 司令本隊…有事の際における化学科部隊の動きを一括して指揮することが出来る。 汚染処理部隊…バイオテロ等発生時における汚染物質の処理を担当する。 防疫防護部隊…感染症等が発生した時に防疫活動を担当する。 守衛警備科 特殊守衛班…本部庁舎へ侵入してきた不審者等の対応が主な任務 第1警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第2警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第3警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 航空科(航空警衛隊) 航空中央司令総隊…航空科部隊全ての指揮権を有する 航空機動隊…日本領土上空のトラブル等に対処する 航空警戒部隊…ヘリ、戦闘機等を使っての上空警備にあたる。ここに属するメンバーは全員、パイロットである 航空開発実験集団…航空開発実験集団は、日々進歩する航空機・装備品の開発・航空医学・人間工学の開発実験機能を持ち、幅広い研究を行う組織 航空救難群…民間、警衛隊航空機による事故調査から雪山での遭難等、航空救難が指示された場合に置いて上空からの降下等で救助、救出を実施する 海上科(海上警衛隊) 海上中央司令総隊…海上科部隊全ての指揮権を有する 海上警ら隊…日本海域に現れた身元不明の船等の処理を担当する 海上輸送班…海上での警衛隊備品の輸送が主な任務。 海上機動連絡班…海上における警備、巡回などを行う。海上防衛の最前線部隊 機動特殊潜水隊…有事の際に潜水を実施し任務遂行を行う 機動掃海隊…有事の際の機雷戦を主任務とし、第二次世界大戦時に設置された機雷の処分も行う。 宇宙科 宇宙警戒作戦群 …衛星通信、衛星放送や位置情報サービスなどで利用される人工衛星の安全を確保するため、 宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 広報科 警衛庁採用センター…警衛庁職員、警衛隊員の採用が主な任務。採用試験などを担当 所属機関 首都自衛科保安大隊(東京地区自衛科保安中隊 練馬駐屯地) 東北方面隊…東北地方の防衛にあたる (本部 真駒内駐屯地 東千歳駐屯地 ) 陸上科 第1区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東北救急部隊…東北地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東北地区警務中隊…東北方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 北海道地区自衛科保安中隊 青森地区自衛科保安中隊 秋田地区自衛科保安中隊 岩手地区自衛科保安中隊 宮城地区自衛科保安中隊 山形地区自衛科保安中隊 福島地区自衛科保安中隊 東部方面隊…関東地方の防衛にあたる (本部 市ヶ谷駐屯地) 陸上科 第2区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東部救急部隊…東部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東部地区警務中隊…東部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 茨木地区自衛科保安中隊 栃木地区自衛科保安中隊 群馬地区自衛科保安中隊 埼玉地区自衛科保安中隊 千葉地区自衛科保安中隊 神奈川地区自衛科保安中隊 中部方面隊…中部地方の防衛にあたる (本部 名古屋駐屯地) 陸上科 第3区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 中部救急部隊…中部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 中部地区警務中隊…中部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 愛知地区自衛科保安中隊 岐阜地区自衛科保安中隊 静岡地区自衛科保安中隊 石川地区自衛科保安中隊 富山地区自衛科保安中隊 山梨地区自衛科保安中隊 長野地区自衛科保安中隊 福井地区自衛科保安中隊 新潟地区自衛科保安中隊 三重地区自衛科保安中隊 近畿方面隊…近畿地方の防衛にあたる (本部 伊丹駐屯地) 陸上科 第4区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 近畿救急部隊…近畿地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 近畿地区警務中隊…近畿方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 滋賀地区自衛科保安中隊 京都地区自衛科保安中隊 西日本区域自衛科保安大隊(大阪地区自衛科保安中隊) 兵庫地区自衛科保安中隊 奈良地区自衛科保安中隊 和歌山地区自衛科保安中隊 西部方面隊…中国、四国、九州の防衛にあたる (本部 海田市駐屯地 博多駐屯地) 陸上科 第5区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 西部救急部隊…西部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 西部地区警務中隊…西部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 岡山地区自衛科保安中隊 広島地区自衛科保安中隊 鳥取地区自衛科保安中隊 島根地区自衛科保安中隊 山口地区自衛科保安中隊 香川地区自衛科保安中隊 徳島地区自衛科保安中隊 愛媛地区自衛科保安中隊 高知地区自衛科保安中隊 福岡地区自衛科保安中隊 佐賀地区自衛科保安中隊 長崎地区自衛科保安中隊 熊本地区自衛科保安中隊 大分地区自衛科保安中隊 宮崎地区自衛科保安中隊 鹿児島地区自衛科保安中隊 国領離島自衛科保安連隊(沖縄地区自衛科保安中隊・離島特殊科保安部隊が合併) 附属機関(重要機関のみ記載) 高等教育隊…東京に校舎があり日本唯一の警衛庁が運営する国防専門学校である。学生の間は防衛省職員の扱いで卒業時には、警衛隊への無試験入隊が許されてる他、高校卒業資格もとることができる。 中高一貫式教育隊…大阪、名古屋、福岡に校舎を構える警衛隊が将来の人材育成のために発足させた教育隊。中高一貫式のため、中学受験での入隊が原則で、13歳から入隊ができる。いずれも全寮制である。15歳から警衛隊員という身分になり給与が支給される。月収10万円 幹部候補生教育大隊…キャリア警衛隊員を育成する教育機関。東京、大阪に存在する。期間は3年間(ただし準幹部候補生教育専攻者は1年で卒業可能) 西部教育隊…西日本全域を対象とし採用された新人隊員の教育を行う 中部教育隊…関東全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 東部教育隊…関東を除く東日本全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 海上科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て海上科部隊(海上警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。京都府 舞鶴市に存在する 航空科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て航空科部隊(航空警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。北海道 札幌市に存在する 航空学生群…航空科教育隊の傘下組織。操縦士いわゆるパイロットを目指す者が入る。幹部候補生教育大隊(3年制)を卒業後、航空学生準備過程を半年間受け入群。期間は4年間。北海道 北広島市に存在する 警衛庁附属化学研究所…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。属する職員は民間で採用された警衛庁職員と警衛官採用試験で採用された警衛隊員の2つで構成されている。 防衛省附属警衛隊病院…防衛省直轄で警衛隊ガ運営する病院。医者、看護師は全て警衛官で、警衛官なら治療、入院費など全額無償である。 警衛庁附属法務院…犯罪等を起こした警衛官が入る刑務所のようなところ。全国10ヶ所ある 防衛省附属警衛隊法務会議館…警衛隊versionの裁判所。犯罪等を起こした警衛官の最終処分が下される場所。ここの法務員は全て幕僚官房室所属の隊員で構成されている
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と Last Xmas
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 12月25日 世間はいや、世界中はクリスマスで盛り上がる世界で最も美しい1日だ。 「今年は一緒にいれそうだね」 美乃に言われ喜多は軽く笑った。 「来年にはお腹の子と3人でだな。俺も父親か」 「父親の覚悟できてんの?笑」 「まぁそこそこな?笑」 「心配だわー」 二人で話が盛り上がってる中、国内唯一の大型スーパー やまとの前には仕事終わりの滝と佐崎がいた。 「今日クリスマスだろ?俺らは今年もぼっちだな」 佐崎が言うと滝は近くにあったチキンボックスをカゴに入れた。 「な訳ねーだろ笑 ぼっちじゃねーって笑 2人いんじゃん笑」 「男とのクリスマスとか誰が楽しいんだよ笑」 「楽しいじゃん。」 「お前絶対、童貞だろ?笑」 「お前もだろ?」 「ちげーし俺は高校の時に済ませてるし。ばーか」 「うっわ。腹立つわー」 2人が騒いでいると、2人の目の前を喜多と美乃が通りかかった。 「え?え?え?なんで、なんで」 佐崎が叫ぶと喜多は2人を見るなり軽く微笑んだ。 「お前らもか。いやぁ今日はクリパしようってなってな笑」 喜多が言うと滝は佐崎の頭を軽く叩いた。 「こいつ、非常識すぎるんすよ。すいません。うるさかったすよね?」 「まぁそれなりに?笑」 「は?いやいやそこはうるさくないって言うところっしょ?笑」 「じゃあそういう風にしといたるわ」 喜多が話していると、突然スーパーの電気が消えた。 「あ?」 佐崎は上を見上げた。 次の瞬間、従業員室から武装した男たちがやってきた。 装備から戦闘服全てが警衛隊仕様だった。 「何で、警衛隊が、」 喜多が呟くと滝は近くにあったカゴを手に持った。 「俺らがやるしかねーよな」 滝が呟くと佐崎は頷いた。 「あったりめーだろ。」 「ちょっと、相手、武装してるのよ?」 美乃が言うと2人は軽く笑った。 「そんなのどうって事ねーっすよ。」 佐崎が言うと今度は喜多がとめた。 「こいつら、警衛隊だ。やめとけ。まずは外に出るのが先決だろ。」 「え?何言ってんすか?喜多さんらしくないっすよ」 佐崎が言うと滝は逃げ惑う人々に目をやった。 「俺らもやっぱり逃げるか?」 「馬鹿言えよ。俺ら逃げたらどうすんだよ。」 「俺ら、たかが民間企業のサラリーマンだぜ?勝手に使命感とか持ってんじゃねーよ。馬鹿か」 そう言うと佐崎は出口へと向かった。 すると男たちは佐崎に銃口を向けた。 「危ねーよ」 そう叫ぶと滝は佐崎を近くの冷凍食品コーナーに向かって投げ飛ばした。 しかし、今度は、佐崎がいた位置にやってきた滝が男たちに銃口を向けられる立ち位置になった。 「くそ、ミスったな」 滝が呟いた。 「やめろ、俺の部下にこれ以上、手出すなや」 喜多は美乃の頭を軽くさすった後、ゆっくりとその場にたった。 「喜多さんじゃんかよ?久しぶりだな。元気してた?」 「あ?」 唐突に1人に声をかけられ喜多は1人の男を凝視した。 すると男は覆面を外した。 「俺だよ。声聞いてすぐ分かれや」 「眞木、か?」 「しかいねーだろ。バーカ」 そう言うと眞木は近くに置いてあった寿司の入った容器を近くの壁に投げつけた。 「なー、お前のそういう変な仲間意識、俺なんか腹立つんよなー。な?とりあえず殺していいか?」 眞木は拳銃を構えた。 「お前ら警衛隊は、撤収したんじゃねーのかよ。な?」 滝が怒鳴ると眞木は軽く鼻で笑った。 「撤収命令は下りてたよ。でも俺まだここに用があったから残らせてもらった。」 「用があった?」 「おん。とりあえず死んでくれたらいいからさ。」 「俺は抵抗すんぞ。」 喜多が言うと眞木は軽く笑いながら喜多の横にいた美乃に目線を落とした。 「抵抗ねー。警衛やめたやつがあんま強がんなや。」 「なんでお前は撤収しなかったんだ?」 「撤収ねー。」 そう言いながら眞木は近くのアイスコーナーのドアガラスに蹴りを入れた。 「俺らはなこの島で家族失ったんだ。わかるだろ?どうせ」 「例の事件の話か、」 佐崎が呟いた。 「そうだ。俺はこの島を潰し、中国を攻める。それが俺の夢だ。でけーだろ?笑」 「ふざけんな。この島には何も罪は無いだろ?」 「この島で起きてんだよ。だからこの島も同罪。島の住民も同罪なんだよ。」 「どんな理屈だよ」 「それよりほら、俺とやんのか?抵抗すんだろ?」 「やってやるよ」 喜多が立ち上がると眞木は後ろにいた男たちに手信号を送った。 それを見た男たちは次の瞬間、美乃に向けて発砲した。 「美乃、」 喜多はすぐに倒れた美乃のもとに駆け寄った。 「美乃、おい、しっかりしろって」 喜多が叫ぶと眞木は大声で笑った。 「同じ気持ちだよ。あの頃も俺は泣き叫んでいた。目の前で家族が殺されたんだからな。この島が日本領になった時に俺は警衛官になろうって決めた。日本領なら邪魔されずに何時でも忍び込めるからな?それに、最終学歴が中卒でもいいってのがまた良かったよな笑 俺、頭はあれだったからさ」 「お前、罪の無い人間殺すのは違うだろ?美乃はお腹に子供いたんだ。それも殺して。」 「子供いたんか?笑 それならご愁傷さまだな笑おもしれー。」 「貴様、」 喜多は眞木を睨んだ。 「おぉー怖いなー笑 来いよ。拳でやってやる。おら、」 そう怒鳴ると眞木は拳銃を近くに置くと喜多を見ながら微笑んだ。 「喜多さん、やめてください。危険ですって。相手は武装してる。」 滝が叫ぶと喜多は滝に目をやった。 「もう死んでもいいんだ。」 「へ?」 「俺はこいつを殺って死ぬ。目の前で殺られて黙ってられるかよ。」 「でも、」 「おい、滝。止めるのはちげーだろ。」 佐崎が叫んだ。 「は?お前正気なんかよ。」 「正気だよ。ここで殺らねーと気がすまんだろ。やらせてやれよ。」 「でも、」 「とうすんだよ?来んのかよ。来ねーのかよ?ちきんのか?あ?」 眞木は喜多を睨みながら何度も怒鳴った。 「くそが、やってりゃあ」 喜多が走り出したその時、眞木は軽く微笑み腰ベルトから拳銃を取り出し構えた。 「まじかよ、」 喜多は走りながら眞木が構える拳銃に目をやった。 「喜多さん、」 滝が叫ぶと佐崎は急いで眞木の制圧に向かった。 「邪魔者は来んなよ」 そう言うと眞木は佐崎に向かって発砲した。 「くそ、」 胸元に被弾し口から血を吐くと佐崎はその場に倒れた。 「お、おい佐崎、おい、」 滝が叫ぶと佐崎は滝の手を強く握った。 「お前、逃げ、ろよな」 「何言ってんだよ。大丈夫か?」 「大丈夫に見えっかよ笑」 そう言うと佐崎はその場で目をつぶった。 「佐崎〜」 滝は動かなくなった佐崎を抱き抱え何度も叫んだ。 「はぁ、犠牲者増えて残念だよ笑」 佐崎を見ながら呟いていると喜多の蹴りがみぞおちに入った。 「くそ、よそ見してるうちに、」 眞木がその場に立ち上がるとすかさず喜多は眞木の胸ぐらを掴んだ。 「おら、卑怯者がよ。タダで済むと思うなや。俺の美乃とお腹の子供殺った罪はでかいぞ?」 「うるせーよ。」 眞木は喜多の頭を鷲掴みにすると近くの壁に突進した。 眞木と壁の間に挟まれた喜多は口から血を吐きながらその場に倒れた。 「そんなもんかよ。あ?おら、おら、もっと来いよ。」 眞木が怒鳴った時、スーパーのドアが破壊された。 「あ?なんだよ」 眞木が呟くと侵入してきた男たちは眞木に銃口を向けた。 数秒後、男たちの中から相模がゆっくりとやってきた。 「同期同士で殴り合いか?つまんねーな。」 「相模さん、」 喜多が呟いた。 「喜多、安心しろ。そこの青年とお前の女、助けてやっから。」 「え?」 「だから泣くなや」 相模が言うと十字架の腕章をつけた衛生科隊員達が走ってきた。 「緊急だからな。頼んだぞ」 「はい」 衛生科隊員らは相模に一礼するとそのまま2人を担架に乗せスーパーを後にした。 「眞木、お前がやった事は重罪だ。警衛隊続けれると思うなよ。」 「くそが、捕まってたまるかよ」 眞木はすぐに拳銃を拾い上げると相模に銃口を向けた。 「銃を下ろせ」 すかさず奥木が銃を構えた。 「うるせー。邪魔させねーぞ。この島を殺るんだ。誰にも邪魔させねー。誰にも。」 そう言うと眞木は震える手を抑えながら銃口をゆっくりと自分に向けた。 「自殺する気だ。」 奥木が呟くと沖矢はすかさず止めに入ろうと動き出した。 「来るな。俺は誰にも殺されねーんだよ。俺が死ぬ時は自分で決める。誰にも決めさせねー。来るな。来るな」 「相模さん、」 沖矢が言うと相模は銃を構えた。 「お前がその引き金を引く前に俺が引いてやる。」 「ちょ、何言ってんすか。」 沖矢が言うと相模は眞木を睨みつけた。 「お前本気なんだろ?ならこっちも本気で潰しにかかってやる。お前らのせいで何人も犠牲になってんだよ。」 「知るかよ。」 「知れや。お前らがやった事、責任取れよ。な?」 「うるせーし。くそがー」 「やめろ、」 沖矢が叫ぶと同時に眞木は引き金を引いた。 「くっそ、」 相模は目の前で倒れる眞木を見るなり軽く目をつぶった。 「すぐに搬送、すぐに、」 隊員達は倒れた眞木を担架に乗せた。 翌日 佐崎、美乃は正式に死亡判定が下された。 訃報を聞いた喜多に少ない光が差し込んだのは、子供が助かったっという事だった。 「俺がもっと早く動いてたら、」 喜多は訃報を聞いた翌日に美乃の実家へ出向いた。 「姉貴は死んだけど子供助かったんだろ。そんな泣くような事でもねーって」 琉季弥が言うと喜多は込み上げてきた涙を我慢できなかった。 眞木は、意識不明のまま時間が経過していた。 警衛庁は同日に眞木を懲戒免職にし、警務隊、警視庁の両監視の元、治療を急がせた。 しかし翌日、眞木も死亡が確認された。 相模は独断での部隊を動かしたとして同日に依願退職という形で警衛隊を去ることになった。 そして新たな指揮官に就任した沖矢は、常設化するにあたり部隊の一掃を大岸から託され、部隊編成をもう一度一から考える事を余儀なくされた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第10話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 会議が終わると上倉はすぐに相模のもとに駆け寄った。 「相模さん、」 「おー上倉か。どうした?」 「お久しぶりです。あの、聞きたいことがあって。」 「ん?」 「なんで、部隊の指揮官なろうと、」 「部隊の、か。」 「意外だなって思って。」 「意外か?笑 そうだな。君塚の野郎と意見が合致したからかな?」 「合致、」 「うん。あいつはエルセヴァンを国家として容認すべきではないと意見している。つまり叩くところまで叩いて、領土奪還を支持している。そこが俺と同じなんだ。」 「そうなんですか。」 「それだけだ。エルセヴァンは存在してはならない国だ。あの国が成立すると世界各地で独立戦争が発生する。国連が脱戦争に向けて動いてる中でエルセヴァンは目の上の仇みたいな存在なんだ。」 そう言うと相模はその場を後にした。 「上倉、どうした?なんか暗い顔してっけど」 トイレから出てきた北倉が聞くと上倉は軽く頷いた。 「いや、何も。それより常設化草案作らねーとじゃないすか?」 「あーそうか。まじじゃん。あれ作るのだるいんだよな。」 「急いでやりましょうよ。今日ぐらい早く家帰りたいんで。」 「1週間連続で家帰れてねーんだろ?お前」 「まー。風呂とか飯は取れてるからそれに俺独身なんで、そんな別に困ることは無いすけどね。」 「今日は早く帰れや。」 「え?」 「ちょっとは体休ませろよ。俺が草案作ってやっから。」 「いいんですか?」 「おう。俺、昨日19時に帰ったからな笑 早退申請出してんだけどな笑。お前も早退申請出せよ?明日出しといてやろうか?」 「本当ですか?」 「おう。任せろや」 「ありがとうございます」 上倉が言うと北倉は軽く笑った。 翌朝 大岸からの正式な承諾を受け君塚は北倉から預かっていた常設化草案を相模に渡した。 「これを元に常設部隊に向けてやって欲しい」 「わかった。それで?俺の所属はどこなんだ?いきなり教育隊から外されて意味がわからんままここにいるんだが。」 「陸上科所属でそのままだ。これで満足か?」 「そうか。この部隊編成はいつまでにとかあんのか?」 「そうだな。1週間を目処にやって欲しい。できるならな。」 「わかった。」 「そこに書いてある名前殆ど使っていいから。すぐできるだろ?」 「そうだな。簡単そうだな」 「なら頼んだぞ」 そう言い立ち去ろうとした君塚に相模は声をかけた。 「潰すなよ。」 「あ?」 「警衛隊潰すなよ。お前ぐらいになれば組織を混乱させることぐらい簡単だろ。」 「んだよ。それ」 「俺は人生全てを警衛隊に捧げてきた。だからちょっと愛着あるんだわ。」 「警衛隊に全てですか。凄いですね」 そう言うと君塚は鼻で軽く笑った。 その日の夜 相模は部隊編成をまとめるため1人、部屋に残り作業を始めた。 「しゃぁー。やるか」 相模が言うと沖矢が部屋に入ってきた。 「一人で何してんすか。」 「お前、」 「俺も手伝いますよ。」 「いいんか?」 「だってあれでしょ?確か、300人でしたっけ?隊員数。」 「君塚からはそれで出されてるな。」 「それを1人でだなんてきついっしょ。あの人やる事、卑怯っすよね」 そう言うと沖矢は近くの椅子に腰かけた。 「そうかもな」 相模がパソコンを起動させると沖矢は欠伸を抑えながらコーヒーを口に入れた。 「な、なー。これって帰還したら帰還完了って入力するんだよな?なんだっけか。これ」 「任務総報告システムですね。派遣任務とか終わった時に、全員分チェックして入力するんすよ。そいつ本人じゃないと入力できないようになってるんすよ。あれ?何人か入力して無いですね。」 「これってどうやって入力するんだ?」 「屋上にシステム運用室ってのがあってそこにそのシステムを入力するエリアがあるんですよ。そこで指紋と顔認証、最後に隊員証を提出して入力完了っすね」 「偽装する事はできないのか?例えばそうだな。上官が勝手にとか、本人はいないけどみたいな」 「不可能っすね。指紋認証と顔認証で引っかかると思うんで。」 「そんなに強烈なんか?その認証システムは」 「まー不正できないようにはなってますね。過去に海外派遣から帰ってきた部隊の中で帰隊中に気の狂った数人の隊員が後輩隊員をいじめて死なせるって事件があって。それからそのシステムができたんすよ。あれで酷く叩かれましたからね。警衛隊は。ボロクソに」 「あーあれか。思い出した。なんかあったな。18年前ぐらいか?」 「そうっすね。はい。」 そう言うと沖矢はiPadに目を落とした。 「じゃあこれはどういうことなんだ?」 「死んだとかすかね。殉職扱いだったら未入力でも説明はつきますからね。」 「エルセヴァンに派遣されて帰ってきてない。でもこれ殉職した奴は殉職って入力されてんぞ。」 「明らかに分かるものはとかじゃないすか?ほら、顔も何もかも潰れてて誰かわからない時は行方不明隊員として登録されますから。」 「行方不明隊員の登録も無いな」 相模は何度も目線を移しながら言った。 「なら、説明つかないですね。」 「行くか。」 「え?」 「エルセヴァンに乗り込むぞ。」 「いやいやちょっと待ってくださいよ。流石にやばいです。それは。」 「行方不明隊員の捜索だ。それで上に報告しといてくれや。お前とこの部隊出せるだろ?」 「いやいや、だから」 沖矢が言うと奥木が部屋に入ってきた。 「あ、お疲れ様です。まだ居たんすか?」 「なんでお前、」 沖矢が聞くと奥木は軽く笑った。 「いやー、ちょっと忘れ物してしまって。あ、あったあった」 奥木は机の上に置いてあった指輪を手に取った。 「彼女とのペアリングなんすよ。仕事中いつもここに置いてるから。」 「奥木、話聞こえてたろ?行けるか?」 相模に言われ奥木は軽く目を見開いた。 「は、はい?」 「エルセヴァンに乗り込む。この何も登録されてない隊員が気になって気になって仕方ないんだよ。」 「登録されてない?」 そう言うと奥木は相模が見るパソコンに目をやった。 「8人すか?登録無いの。」 「そうだ。」 「なるほど。わっかりやした。行きますか」 「ちょ、おい」 沖矢に言われ奥木は慌てて相模に声をかけた。 「あ、そうだった。この人、上司なんすよ。上司が反対してるので行けないですね。」 「どうしたらその上司は認めてくれる?」 「そうですねー。んー相模さんからの一言すかね。この人、相模さんのことすげー尊敬してましたよ笑」 「俺からの一言か。」 相模は沖矢に目をやった。 それを見るなり沖矢は慌てて目線をずらした。 「わかりましたよ。部隊出すんで、」 そう言うと沖矢はその場に腰掛けパソコンを起動させた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第9話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 午前2時 崇崎らを乗せたヘリは警衛庁に到着した。 到着するなりとある集団はヘリを包囲するようにやってきた。 ヘリから崇崎が降りると清田は軽く欠伸をしながら崇崎の目の前に向かった。 「崇崎 1尉。間違いないな?」 「はい」 「警務隊だ。理由はわかってるだろ?お前が作りたかったのはあんな地獄絵図だったんか?」 「いえ、」 「だよな。だってお前誰よりも地獄絵図見てきたもんな。それで大切なもん無くしたんだろ?その張本人が何してんだよ。な?」 「すいません」 「とりあえずついてこいよ。連行してやっから。ガチガチにな」 清田が言うと数人の警務隊員が崇崎の両脇に立った。 その後の取り調べは午前5時から始まった。 規律を無視した個人行為。それに伴う無差別殺傷事案。 警務隊は崇崎を同日に懲戒免職にするよう幕僚官房室に掛け合い、同日に免職となった。 そして登梨の拉致に関しても認め、拉致を行った半グレ集団 BOOTHが崇崎への供述で明らかになった。 翌日、警務隊は警視庁との合同でBOOTHの壊滅作戦を実施した。 その頃 エルセヴァン共和国では、喜多ら海丸メンバーが住民を避難場所から解放していた。 「ようやくだな。疲れたわ」 佐崎が言うと滝が軽く笑った。 「お前なんもしてねーじゃんかよ。」 「うるせ。お前の方こそ何もしてねーだろ?」 「あ?」 佐崎と滝の言い合いを見ながら喜多は軽く微笑んだ。 「どうしたんすか?」 佐脇に声をかけられ喜多は軽く頷いた。 「平和だなって。こんな日が続けば俺はただそれだけで幸せだなって」 「続きますよ。絶対。俺が保証するっす」 「そっか笑」 そう言うと喜多はまた軽く微笑んだ。 その時だった、避難する住民の中に何かを見つけた喜多は住民達のもとに向かった。 「どうしたんすか?」 倉北が聞くと喜多はとある男性の腕を掴んだ。 「こいつ、何かがおかしい。とりあえずこいつを……………」 喜多が言った次の瞬間、男は喜多を蹴り飛ばすとナイフを構えた。 それを見て次々と男たちがナイフを構えた。 「何がどうなってんだよ」 倉北が呟いた。 「お前ら気をつけろ」 そう叫ぶと喜多はすかさず銃を構えた。 「殺してやる。やってやる、崇崎がやれなかったんなら俺らがやるだけだ」 「崇崎、」 喜多が呟くと男たちはナイフを片手に襲いかかってきた。 「やってやるか」 喜多は銃をその場に置くと男たちに向かって走り出した。 「そんな、死ぬぞ」 佐脇が呟いた。 喜多は1人の男を回し蹴りで倒すと頭を鷲掴みにし引きずり回した。 「おい、今の気持ちは?どうだ?」 「くそが。離せや」 男が怒鳴ると喜多は男の頭から手を離した。 「お前ら、ガルシアの暴動事件の被害者かなんかだろ?な?」 「この島が俺たちを無茶苦茶にした。現役の警衛官僚が手伝うって言ってくれたのに結局裏切りやがって。くそが。俺はただ、ただ、あの事件を追いかけ続けてやっと叶うところまで来たんだ。」 「所詮あんなもんだろ。警衛官なんてカッコつけやがって。」 「こいつらなんか可哀想だな。」 倉北が呟くと喜多はその場でしゃがみ男たちに目線を合わせた。 「俺らのところ来るか。」 「あ?」 「今俺ら、海丸っていう会社にいるんだわ。そこ来るか?って」 「なんで俺たちが、」 「なんかおかしいか?」 「お前ら食い物すら見つけんの苦労すんじゃねーか?それならうち来いよって話だよ。飯なんていつだって準備してあるしよ」 佐崎が言うと男たちは軽く目を合わせた。 「決まりだな」 そう言うと倉北は軽く笑った。 男たちは久しぶりに人の笑顔を見て目から涙を浮かべた。 「泣くなって。大袈裟すぎんだろ。な?」 そう言いながら滝は男たちを立たせた。 その頃 警衛庁では、撤退してきた部隊員らを見て副幕僚総監 君塚は、ぼろぼろになった隊員らを警衛庁別館にある談話室に集めていた。 「撤退命令が出たから帰ってきた?そういう事か」 君塚が言うと隊員の1人が答えた。 「幕僚総監からの命令もあって。」 「あいつか、」 そう言うと君塚はその場にあったソファーに腰掛けた。 「これからは俺の指揮下に入ってもらう。これは幕僚総監容認事項だ」 いきなりの発言に隊員達は互いに目を合わせあった。 「崇崎と湊都だっけか?前の指揮は。この2人については部隊運用はまだ早かったと思う。崇崎に関しては論外だが、湊都に関しては1年、北部方面隊に配置転換される事が決まった。」 「え、」 「だから、指揮官は俺しか居ないって事だ。これで行くからな」 そう言い残すと君塚はその場から去っていった。 翌日、君塚の発案で幕僚官房室主催での運用科、陸、海、航空科の各幹部による部隊運用会議が行われた。 幕僚総監の大岸は崇崎の身柄移送の引き継ぎのため警務隊と共に警視庁にいた。 そのため、大岸不在での会議となった。 「今回、エルセヴァン遠征で得たことは?」 君塚が聞くと幹部達は互いに目を合わせあった。 「今回、部隊創設にあたり陸海空から精鋭を集めようという結論に至ったことはわかってると思う。ま、今回は海上科が先に任務にあたり、陸上、航空は到着次第合流する流れとなっていた。にしてもだ。結果がこれとはちょっと残念すぎないか?」 そう言うと君塚は持っていたiPadを机の上に投げつけた。 「マスコミに叩かれ放題。指揮系統が取れてないただの乱れた武装集団。素人以下。こんな書かれ方して悔しいとは思わんのか?お前らは」 「何も情報が無い状態でエルセヴァンに乗り込んだ。部隊編成に問題があった。運用科としてはそう見てます」 北倉が言うと上倉が口を開けた。 「まーなんて言うか、指揮を担当していた崇崎 1尉にも問題があった。防ぎようのない意見でしょ。編成に関しては幕僚官房室に全権を任せてました。問題があるとすれば幕僚官房室にもあるでしょ」 上倉が言うと幕僚官房室長の 岡田 1将は軽く目を泳がせた。 「今回、何も成果を得ずに撤退した。このままだと日本が舐められる。そのため、」 そう言うと君塚は軽く咳払いをした。 「新たに部隊を改編し指揮官も一掃。常設部隊として創設し再びエルセヴァン遠征を行う。最大目標はエルセヴァンの壊滅作戦。島の奪還。そして日本領土としての復活。これらを合わせ3年計画というのを今ここに提案する。」 いきなりの君塚の発言に隊員らは騒然とした。 「3年かけて常設部隊として発足し直すということですか?」 上倉が聞くと君塚は頷いた。 「こんな曖昧な部隊に指揮官をやりたい奴がいないのではと心配してるかもしれん。だがその心配も要らない。新指揮官は既に用意してある。」 君塚が言うと会議室のドアがゆっくりと開いた。 「相模 1幹だ。」 君塚が言うと相模は軽く頭を下げた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第8話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 暗闇に突如として出てきた光。 「早く見つけ出せ。早くしろ」 男たちの声が耳に近づいてきた。 登梨は静かに唾を飲み込み声を殺した。 ……………………………………………………………………… 逃げ惑う人々、それを追いかけ回す笑顔の者、 そこは地獄絵図と化していた。 「くそ、もう逃げれねーぞ」 校内と外の間にあるフェンス前に立ち往生する人々を見るなり喜多が呟いた。 「どうしよ、」 美乃が言うと喜多は美乃を強く抱き締めた。 「ここで待っといてくれ。」 「え?」 「あいつ倒してくるからよ。誰も動かないのはちげーだろ?」 「だからって貴方が動く事は無いでしょ。」 「え?」 「もう離れたくない。今度は、今度はわがまま聞いてよ」 「美乃、」 「まだ貴方に言えてないことあったの。」 「言えてないこと?」 「うん」 そう言うと美乃は自分のお腹を軽くさすった。 「まさか。」 「うん。赤ちゃんいるの。貴方との」 そう言うと美乃は軽く涙を浮かべた。 「あなたとの子よ。この子の父親として生きてよ。何のために私とここに逃げてきたのよ。」 「美乃、」 喜多が呟く中、崇崎は止めに入った警衛官にも銃を発砲するなど誰も止めれない状態に入っていた。 そんな中、河原率いる部隊と合流し崇崎は軽く安堵の息を漏らした。 「おせーよ。」 「すいません。ちょっと道迷って。」 「馬鹿野郎か。事前に送ったろ?」 「すいません。」 「んな事はどうでもいいから。やんぞ」 「崇崎さん。俺やっぱ間違ってんじゃねーかって思うっす」 「は?」 「やるなら中国でしょ?この国は関係ない。やったのは中国人ですよ。俺らの大切な人を奪ったのは。ここはただの土地です。筋違いですよ」 「信じてたのに残念だよ。」 「え?」 河原が言った途端、崇崎は河原の胸元に向け数発、発砲した。 「ついて来れない奴は殺すって決めてるんだ。すまんな。」 「崇崎さん、俺、」 「あ?」 そう怒鳴ると崇崎は河原の胸ぐらを掴んだ。 「あなたは、間違ってる」 「俺は間違ってない。最後までやり抜くんだ。」 そう言うと崇崎は空を見上げた。 「おかん、親父、兄貴、俺もうすぐで成し遂げてやるよ。見てるか?」 「今だ。行け」 隊員らが止めに走り出すと崇崎はすぐに銃を構えた。 「死にてー奴以外従え」 「崇崎、さん。仲間に銃口は………………」 河原が言うと崇崎は河原の顔を踏みつけた。 「うるせーよ。裏切り者が。あ?お前言ってたじゃねーかよ。敵討たいって。今そのチャンスだろ?あ?なんか俺間違ってか?」 そう怒鳴ると崇崎は周りにいた隊員らに目を向けた。 「な?俺どうすりゃいいんだ?じゃあ。中国攻めっか?あ?なーどうすりゃいいんだって」 そう叫ぶと崇崎は近くにいた隊員を蹴り飛ばし、口に銃口を入れた。 「な?どうすりゃいいんだよ。教えてくれや。今してることが間違ってるって言いたいんだろ?な?」 崇崎が叫んでいると1台の車が校舎前にやってきた。 「そこまでだ。銃を下ろせ」 そう叫ぶと佐崎は銃を構えた。 「あ?何だよ。お前ら」 崇崎が怒鳴ると今村が答えた。 「海丸だ。普段は株式会社だがこの国の警備もやってる会社だ。勝手に侵攻してきて、やってる事やべーぞ?」 「うるせ。こっちは敵撃たねーと気がすまねーの。」 「敵?」 「いいから黙ってろや」 崇崎は今村に向け発砲した。 股間に被弾した今村はその場に倒れた。 それを見るなり佐脇はすかさず崇崎に向け発砲した。 「くそが、」 左腕に被弾し崇崎はその場に倒れた。 「確保しろ、」 今村が言うと崇崎の目の前にいた隊員らは銃を構えた。 「なんで、」 1人の隊員が呟いた。 「こんなんでも俺らの上司だろ?今は。上司見捨てる奴がどこにいんだよ。とりあえずこのまま日本に帰還すんのが最優先事項だ。」 1人の隊員が言うと崇崎が腕を抑えながら立ち上がった。 「何だよ。あ?いい子ぶりやがって。撃てや。殺せや。俺の事殺せんぞ?な?殺したくて殺したくてたまんねーんだろ?お前ら。な?」 「崇崎 1尉。日本に帰るまでは我々は何もあなたに危害を加えませんよ。今はあなたの部下ですから。」 1人の隊員が言った。 「うるせーよ。気持ちわり。」 「ここは俺らに任せてくださいよ。なんせもう1人の指揮官がいますから。」 「もう1人の指揮官?」 崇崎が聞くと隊員は無線機を渡した。 「聞こえるか?」 「湊都、か?」 「よくわかったな。声でわかるのはさすがだよ。」 「貴様、なんで。」 「お前と元々2人体制だったろ?何かおかしいか?」 「ざけんな。成績は俺の方が上だった。」 「それは、幹部候補生の時の話だろ?今は俺ら幹部じゃん?な?」 「うるせ。俺一人でやれんだよ。」 そう言うと崇崎は銃を手に持ちながらその場に立ち上がった。 「どこがやれるんすか。そのまま大人しくそこで寝とってくださいよ」 そう言うと1人の隊員は崇崎をその場に寝かせた。 「何してんだ?」 校門近くに着いたところで警衛隊との睨み合いをしていた海丸を見て呟いた。 「こっちは逃がす訳には行かねーんだよ。ここまで来られて無傷で日本に送り返すと思うか?な?」 佐脇が怒鳴ると今村が銃を構えた。 「さぁ何人死ぬか。見物だな」 今村が呟くと警衛官らも銃を構えた。 その時だった、上空に3機のヘリがやってきた。 「あ?」 今村が見上げたその時、ヘリから大量の催涙ガスが巻かれた。 そしてすぐに今度は発煙筒が投げ込まれヘリからロープが落ちてきた。 「逃がすな。前を見続けろ」 今村が叫ぶ中、ヘリから降りてきた隊員らは崇崎らを包囲すると今村達に向かって銃を構えた。 「降参しろ。お前らは既に包囲されてる。」 前倉が言うと隊員らは今村達に銃口を向けた。 それを見て今村達は互いに目を合わせた。 「今からここで俺らに歯向かうってか?そんな馬鹿じゃねー事は知ってるぜ?どうすんだよ」 前倉が言うと今村はその場に銃を置いた。 「降参してやる。だけどなこの国は渡さんぞ」 「とりあえず撤退命令がて出んすよ。俺ら。だから俺らはこのまま撤退します。拘束は、一応ここ別の国なんでね。交戦した訳でもないし。ま、無いっしょ拘束とか」 前倉が言うと今西が耳打ちをした。 「幕僚からです。早く撤退しろとの事です。かなり短気になってますね。それと登梨の身柄が見つかったらいです。」 「見つかったんか?めんどくせーな。じゃあ帰っか?」 「はい」 今西が言うと前倉は今村達を睨んだ。 「これ以上、こちら側から何もすることは無い。だが日本人が関わっていたら話は別だ。日本人を傷つけるならまた来る。」 そう言い残すと前倉はヘリが着陸してる地点に向かった。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第7話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「何があった?ゆっくりでいい。話せるか?」 千景が聞くと湊都は軽く頷きながら口を少し開けた。 「崇崎。あいつに部隊を任せたら駄目なんです」 「崇崎、」 千景が呟くと清田が千景を椅子から下ろした。 「どういう意味だ?」 「本当の戦争になってしまう。彼を止めないと」 「崇崎。なんか聞いた事あるな。その名前」 清田が言うと千景がiPadを渡した。 「6年前の幹部候補生教育大隊で起きた傷害未遂の野郎っすよ」 「あー。そいつか。思い出したよ。こいつが今指揮取ってんのか?」 「2人体制で幕僚官房は計画してたんですけど、」 上倉が言うと清田はiPadを近くの机に置いた。 「この怪我じゃ前線復帰はムズいだろって衛生の野郎が言ってたからな。」 「俺、行けますから」 湊都が言うと清田は湊都を寝かせた。 「大人しく寝とけや。金貰いながら寝れるって幸せだろ?今のうちに噛み締めとけよ。な?」 「でも俺、が行かないと、」 「馬鹿か。お前一人が行ったところで変わんねーって。それより怪我を治す事だけに集中しろ」 「清田さん。大隊長からです。状況報告に」 「状報(状況報告)ならお前が行けばいいだろ?」 「いや、理事官が行かないなんてありますか?ほら、行きますよ」 千景が言うと清田はだるそうな顔をしながら席から立ち上がった。 「あのクソジジイ。嫌いなんだよな。口くせーし」 「ほら、行きますよ」 千景は清田を無理やり医務室から出した。 その頃 エルセヴァン共和国では、避難場所となっている中学校に続々と住民が押しかけていた。 「将吉、」 そう叫ぶと美乃は喜多の姿を見かけるなり後ろから抱きしめた。 「悪いな。1人にさせて」 「どこにいたのよ」 「ちょっと、な。それより避難場所ってここだけなんか?」 「分からない。」 「ここ、人多いしな。移れるなら移りたいんだけどな」 そう言いながら喜多は周囲に目をやった。 その時だった、校舎の門が迷彩を着た男たちによって破壊されるのが目に入った。 それを見て住民達は悲鳴をあげ互いを抱きしめあった。 「河原とはまだ連絡取れんのか?」 崇崎が怒鳴ると横にいた隊員が答えた。 「はい。恐らく向かってる最中なのでは無いかと」 「予測なんてどうでもいいんだよ。」 そう言うと崇崎は近くに落ちてあった紙を拾った。 「あ?なんだこれ?」 「あ、それ警衛隊病院の受診証ですね。今はデジタルすけど3年前まで紙やったんすよ」 「んな事知ってるわ。ここに警衛官がいるってことか?それとも元警(元 警衛官)、」 崇崎が呟くと1人の隊員が走ってきた。 「失礼します。本隊から伝達で作戦行動停止命令がおりました。これ以上動くのは危険かと」 「俺は行くぞ。」 「しかし、」 「うるせーって」 崇崎は隊員を蹴り倒すとその隊員から銃を奪った。 「こちとら、もうすぐでやりたかった事が叶うんだわ。黙って見てろ。」 「やりたかった事、」 隊員が呟くと崇崎は銃を構えながら校内に入っていった。 「危険です。やめてください」 隊員が叫ぶと崇崎は防弾チョッキをその場に外し置くと声を荒らげた。 「恨むんなら、この島を恨め。国家を恨め。復讐してやんよ。」 崇崎は逃げ惑う人々に向け発砲を始めた。 同じ頃 警衛庁では、警務隊が崇崎の身辺調査を行っていた。 「清田さん。これ、」 「あ?」 千景にiPadを渡され清田は軽く目を擦りながらiPadを受け取った。 「崇崎の身辺調査に関することで、彼がガルシア出身なのは既にわかってると思うんですけど、今回選抜されてる部隊員の半数がガルシア出身者で構成されてるんですよ。」 「偶然にも程があるよな」 そう言うと清田は机に置いてあったコーヒーを口に含んだ。 「それで気になって調べたんですけど、」 「うん」 「崇崎が2歳の頃にガルシア島で暴動事件があったんです。」 「暴動事件?」 「これが記事なんですけど、かつてガルシア島は、中国人が多くを占めていて、日本人は差別されてたんですけど、その中でもこの暴動事件は酷いもので、日本人を無差別殺害し島に純血を流すっていう目的で日本人の無差別殺傷事件が起きたんです。」 「純血、馬鹿馬鹿しいな。で?」 「警察庁がその時の日本人被害者のリストを作成して被害者支援を数年間、プログラムを作成してやってたみたいで」 「日本領土とは言え、日本政府が敬遠してたんだろ?ガルシアは。中国の主張が激しいとかで」 「はい。警務隊がその時のリストを閲覧できるようになったんです。警衛隊採用試験の実施時の受験者の身辺調査を行う時にそのリストを参考に行うらしいんすけど、噂でしか聞いた事無いんで、事実かわかんないすけど。」 「多分、事実だろ。その時の事件の被害者が17の頃か?ガルシアででっかい事件あったろ?今から12年前か。」 「あったすね」 「あれで上層部が事件の被害者を採用すんのに一時期、敬遠しとってな。俺も採用試験担当した事あるからわかるんだけど、合格者候補リストの中から、あの事件の被害者を採用したら駄目だって、思考が偏りすぎて採用しなかった時期があったんだ。」 「そうだったんですか。」 「ま、それも2年とかで終わったからな。崇崎が採用試験受けたのはあいつ幹部候補生で入ったろ?だから、4年が経った頃か。今はそんな事も無いんだけどな。」 「なるほど」 「それでどうした?話が脱線しすぎたな笑」 「そのリストに名前の乗ってる隊員が半数占めていて、部隊の人員配置って誰が担当したか分かります?」 「各々、出すって聞いたけどな。陸上から航空から海上からって。」 「偶然なんすかね。」 「でもあれだろ?今派遣されてる奴ら、海上科だけだろ?」 「そうなんですか?」 「陸と空が人員揃ってないらしくてな。陸空は、全国から人員かき集めるつもりとかで、先に海上科が行ったみたいだわ」 「そうだったんすね」 「それで?その続きは」 「いやもしこいつらがガルシアに今も復讐の念を感じているとしたら、」 「まさかだろ。それは流石に」 「いやもしそうだとしたら今頃、」 「おいおいそれはやべーだろ。」 「どうしますか?」 「すぐに部隊を撤収させるしかねーだろ。」 「ですよね」 「いやいや、待てよ。そんな馬鹿な事あるか?」 「でも湊都 1尉が暴行された件はどうですか?崇崎 1尉が異常なのは明らかでしょ。」 「そうか。今の部隊の指揮官は崇崎か。」 「はい。」 「すぐに撤収させるように幕僚に説得しに行くぞ」 「清田さん、」 「何だよ。」 「いや何も」 「早く行くぞ」 清田はそのまま幕僚官房室へと向かった。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第6話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 午後11時 ベットの中で眠りについていた喜多のもとに1本の電話が入ってきた。 「電話鳴ってるよ」 美乃に言われ喜多は眠たい目を擦りながらスマホを片耳に近づけた。 「…………………はい。喜多っす」 「今村だ。すぐに会社来れるか?」 「はい?なんかあったんすか?」 「やばい事になってる。外」 「やばいこと?」 そう言うと喜多はカーテンを開け窓の外に目をやった。 「あーなんか向こうの方で煙がたってるの見えるすけどね。」 「煙見えんのか?」 「あ、はい。」 「ならすぐに家から避難しろ。」 「何言ってんすか?」 「早くしろ」 喜多が電話をしていると、美乃が血相を変え部屋に駆け込んできた。 「将吉、やばいよ」 「どした?」 喜多は連れていかれるがままに部屋を飛び出し家の外に出た。 するとそこには、避難するため走る人々とそれを追いかけるかのように走っている男たちが目に入った。 「迷彩、」 そう呟くと喜多は人混みをかき分け男たちが見える位置に向かった。 「警衛隊じゃねーかよ」 喜多が呟く中、海辺にある公園に設置した指揮所で崇崎は腕を組んでいた。 「崇崎 1尉。1つ質問よろしいでしょうか?」 指揮所で待機していた1人の隊員が声をかけてきた。 「なんだ?」 「いやその、なんで湊都 1尉はなんで、急遽来れなくなったのかなと思いまして。」 「あいつか。あいつなら個人都合だ。詳しくは触れてねーから知らねーよ」 そう言うと崇崎は無線機を手に取った。 「聞こえるか?そのままやっちゃっえや」 「了解っす」 そう言うと部隊を先導していた河原 3尉は口角を上げた。 「やれ」 「ほんまにいいんすか?笑」 「崇崎さんから許可出たからよ笑 手加減すんなよ?老若男女限らずやれって崇崎さんからだ。」 「わっかりやした笑」 そう言うと数人の隊員らは笑顔で火炎放射器を構えた。 それを見て周りにいた隊員達は右往左往し始めた。 「ちょ、火炎放射器なんて携帯装具一覧に記されとったか?」 「いや、聞いてねーぞ」 「どうなってんだよ」 隊員達が騒いでいると河原は逃げ惑う人々を眺めながら軽く笑みを零した。 「最高だな笑」 河原が言うと1人の隊員が声をかけてきた。 「このような事は命令にありません。勝手な行動で規律違反に該当するのではと思います」 「あ?」 河原はそう言うとその隊員を睨みつけた。 「文句あんのか?」 「意見具申です。私は1等隊士ですが、意見具申はできます。これ以上の勝手な行動は自分の首を締めるだけなのでは無いかと、」 「知るかよ。んなの」 そう言うと河原は隊員を蹴り倒した。 「そんなに文句あんだったらその迷彩脱げや。お前なんぞ着とる資格ねーぞ?あ?」 「酷いな、」 隊員に叱責する河原の姿を見て喜多は呟いた。 「あの、喜多さん」 唐突に声をかけられ喜多は咄嗟に近くにあったゴミ箱に足をぶつけた。 その音を聞き河原は喜多に目をやった。 「お?なんかいるじゃねーかよ。」 「喜多さん。こっち来いって言ってんじゃないすか」 そう叫ぶと佐脇は近くの居酒屋に喜多を無理やり入れドアを閉めた。 「何してたんすか?危険すよ」 「佐脇か。びっくりさせんなよ。でどうした?」 「どうしたじゃなくて、今はまず逃げる事が最優先っすよ。特にあの人はやばいんですって」 「あの人?」 「部隊を先導してた人っすよ。3等隊尉の河原って奴で懲戒処分常連のイカれた幹部隊員なんすよ。」 「そんな奴が幹部なれんのかよ」 「なんか、ここ最近、警衛隊の部内幹部選抜の基準が緩いらしくて。」 「部内選抜出身か」 「はい」 「海丸は何してんだ?」 「まだ何も指示は降りてないすけど、まー会社としては休むしか道は無いのかなって」 「そっか。なら軍任せって事か。」 「それがこの国、軍隊いないんすよ」 「は?軍隊のいない独裁国家があるかよ」 「民間軍事会社は何社かあるんすけど、まー最近は荒れた集団で、やってる事なんてヤクザ以下っすよ。」 「そうか。それで?」 「え?」 「それで逃げんのか?とりあえず」 「今突っ込んでも死ぬだけでしょ。」 「元警衛官にしてはさっぱりしてんな。あーてか避難場所どこだ?」 「避難場所すか?海沿いの近くにある中学校だったはずすけど」 「そうか。ありがと。お前に1個宿題を出してやる。」 「宿題?」 「軍も居ない。街は荒れ果ててる。暴動集団を抑える術が何も無い。そんな時に周りと同じように逃げんのか?じっくり考えてみろよ。じゃあ俺は避難場所行ってくるから。答え出たら教えてくれ」 そう言うと喜多は居酒屋から飛び出して行った。 居酒屋を出ると既に火炎放射器を持った隊員らの姿はなく、喜多は海沿いにある中学校を調べた。 どうやら今は、廃校中でありガルシア島 時代、島内で1番の生徒数を誇った学校だったらしい。 「こっから徒歩20分か。」 そう呟くと喜多はそのまま走り出した。 その頃 市ヶ谷第2駐屯地では、部隊装備の運搬のため数人の警衛官が出入りをしていた。 「結構重いな。」 菊池はそう言いながらダンボールを抱えた。 「何が入ってんのかな。これで腰やったら労災おりんのかな。」 泉井が聞くと菊池は軽く笑い声を上げた。 「な訳ねーだろ。労災なんておりたって話聞いたことねーぜ。怪我しても警衛隊病院連れてかれて終わりだよ。診察代無いだけ、ましだと思わねーとだな。」 「おいお前らうるせーぞ。」 奥木が言うと2人は軽く頭を下げた。 「重いしそれ運搬終わったら一旦、休憩しようか。他部隊にも言ってくるわ」 そう言うと沖矢は同じ運搬業務をしていた別の部隊のもとに向かった。 「ここでいいんか?」 そう言うと菊池は持っていたダンボールを装備品管理室に置いた。 「真っ暗だな。にしても。知ってるか?ここ旧軍時代の慰霊碑あるんだぜ?」 泉口が言うと菊池は軽く唾を飲み込んだ。 「毎晩、死んだ兵士がここをさまよってるんだとよ。」 そう言うと泉口は笑いを堪えながら顔色を変えた菊池の背中を軽く押した。 「うわぁー」 館内に響き渡る声で菊池は近くの棚に顔をぶつけその場に倒れた。 「いってぇー。」 そう呟くと菊池は近くにあった何かにしがみついた。 次の瞬間、菊池はまた響き渡る声を出した。 「うるせーって。もうなんもしてねーだろ」 泉口が言うと菊池は倒れる湊都を指さした。 「幽霊だって、」 「馬鹿言えよ」 そう言うと泉口は倒れる湊都に目をやった。 「これ、なんか顔見た事あるような」 「え?」 「あー思い出した。航空科の人だ。名前出てこねーや。えーっと」 泉口が喋っていると菊池の声を聞き付け、奥木と上倉がやってきた。 「うるせーよ。2回も。肝試しするところじゃねーぜ?ここは」 上倉が言うと菊池は倒れる湊都を指さした。 「いや、そうじゃなくてあれっす。あれっす」 「あ?なんか見えるか?」 上倉が言うと奥木は部屋の電気をつけた。 「湊都 1尉だ。航空科幹部の」 奥木が言うと上倉はすぐに湊都を抱き抱えた。 「おら、直ぐに医務室連れてくぞ。衛生に連絡」 「は、はい」 泉口はすぐに衛生科に連絡を入れた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第5話
主要登場人物一覧 喜多将吉(31)…9代目主人公 海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 来島美乃(30)…専業主婦 瀏 憲愼(49)…海上運輸 海丸 株式会社 CEO 佐脇江澄駕(25)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 倉北來人(22)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支部 第1支援係 所属 滝 夏央(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 佐崎孝太(21)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部 第1支援係 所属 今村宏斗(44)…海上運輸 海丸 株式会社 輸送支援部長 来島琉季弥(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 隊士長 前倉蒼(36)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 2等士官 今西遙駕(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 3等士官 伊村零也(24)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 小塚崇(28)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊所属 隊士長 保科雄(43)…警衛庁 西部方面隊 西部地区警務中隊長 1等隊尉 小野村雄大(57)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 航空支援班長 1等幹士 窪塚遥也(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 宮沖翔平(41)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 部隊指揮官 士官長 眞木淳(31)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 3等士官 湊都孝輔(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 崇崎実斗(29)…警衛庁海上科所属 臨時機動部隊 理事官 1等隊尉 登梨昌磨(29)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 隊士長 相模恭介(65)…警衛庁陸上科所属 臨時機動部隊長 1等幹士 (定年延長) 藤浦恭介(28)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊 配属 1等隊士 原口皓太(27)…警衛庁航空科所属 臨時機動部隊配属 1等隊士 森木翔哉(36)…警衛庁 幕僚官房室 事務次官 1等隊尉 清田幸隆(44)…警衛庁警務大隊理事官 1等隊尉 千景将(34)…警衛庁警務大隊理事官補佐官 3等隊尉 北倉勇斗(36)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(34)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 沖矢蒼真(52)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊長1等将士 奥木奨真(28)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊 小隊主任 2等隊尉 菊池謙祐(27)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 泉井皓太(26)…警衛庁運用科 部隊運用室 第1事後処理調査小隊所属 隊士長 大岸智晴(58)…警衛庁12代目 幕僚総監 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「教官に対し敬礼」 学生達は指先を揃え敬礼した。 「直れ。」 「直れー」 教官に続き取締学生が声を上げた。 「明日から夜営訓練が始まる。季節も冬に近づいてきている。夜営ごときで体を壊していては指揮官など到底なれんからな。」 そう言うと男はそのまま教場を後にした。 幹部候補生を育成する幹部候補生教育大隊で班長に就任した相模は特別雇用の教育隊班長という立ち位置にあった。 「厳しすぎないですか?」 唐突に後ろから声をかけられ相模は足を止めた。 「お前、」 「お久しぶりです。沖矢です」 「久しぶりだな」 「まだ幹部候補生なんだから、少しは多目に見てもいいでしょ、」 「使い物にならん幹部なんていらねーからな。最初から互いにライバル意識を持たせる。それが俺のやりたい事だ。」 「相模さん、厳しすぎないすか?ちょっと。」 「で?何の用だ?」 「陸海空の統合部隊が臨時的に発足しました。将来的には運用も視野に入れてるとの事です。あなたにはその指揮官になってもらいたいと。」 「断る。」 「え?」 「もう現場から離れて何年だ?経ちすぎてる。この状態で指揮官になっても死人を増やしてしまうだけだ。この状態で就任するのは良くない。納得したか?」 「部隊長を補佐する理事官には既に2人の新米幹部が就くことになりました。うち1人は現場経験0です。それと比べればなんだって言うんですか?」 沖矢が言うと相模は軽くため息を吐くと顔を近づけた。 「こっちはないい加減な気持ちでやってねーんだよ。いつだって本気だ。だからこそ気持ちも本気になれる準備ねーと、やらん」 そう言い残すと相模はその場を後にした。 警衛庁に帰ると沖矢は部隊運用室に寄った。 「どうでした?」 奥木が聞くと沖矢はその場に腰掛けた。 「やっぱ手強いよな。」 「無理でしたか」 「なんであの人に任せるんだろうな。」 「え?」 「いやあの人、定年延長してるだろ?で今年がラストだ。来年からの定年延長は階級的に難しいだろ。なんで、そんな人に部隊長やらせんのかな。」 「あれじゃないすか?功労者だから。最後は花道を用意してやろう的な?」 「候補には小野村さんもいたんだ」 そう言うと沖矢は近くに置いてあったリストを机の上に広げた。 「その他にも航空科から4人。海上科から3人。陸上科から8人。幕僚官房室から2人。これを差し置いて相模さんに決まったからな。功労者だからって理由だけで任せるか?」 沖矢が話していると1人の隊員が走ってきた。 「大変です、」 「走るなよ。うるせーって」 菊池が言うと泉口は隊員に目をやった。 「どした?」 「あ、お疲れ様です。先輩方知らないんすか?」 「だから何を?」 泉口が聞くと上倉がやってきた。 「どした?なんかあったか?」 「ちょ、おい上倉これ、」 そう言いながら横にいた北倉は持っていたiPadを見せた。 「ん?」 上倉はiPadを受け取ると目を近づけた。 「これ、うちの隊員か?」 そう言うと上倉は目を細めた。 「どうしたんすか?」 菊池はそう言いながら上倉の持っているiPadに目をやった。 そこには、手錠をつけられ顔を赤く腫らした登梨の姿があった。 すぐ近くには覆面を被った男たちが鉄パイプを片手に登梨を包囲していた。 「すぐに隊員照会だ。」 上倉に言われ菊池はiPadを受け取ると自分の席に戻った。 そして数分後、菊池はiPadを手にしながらやってきた。 「航空科 航空機動隊 整備支援小隊の登梨 隊士長です」 「登梨、」 上倉はiPadを受け取ると北倉に渡した。 「すぐに幕僚官房に連絡だ」 席に座っていた沖矢が叫ぶと北倉は近くにあった電話機で幕僚官房室に電話をかけた。 「上倉は警務隊のサイバー班に連絡。他の者で手の空いてるやつはそのまま待機だ」 沖矢が指示を出し終えると奥木は席から立ち上がった。 「恐らく、記者会見になるでしょう。準備始めときますか?」 「そうだな。頼むわ」 そう言うと沖矢は部隊運用室長に向かった。 午後2時 大岸はエルセヴァン共和国から発信された登梨のリンチ映像について緊急記者会見を開いた。 その日の夜、午後8時。 緊急招集を受け 臨時機動部隊に編成された隊員らはフル装備の上、警衛庁から徒歩5分ほどの場所にある警衛庁予備庁舎が所在する市ヶ谷第2駐屯地に集結した。 「既にわかってると思うが、登梨のリンチ映像が出回っている。これを理由に警衛隊は本日現在時よりエルセヴァンに向け部隊の派遣が決まった。」 湊都が言うと崇崎が前に出てきた。 「攻撃は必要最低限。登梨の身柄救出が最優先。これを第一に弁えろ。」 崇崎が言うと湊都は一言喋った。 「死にそうになったら逃げろ。それだけだ。命だけは第1に」 湊都が言うと隊員らはすぐに返事をした。 その後、決起集会が終わり崇崎は決起集会が行われていた会議室の近くにある装備品管理室に入った。 「あ、俺だ。どうだ?今の状況は」 「気失ってるみたいだな」 「まーあんだけ殴れば口実は作れたようなもんだ。ありがとな。助かったよ。」 「それより約束のものは大丈夫なんだろうな?」 「一々うるせーな。」 「あ?」 「用意はできてる。無事解放すればの話だからな。」 「約束だぞ」 電話が切れると崇崎は軽く鼻で笑った。 その時だった、唐突に後ろから声をかけられ崇崎はスマホを地面に落とした。 「な、さっきの電話の相手誰だよ」 「あ?驚かせんなや。お前に言う必要あるかよ?」 そう言い立ち去ろうとした崇崎の胸ぐらを掴むと湊都はそのまま崇崎を壁に力強く押し付けた。 「何すんだよ。」 崇崎が怒鳴ると湊都はポケットから4つ折りにした紙を広げながら出した。 「これ見ろよ。お前の端末から調べ出した通話履歴だ。警務隊サイバー班に頼んだ。ここに出てる電話番号調べたら、半グレ集団がヒットした。その半グレ集団に登梨をエルセヴァンで拉致させリンチ映像を出させた。それにより上手い口実ができた。この口実を理由にエルセヴァンに乗り込もうとした。そうだろ?」 「決めつけるのはよくねーって。な?」 「お前、ガルシア出身だったらしいな。街から差別に合い続け3歳の時に、ガルシアから一家が本土に引っ越してきた。それがあり誰よりもエルセヴァンに恨みを持ってる。そうだろ?」 「誘導尋問かよ。うぜーな」 そう呟くと崇崎は湊都の顔面に頭突きを食らわし体勢を崩した湊都の頭を鷲掴みにすると顔を近づけた。 「名誉毀損。これは罪重いよな?証拠能力としては曖昧すぎんだろ?しょうもねーいちゃもんつけてくんなや。」 そう怒鳴ると湊都を向かい側の壁に投げつけた。 「弱いな。相変わらず」 そう吐き捨てると崇崎はその場を後にした。