〓Mr.鷹党〓

916 件の小説
Profile picture

〓Mr.鷹党〓

フォローよろしくお願いいたします 自衛隊と警察をモチーフにULTIMATEシリーズを投稿していきます!! アルファポリスでも同作品の投稿してます。

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第14話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………… 「そうか。ありがとう」 電話を切ると崇地はその場に立ち上がった。 「どうでしたか?」 秘書官に聞かれ崇地は軽く笑った。 「公安に目をつけるという奇策。あいつらが気づくはずもないだろ笑 笠原からさっき電話があったよ。作戦は明日決行らしい」 「作戦ということは、彼らが東亜に向かう時期ということで?」 「そうだ。面白くなってきたろ?笑 」 「どうされるおつもりなんですか?」 「官房室の連中を集めろ。取引は今日に変更だ。東亜にも連絡を入れろ。」 「わかりました」 「待て、それと、東亜にはこれで取引が終わりと告げろ。」 「え、どうしてですか?」 「公安に目をつけられた以上このまま取引を続けるのは双方にとって悪影響でしかない。どうしても続けるなら、第三者を通すとか対策を考えないといけないだろ?邪魔くさいしな」 「え、でもそしたらあの計画は、」 「あの計画か?東亜じゃなくても、できるだろ?」 そう言うと崇地はとある資料を出した。 「これ知ってるか?」 「宗教団体ですか?」 「そうだ。明徳教と言ってな、新隊員教育の時に、人間学ってのが無かったか?」 「宗教じみたやつですよね?覚えてますよ。なんか人は生まれながらにしてどーとかって言われて。」 「それの分野を担当してるのが外部の講師で明徳教の連中だ。」 「そうだったんですね」 「その明徳教を使うんだ。」 「は、はぁー」 「とにかく早く連絡を入れろ。」 「わかりました」 秘書官が出ていくと崇地はその場に腰かけた。 午前0時 警衛庁から数台の7tトラックがゆっくりと出てきた。 輸送主任を任されたのは幕僚官房室に異動してきたばかりの新米幹部2名だった。 「詳しく聞いてないよな?」 田西 2等隊尉が聞くと松島 2等隊尉は軽く頷いた。 「ただこの荷物を運搬しろって」 「にしてもなんか怪しいような気がするんだよなー」 そう言いながら田西はハンドルを軽く回した。 「何だよ。それ」 松島が言うと田西は軽く笑った。 数分後 田西率いる輸送車両はゆっくりと指定された場所に停車した。 「00こちら01.現地到着。おくれ」 松島が無線を送ると幕僚官房室からすぐに無線が入ってきた。 「01こちら00.了解 これより輸送任務に取り掛かれ 以上」 「行こうか」 松島が言うと田西はゆっくりとトラックから降りた。 それを見て後方に続いていた車両から続々と隊員が降りてきた。 「俺ら、何も装備持ってないけど大丈夫か?」 田西が言うと松島は周囲に目をやりながら言った。 「民間の警備会社でさえ、現金輸送の時は警棒持ってんのにな。」 「民間の警備会社なんかと一緒にすんなや」 そう言いながら田西は声を荒らげた。 「着いたぞ。警衛隊だ。」 「ちょ、何で叫んでんだよ」 松島が言うと田西は松島の肩を軽く掴んだ。 「うるせーって。お前黙るって言葉知ってっか?」 「わかったよ」 松島が言うと田西はトラックの後部扉を開けようと歩き出した。 その時だった、数分後、数発の銃声と共に覆面をした男たちが次々に走ってきた。 そのうちの1つが田西の足に命中した。 田西は軽く体勢を崩すとその場にうつ伏せの状態で倒れた。 「田西、」 松島はすぐに倒れた田西に駆け寄った。 「くそ、足に」 田西のの足は被弾し出血が確認された。 「お前ら下がれ、退避だ。早く」 松島が怒鳴ると隊員達はトラックに乗り込もうと動き出した。 そして松島は無線機を握った。 それを見て男たちはすかさず乱射を始めた。 目の前で次々と被弾し倒れていく隊員達を見て松島はすぐにトラックの車体の下に隠れながら何度も無線機に向かって喋り続けた。 「00こちら01.応答願います。聞こえますか?00.本部、応答願います。」 「おらおら、まだいるだろ?出てこいや」 男が怒鳴るのを耳にしながら松島は息を整えた。 「くそ、なんで繋がらないんだよ」 松島はその場に無線機を軽く押し付けた。 「くそが、やってやる。」 そう呟くと田西は軽く握りこぶしを作りながら目をつぶり上を見上げた。 「田西、やめろよ、考えろよ」 松島が小声で言うと田西はその場に立ち上がった。 「くそが、任務を完全に遂行するまで死ねねーんだよ」 そう怒鳴りながら田西は走り出した。 だが直ぐに、松島の目の前で田西は首元に数発被弾しその場に倒れた。 「くそ、」 松島は近くの砂を強く握りながら倒れた田西に目をやった。 「もう、いないだろ。行くぞ」 そう叫び1人の男がトラックに乗り込もうとしたのを確認し松島はすかさず車体の下から出ると男の背後に近づき男の頭を鷲掴みにすると車体にぶつけ頭から流血させるとそのまま首を絞めあげた。 「警衛隊舐めんなよ。な?お前ら何者だよ?あ?」 「何してーんの?」 そう言いながら1人の男が松島達の前にやってきた。 「その銃を捨てろ。さもねーと、」 そう言う松島に男はすかさず射撃をした。 頭に命中した松島はその場に倒れた。 「即死か、大したことねーな笑」 そう言うと男は運転席に乗り込んだ。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第14話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第13話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………… 翌朝 朝一で千景と来島は市ヶ谷駐屯地 駐屯地司令室を訪れていた。 「さすがにそれは、」 千景から話を聞き市ヶ谷駐屯地 副駐屯地司令の小笠 幕僚官は軽く首を横に振った。 「ここで立ち止まる訳には行かないんです。そのためにも、ここから何人か出して欲しい。そしてこの駐屯地を派遣部隊の本部拠点にしたい。無理言ってるは分かります。」 千景が言うと小笠は後ろにいた駐屯地司令 蒔田 幕僚補に目をやった。 「その作戦の勝算は?」 蒔田から言われ千景は軽く上を向いた。 「勝算か、それならわからん。0か100か。成功するか失敗するか不明だ」 来島が言うと千景は軽く目を見開いた。 「そんないい加減な作戦でこの駐屯地を動かそうとお前たちはしてるのか?」 小笠が怒鳴ると来島は軽く笑った。 「何がおかしいんだ?」 小笠が言うと来島は軽く頷きながら口を開けた。 「幹部候補生は勝算を習うんですか?」 「何だと?」 小笠はソファーから立ち上がった。 「だからか。納得しましたよ。だから警衛隊は災害派遣でも1歩遅れるんだ。去年起きた、淡路島大震災でもそうだ。自衛隊と比較されて、劣ると何度も言われてる原因はその勝算ばかりを気にして動こうとしないところにあるんじゃないかってそんなのも分からないのか?」 「お前、階級上位者への言葉遣いどうなってるんだ?あ?」 小笠が怒鳴ると千景はすぐに口を開けた。 「すいません。こいつまだ、ちょっとあれなんで。でもこいつが言ってること間違ってますか?」 千景が聞くと小笠はその場に腰かけた。 「間違ってるなら言えよ」 来島が怒鳴ると千景は来島の足を軽く踏んだ。 「もういいよ。黙ってろ」 「わかったよ」 来島が言うと千景は少し前に出た。 「私は勝算ばかりを気にする作戦行動など習った覚えはありません。勝算が分からない未知の事案でも我々が動かなければ困る人がいる。そういう仕事を我々はしてるんでは無いでしょうか?確かに、今回の極秘派遣はリスクが付き物ですよね?それは分かってます。」 「リスクしかないだろ。んなの」 小笠が言うと千景は軽く頷いた。 「確かにそうですよね。規律違反を犯してやるんで。つまり失敗しても成功しても処分がおりる。提案した公安科は科部隊ごと解散、他部隊との併合もあるでしょう。デスがリスクを気にして目の前の不正を見逃すのは俺にはできません」 千景が言うと目をつぶっていた蒔田がその場に立ち上がった。 「君たちが知ってるか否か分からないから説明するが、我々が昨夜、作戦行動に帯同したのは既に、幕僚官房室も含め本隊の人間には周知の上だとおもう。だからこの駐屯地全体に対する処分はまぁ下りるだろうと。そう考えたらだ、ここで君たちからの応援要請を受けても断っても状況は変わらないということだ。そうだよな小笠?」 「そうですね。地区警務中隊の連中が勝手に押し進めたことが何故か我々の命令で行われたと本隊に報告が上がってるみたいですしね」 「なら一緒じゃんか。どっちに転がっても同じなら、手伝えよ」 来島が言うと千景が来島の頭を軽く叩いた。 「黙ってろ?って言ったろ?」 「さっきから何回も叩くなや。頭いてーんだよ。お前が叩く力。地味に強いし」 そう言うと来島は自分の頭を軽くさすった。 「君たちは面白いな。いいコンビだな」 蒔田が言うと小笠も軽く鼻で笑った。 「いいだろう。ここから何人か使いたいだけ使えよ。」 「本当ですか?」 千景が言うと蒔田は軽く頷いた。 「だがこれだけは留意して欲しい。東亜共和国と言えば観光に訪れた日本人が連続して行方不明になってる事案が多発している。警察から国際広域捜査援助要請がいつおりてもおかしくないという見解だ。つまりお前らは日本人だ。日の丸を背負った武装組織の一員だということを忘れるな。お前らはいつでも狙われる対象だということだ。わかってるな?」 「んなの余裕っすよ。大丈夫っす」 来島が言うと小笠が口を開けた。 「作戦の計画は?簡単に今聞いてもいいか?」 「はい。こちらを参考程度に目に入れて貰えたらと。」 そう言うと千景は予め起動させてあるiPadをその場に置いた。 「東亜共和国軍への潜入を行います。彼らも黄色人種ですので潜入はそこまで難航することはないかと、」 「潜入って言ってもどうするんだよ?相手は軍隊だろ?セキュリティーとかあるだろ?」 小笠が聞いた。 「そうですね。その部分に関しましては、複製して用意してありますこの制服を使います」 千景はiPadを操作しとある画面を見せた。 「これは?」 「アジア各国の装備の調査を随時実施し公安科では各国の装備の複製を行ってるんです。そしてその複製した装備等の研究も公安が行ってます」 「複製?それは、アウト、なんじゃねーよのか?」 小笠はそう言いながら蒔田に目をやった。 「グレーなところにいる部隊が多いからな。ま、アウトだろ。普通に」 「その複製したものを使って何か行動を起こせばアウトですね。」 千景が言うと小笠は軽く笑った。 「そんな平然とした顔でアウトって言うやつ初めて見たわ。」 「とにかく、留意点はさっき伝えた通りだ。それに注意して取り組んでくれ。」 蒔田が言うと千景と来島はその場に立ち上がり敬礼した。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第13話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第12話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………… 翌朝 藤浦から要請を受けた公安科上層部は防衛省に対して特別防衛監察の要請を行った。 だが証拠不十分という理由から早々に防衛省から断りを入れられる形となった。 「わかりました。はい」 電話を切ると千景は軽くため息を吐いた。 「やっぱり無理だったか?」 来島が聞くと千景は軽く頷いた。 「証拠が少なすぎる。これだけじゃ動けないそうだ」 「それならこっちで動くしかねーな」 「そんな事言ったってだろ?」 「何を言ってるんだ?あいつらいるじゃねーかよ」 「別働隊のことか?」 「うん。あいつら活動再開してるんだろ?藤浦達」 「今、市ヶ谷駐屯地に行かせてる。この状況で別働隊の存在がバレたら公安科の顔が丸潰れだからな。」 「で?どうするんだ?」 「どうしようか?」 そう言いながら千景はテレビをつけた。 そこには、昨夜起きた、十条駐屯地での抗争事件を巡り、幕僚総監含む約6人の高級幹部による緊急記者会見が開かれていた。 「抗争事件だってマスコミが鍵つけるから、朝から大変だったよ。ここに来るの」 「そうか。」 「お前はどうだったんだ?」 「俺は幹部だからな?迎えが来るから大変な思いはしなくて済むんだよ」 「お前って時折、ウザなるよな。」 そう言うと来島は部屋を出ようとした。 「あいつらを集めてくれ。」 「わかった」 来島が部屋を出ると千景は軽く目をつぶった。 2時間後 千景に呼び出され、嶹津らが部屋に入ってきた。 「呼んできたぞ」 そう言うと来島は近くに腰掛けた。 「藤浦、お前からの要請だがな。」 「もう聞いてます。来島から」 「そ、そうか。」 「情報保全隊への捜査。俺ら単独ででもできますよね?」 「単独でやるにしてもな。証拠が少ないんだよ。何か工夫しねーと無駄な時間過ごすだけだぜ?」 そう言うと来島は藤浦に顔を近づけた。 「それなら、1つ俺から提案が」 嶹津が言うと来島は嶹津に目をやった。 「お前がまともな事言った事ねーけどな。」 「聞くだけいいだろ?」 「言えよ。そしたら」 来島が言うと嶹津は少し前に出た。 「その今回あれじゃないすか?東亜共和国軍への物資提供の疑いがある。そして、その東亜共和国は日本が認めていない不成立国家。そして日本と同盟関係にあるアメリカが東亜共和国をテロ国家と断言し軍拡をはかってる。まずこれで合ってるよな?」 「確認だけか?それなら喋んなや」 来島が怒鳴ると嶹津は軽く鼻で笑った。 「な訳ねーっしょ。ま、最後まで聞いてくださいって。そんでね、その東亜共和国軍への物資提供をしてるところを抑えたらそれが何よりの証拠になる。そういう事っすよね?」 「単純な話ならそうだな。だが場所を推定することなど不可能だ。なんせ知識がない。どこでそういう取引をしてるのか」 千景が言った。 「そんなのどーとでもなるっしょ?」 「どーとでも?」 千景が聞くと嶹津は軽く頷いた。 「警衛隊ってこれまで極秘ってやつ何回もしてきてるっしょ?」 「まさか東亜に極秘で乗り込むってか?」 来島が言った。 「しかないっしょ?そんで、東亜に行って軍に忍び込んで、それでも証拠を掴む。そこで掴めたら後は、その入手ルートとか聞いて、それで日本からだったらこっちから仕掛ける。どうすか?」 「仕掛けるって?」 千景が聞いた。 「物資の支援を日本がしてるとしたら?定期的に日本と東亜との間で連絡を取るルートがあるって事でしょ?そのルートを確保して乗っとたら勝ちじゃないすか?」 「そんな簡単に言うけどな?頭沸いてんのかよ。そんなの出来るわけねーだろ?」 来島が怒鳴ると千景は軽く頷いた。 「やるしかないな。」 「は?お前まで何言ってんだよ。そういうのを止めんのはお前の立場上やんねーといけねー事だろ?な?」 怒鳴る来島を見ながら千景はその場に立ち上がった。 「潜入で行こうか」 千景が言うと藤浦は思わず目を見開いた。 「本当によろしいんですか?」 「怖いか?」 千景が聞くと藤浦は軽く首を横に振った。 「いえ、私は何も。別働隊に配置転換されてから覚悟はしてきましたから。」 「こいつ、一人娘置いてここに来てるもんな」 登梨が言うと藤浦は軽く笑った。 「反抗期だし、俺が家に帰ったところでだしな笑 胸張ってやれる仕事だってそう今は自信持って言えるような気がするよ」 藤浦が言うと千景は来島に目をやった。 「決めるのはお前だ。俺を見るな」 「ならやるよ。」 そう言うと千景は上着を羽織った。 「市ヶ谷駐屯地にこれから行く。市ヶ谷の部隊で何人か出して貰えるならありがたいだろ?」 「何言ってんだよ。馬鹿なんか?極秘だって言ってんのに自分から言いふらすんかよ」 来島が言うと千景は軽く否定した。 「バレればそれもそれで悪くないだろ?」 「は?」 「バレたら上は必ず動く。その物資提供が本当だとしたらの話だけどな。もし動けばそれが何よりの証拠になる。そして動くとなれば東亜からも何か動きがあるだろう。そうなればかなりこちらとしては楽に動けると思うが?」 「け、けど処分とか、」 「怖いか?笑」 「は?んなもん怖くねーよ」 来島が叫ぶと千景は軽く笑った。 「何かあったら俺の責任で行くから。心配すんな。これは、日本という1つの国を確実に保つために守るための戦いだ。」 そう言うと千景は軽く目をつぶった。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第12話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第11話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「ん?えー、あ、」 見張り役をしていた吉瀬は前からやってくる藤浦達を見て思わず声を上げた。 「うっせー。耳潰す気かよ。ばーか」 無線越しに嶹津が怒鳴ると吉瀬は軽く腰を抜かしながら無線で応答した。 「ちげーんだよ。あれ、あれ、」 吉瀬が叫ぶと冴浪は軽く笑いながら吉瀬から無線機を奪った。 「おい聞こえっか?嶹津」 「その声、冴浪じゃんかよ」 嶹津が叫ぶと横にいた関口が軽く汗を拭った。 「まじか?」 関口に聞かれ嶹津は頷いた。 「とにかく中に入れてくれよ?」 冴浪が言うと吉瀬は軽く頷きながらドアを開けた。 冴浪らはそのまま嶹津らがいる部屋へと入っていった。 「なんでお前らが」 嶹津が言うと藤浦は近くの椅子に腰かけた。 「脇坂だっけ?警務隊の主導握ってた人が解放してくれてな。理由はよく分からんが、そんで千景さんから一時的に市ヶ谷駐屯地への派遣を命ぜられてって感じだな」 藤浦が言うと登梨がコーラのペットボトルをその場に置いた。 「これ、下の自販機で売ってたからよ。飲めよ。にしてもここ熱くねーか?」 「いや、デカ」 嶹津が言うと高梨が笑った。 「いや、ここの自販機のペットボトル全部でかいだろ?バクってるよな笑」 「空調どうなってんだ?ここ」 そう言いながら登梨は天井を見上げた。 「あ、なんかそれ、変で。冷房つかないんすよ。ここの部屋。」 「システムが切られてるんだな。仕方ないだろ」 藤浦が言うと登梨は袖を軽くめくりあげた。 「外、マスコミだらけでうるせーから。さっさとやって終わろうな」 そう言うと冴浪はパソコンをいじる関口に顔を近づけた。 「くっせ。臭いってお前」 関口が言うと冴浪は軽く自分の着ている戦闘服を匂った。 「そうか?わかんねーけど」 「ちゃんと風呂入れよ。きったねー」 嶹津が言うと関口は嶹津を蹴り飛ばした。 その時だった、関口がマウスの手を止めた。 「どうした?何か見つかったか?」 藤浦が聞くと関口は軽く頷いた。 「これが証拠になるかわかりませんが、妙なものを」 「どれだ?」 藤浦が画面に目をやると関口は1口コーラを飲むと再び口を開けた。 「それが、これなんですけど各科部隊が保有する資機材リストなんですけど、」 「え、マジかよ。こんなの見れるんかよ」 夢丸が呟くと関口は続けた。 「このリストに外部からアクセスしてる形跡があるんですけど、これがその形跡欄なんですけど、このユーザーにはアクセス拒否をしているのに対して、このユーザーにはアクセスを許可してるんです。」 「普通なんじゃねーのか?何がおかしい?」 藤浦が言うと関口は軽く頷いた。 「このユーザーがアクセスをした直後、資機材が1つ減ってるんです。ほら、」 「本当だな。」 藤浦が言った。 「つまり、これが続いているとすれば、この記事と照らし合わせれば何か分かりませんか?」 そう言うと関口はスマホでとあるニュースを見せた。 そこには、東亜共和国が日本製の車両、銃を使用しているのでは無いかと言う韓国メディアが報じる記事があった。 「これは、韓国軍が軍事演習を行っていた際、偶然見かけたシーンだそうで、その際に、海で活動する東亜共和国軍が日本製のものを使用しているのでは無いかと、韓国軍からの連絡があったみたいです。詳細は不明とのことですが、」 関口が言うと藤浦はその場に立ち上がった。 「それでちょっと引っ掛けようか」 「引っ掛けるって?」 登梨が聞くと藤浦は軽く頷いた。 「防衛監察本部、聞いたことないか?」 「防衛省の機関だよな。確か。」 登梨が言うと藤浦は軽く頷いた。 「でもそんなの、どうやって要請するんすか?そういうのって、普通、組織の長とかが許可出さねーとできないとかでしょ?俺ら、その長に近い人を敵に回してるようなもんなのに」 冴浪が言うと嶹津が口を開けた。 「いや、俺ら公安科は別路線がある」 「は?別路線?」 冴浪が言うと藤浦は軽く笑いながら頷いた。 「よくわかってるじゃねーか。嶹津。公安科と警務隊、幕僚官房室だけは直接、防衛監察本部に意見書を出すことが可能なんだ。とりあえず公安科長がなんて言うかだけどな」 藤浦が言うと関口はその場に立ち上がった。 「ならさっさとこの証拠を持って外出ましょう。やれるだけの事はやって、もしだめなら潔くこの仕事辞めましょう。その時は、俺らでカフェでも開いて笑」 関口が言うと嶹津が軽く鼻で笑った。 「そんな顔で客誰も寄ってこねーだろ笑。愛想笑いとかお前できないタイプだもんな?笑」 嶹津が言うと関口は嶹津を軽く叩いた。 「先輩には敬語な?」 「あ?今そういうの関係ねーし。ばーか」 「は?おいやんのかよ」 嶹津らが騒いでるのを見て藤浦と登梨は互いに目を合わせながら軽く笑いあった。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第11話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第10話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 十条駐屯地前に着くと既に、辺りは多くの警衛隊車両と武装した警衛官の行き来で騒然としていた。 「裏口ってあったっけか?」 運転手に車を停めるよう言うと木幡は十条駐屯地の地図を広げた。 「そうですね。ここですかね」 運転担当の隊員はそう言うと地図の一番端にある門のところを指さした。 「ここか。ここに向け前進しようか」 木幡が言うと運転担当隊員は軽く頷きハンドルを握った。 それを見て木幡はスマホを片耳に近づけた。 「脇坂か?俺だ。もうすぐ裏口に部隊到着予定だ。着いたらどうしたらいい?」 「陸上中央司令総隊の泉井 2等士官が指揮官だ。そいつに連絡入れておくよ」 「わかった」 電話を切ると木幡は軽く頷きながらスマホをポケットに入れた。 数分後 駐屯地裏口前に着くと1人の隊員が駆け寄ってきた。 「お疲れ様です。えーっと」 「連絡が入ってるかと思います。市ヶ谷駐屯地です」 木幡が言うと隊員は軽く敬礼した。 「木幡さんですか?」 「そうです」 「お待ちしておりました。このまま中へ」 隊員はゆっくりと門を開けると木幡が乗る車に敬礼した。 「門番からです。彼らが来たと」 「そうか」 連絡を受けると泉井がその場にゆっくりと立ち上がった。 「お疲れ様です。地区警務中隊 管理官 士官長の木幡です。」 泉井が待機する指揮所が設置されているテントに着くなり木幡は軽く頭を下げた。 「陸上中央司令総隊 2等士官の泉井です。どうも。脇坂 1等士官から話は既に聞いております。ご協力感謝します」 泉井が頭を下げると木幡は軽く頭を下げ近くに腰かけた。 「脇坂の野郎、やる事が急ですよね?笑」 木幡が言うと泉井は軽く笑った。 「なんでしたっけ?確か同期なんですよね?」 「そうです。まー競争に負けて今は警務中隊の管理官だけど。いずれはあいつを超えてみたいと思ってますよ」 「そうですか。話変わりますが、あれ見えますか?ちょうどテントの前に部隊を配置してます。裏門とそこは我々の部隊が警戒にあたってますので、いつでもお声がけ可能です。」 「そうですか。で我々はどこにつけば?」 「そうですね。」 そう言うと泉井は地図を広げた。 「裏門の警戒が手薄ですのでそこ頼めますか?」 「わかりました」 そう言い木幡が立ち上がった時、数人の隊員がテントの中に入ってきた。 「お疲れ様です。藤浦です」 「どうした?」 木幡が聞くと藤浦はその場で軽く頭を下げた。 「我々は公安科から派遣されて市ヶ谷駐屯地勤務となりました。今、あそこで戦ってるのは自分たちの仲間です。手助けをしたくて。」 「手助け?」 木幡が言うと横にいた登梨が口を開けた。 「多分、あいつらだけじゃ手こずるだけなんで。俺らが加われば鬼に金棒的な。なんちゃって?笑」 登梨が言うと木幡は軽く笑った。 「そうか。なら行けよ。警戒役はまだまだ大勢いるからな。それにお前らは公安科の人間だ。聞いたぞ?お前ら、噂のあれにいたんだろ?別働隊ってやつ」 「え?な、なんでそれを」 冴浪が言うと木幡はまた軽く笑った。 「俺の近くには警衛隊のゴシップばっか仕入れてくる野郎がいてな笑 安心しろ。別にお前らを罰するとかそんなんは無いよ。別にそんな意識高く警務隊いるわけじゃないからな?」 木幡が言うと藤浦は軽く頭を下げた。 「では我々は本館へ向かいます」 「わかった。頼んだよ」 木幡がテントから去ると藤浦は隊員らを連れ本館へと向かった。 道中、上空を飛行する数機のヘリが目に入った。 「おい、何か飛んでんぞ」 冴浪が言うと耀阪は上空に目をやった。 「ほんまだ。なんか飛んでる。航空科か?」 「いや、違うな。マスコミだな」 そう言うと夢丸は耀阪にスマホを渡した。 そこには、十条駐屯地上空から速報を伝えるニュースが映し出されていた。 「マスコミに嗅ぎつかれたんか。こりゃめんどい事になりそーだ」 高梨が言うと夢丸は軽く頷いた。 「明日の朝にでもなれば高級幹部のおっさんが額からきたねー汗流して平謝りしてんだろ?笑 笑けて来るよな」 冴浪が言うと高梨は冴浪の頭を軽く殴った。 本館に着くと藤浦は慎重に館内中を見回した後、後ろにいた隊員らに目をやった。 「お前ら、これから俺らがやろうとしてる事は、組織に喧嘩を売る行為だ。怖い者がいたらこの場で門番の警戒にまわれ。」 藤浦が言うと高梨は軽く笑った。 「な訳無いっしょ?俺ら怖いものなんて今更無いっすよ」 高梨が言うと藤浦は軽く笑いながら頷いた。 「そうだよな。なら行くか」 藤浦はそう言うとゆっくりと足を進めた。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第10話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第9話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「何なんすかね?これから大事な話があるからって。こんな時間に呼んで」 「本当だよ。こちとら時間ねーのに。明日、非番だぜ?俺」 「明日なんかあるんすか?笑」 「んなの話せるかよ」 「いいじゃないすか。ちょっとぐらい」 「今日の夜からだったんだよ。勝負は」 「勝負?」 「女子大生との8対8の合コンだったんだ」 「え、相手大学生すか?それはやばいっしょ笑」 「全員、20超えてっから。そんでお持ち帰りできるとってところにこの連絡だよ。」 隊員らが話していると、地区警務中隊 管理官の木幡 士官長がやってきた。 「総員、まもなく中隊長が来られる。それまで待機」 木幡はそう言うと軽く欠伸をした。 午前0時、東部方面隊本部が所在する市ヶ谷駐屯地には脇坂からの要請を受けた東部方面地区警務中隊 管理官の木幡 士官長からの緊急司令という形で駐屯地に隊員が集められた。 「おい、おいって」 「なんすか?」 「お前らさ今日からなんだろ?市ヶ谷勤務?どんまいだよな。いきなりこんな緊急要請任務について」 「こんなの、序の口だよ笑」 「つかお前ら何やらかしたんだよ。」 「は?」 「いや、何かやらかさねーとこんな時期に異動とかねーだろ?」 1人の隊員に言われ耀阪は軽く笑った。 「その、やらかした前提で話すのやめて欲しいっすね。」 耀阪に言われ隊員は軽く口を鳴らした。 その時だった、奥から1人の隊員の姿が目に入った。 「気をつけ」 木幡が叫ぶと隊員達はその場で直立不動の姿勢を取った。 「地区警務中隊長の笠原 2等隊尉だ。これより本作戦に向け詳細を説明する。」 笠原が言うと木幡は右向け右をし笠原のもとに向かって駆け寄った。 「中隊長その前に、今日から駐屯地に異動してきました隊員の紹介を先にしてもよろしいでしょうか?これからの作戦に運用役として参加しますので」 「まだ紹介出来てなかったのか?」 「はい。ここに異動してきたのが5時間前でして」 「5時間前か。いいだろう。端的にな」 笠原が言うと木幡は一礼し回れ右をした。 「まずは本日から警衛庁から市ヶ谷駐屯地に異動となった隊員を紹介する。対象者、前へ」 木幡が叫ぶと耀阪らは隊員らの前に出た。 「千景 2等幹士からの要請で、所属職種部隊は言わないように言われてる。それでいいんだよな?」 木幡に聞かれ藤浦は軽く頭を下げた。 「名前だけ言ってもらえるか?」 木幡が言うと1番近かった夢丸が軽く頭を下げた。 「夢丸です」 「耀阪です」 「高梨です」 「え、俺?あ、冴浪っす。どうもー」 「藤浦です」 「登梨です」 「以上6人が新たに市ヶ谷駐屯地で勤務となる。所属については、方面隊 人事管理班 勤務となる。そのため、えー、一緒に働く機会は少ないと思うが、まーよろしく」 そう言うと木幡は後ろにいた笠原に目をやった。 「ありがとうございます」 「あ、もういいのか?」 「はい」 「そ、そうか」 そう言うと笠原は軽く咳払いをし口を開けた。 「本日、2355頃、十条駐屯地内で警衛庁本隊直轄の部隊同士で抗争が発生したとの報告を受けた。噂によれば、情報保全隊に関する事だそうだ。この中で耳にした事がある者もいるかもしれんが、保全隊が掴んでるとされる不祥事。これを明らかにするべく者と隠蔽しようとする者が衝突してるとの事だ」 「保全隊が不祥事?んなの噂でしょ?それにあの噂、デマだって部内通達で出てましたよ?」 1人の隊員が声を出した。 「まぁそうなんだが、どうやらマジもんだったみたいだな。だよな木幡?」 笠原が言うと木幡は軽く頷いた。 「はい。脇坂は嘘はつかない人間です。彼を信じる価値はあるかと」 「だそうだ。10分後に部隊は出動する。以上で解散」 そう言うと笠原は木幡を連れ隊庭近くの武道場横にある喫煙所に向かった。 「木幡、」 「はい」 「これだけは分かってくれよ?お前のその同期を信じるとかで何百人って隊員が動くんだ。」 「はい」 「それをお前は分かれよ。それだけだ。」 「ありがとうございます」 木幡はその場で頭を下げた。 「頭下げるな。これが大きな一歩となれば組織も浄化されるだろう。お前のその同期を信じるという想いが上手くいってくれればお前は勇者だ。信じてるよ」 そう言うと笠原はその場を後にした。 午前0時10分 木幡は隊員らを乗せたトラック数台を先導する先頭車両のセダンに乗りながら脇坂に電話をかけた。 「俺だ。これから出発するよ」 「ありがとな。信じてくれて」 「あいつからの願いでもあるんだろ?」 「伊村か?」 「そうだよ。お前と違って伊村とは仲良くやらせてもらってたからな笑」 そう言うと木幡は軽く笑った。 「てか今回これはどういうあれなんだよ?地区警務中隊が独断で駐屯地部隊を動かすって」 「あれだな。警衛官職務執行法 警務隊規則 第2の1条 3項目の、緊急性があれば駐屯地司令の指示を待たずして、部隊を動かすことが出来る。だが本隊からの承認が降りた場合に限るってやつだ。駐屯地司令の次に偉いとされてるのが地区警務中隊だからな。一般の駐屯地では」 「そうか。相変わらずもの覚えがいいな」 「黙れよ笑 とにかく今回はその3人か?を守ればいいんだろ?任せろ。力技だけなら大勢の戦力いるから。」 「頼んだよ」 「おう」 電話を切ると木幡は軽く唾を飲み込んだ。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第9話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第8話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「嶹津 3等隊士と吉瀬 隊士長で間違いないか?」 泉井が聞くと嶹津は軽く頷いた。 「そうだけど。」 嶹津が言うと泉井は後ろにいた隊員に目をやった。 「そいつもこっちに連れてこい」 「あ、はい」 そう言うと1人の隊員は俯きながら立っていた関口を連れてきた。 「えーっと。こいつと3人でここに潜入してたんだよな?」 泉井に聞かれ嶹津は横にいた吉瀬に目線を移した。 「お前らやってる事、不法侵入だからな?お前ら刑法だったら即効アウトだ」 「すいません」 吉瀬が言うと聖藤が口を開けた。 「ほら、助けろよ。俺はこいつらに暴行された。これは問題行為だ。許せねー。」 聖藤が怒鳴ると嶹津は軽く口を鳴らした。 「あ?なんだ?言いたいことあんのか?それかもう1回殴るか?頭悪いやつはそうやって、人を殴る事でしか意見を言えない、くそ野郎だもんな笑」 「それは言えてるな。だがこっちも指示が降りて急遽、作戦を変更させられた」 そう言うと泉井は嶹津に目をやった。 「保全隊が持ってるという不祥事。これを暴くのに手伝えと。上からのな」 「は、は?そんなの崇地さんが許してくれるわけ無いだろ?」 そう叫ぶと聖藤は横にいた吉瀬を蹴り倒した。 「こいつをぶっ殺してやる。俺は、国を守るためにここまでやってきたんだ。今更、暴くなんて、んなのはねーだろ」 聖藤が怒鳴ると泉井は聖藤の胸ぐらを掴んだ。 「訳わかんねー事言うなや。頭かちわんぞ?おら」 泉井が怒鳴ると嶹津は倒れた吉瀬に手を差し出した。 「サンキューな」 吉瀬は嶹津の手を握りながらその場に立ち上がった。 「お前、こんな蹴りで倒されるほど弱かったっけか?」 「あ?笑 黙れよ。不意打ちだったからな」 「弱すぎんだろ笑」 嶹津が言うと泉井は聖藤の手に手錠をかけた。 「こいつ頼んだわ」 泉井に言われ数人の隊員達は聖藤を連れその場から立ち去っていった。 「で?その不祥事とやらはどうなんだ?調査」 「え?あ、まだ進展ないって言うか。このセキュリティー解除出来ないんすよ」 関口が言うと泉井は目の前にある全面ガラス張りのドアに目やった。 「このドアを開けるための作業か?」 「はい」 「そうか。そんなの割ったらいいんじゃねーのか?」 「え?」 関口が言うと泉井は持っていた警棒でドアのガラスを割った。 次の瞬間、館内中にサイレンが鳴り響いた。 「さっさと行けよ。中に」 泉井に言われ嶹津らは戸惑いながらも中に入っていった。 午後11時 泉井がドアガラスを割った事によって発動した情報保全隊緊急通報作動装置を受け崇地は秘書官家に呼び付け、警衛庁に向かった。 「何だと?緊急作動装置が?」 「はい。今、十条には隊員の派遣を考えてます。」 「考える暇があったらすぐに派遣しろ。早くだ。何としても守りきれ」 そう叫ぶと崇地は電話を切った。 「副 総監(副 幕僚総監)大丈夫ですか?」 秘書官に言われ崇地は軽く秘書官を睨みつけた。 「何がだ?」 「あ、いえ。最近その、情緒不安定に見えるといいますか」 「誰のせいだと思ってるんだ?お前みたいな使えない野郎が現場に多すぎてこっちの仕事が増えてんだよ。安心して寝れる時間も無い。くそ」 「ご家族は?」 「あ?んなの10年前に別れてるよ。離婚だ。離婚。仕事を取ったからな。俺は」 「なるほど」 「んで、あとどれぐらいなんだ?着くのは」 「あ、はい。えーっと。後、10分ですね」 「早くしろ。」 「わかりました」 午後11時10分 警衛庁に着くと崇地はそのまま副 幕僚総監室に向かった。 「崇地 副 幕僚総監が到着されたとの事です」 脇坂に言われ奥木は軽く頷いた。 「そうか」 「あの、」 「心配すんな。責任は俺が取るよ。お前が俺に言ったことわかってるか?」 「え?」 「この国を揺るがすほどの不祥事なのかもしれん大物なんだろ?そんなの目の前にして放っておけるほど俺はこの組織に染ってない。やれる所までやろうじゃねーか」 「はい」 脇坂が言うと奥木はスマホを手に持った。 「何も怖くねーよ。こちとら、間違ったことは何もしてないからな」 そう呟くと崇地の電話番号を入力し始めた。 「もしもし、崇地 副 幕僚総監でお間違いないでしょうか?」 「あ?なんだ?お前誰だ?」 「幕僚官房室 理事官補佐の奥木と言います。」 「理事官補佐?上村は?」 「理事官ですか?理事官なら今、日本におられないです。」 「要件は?」 「十条駐屯地に部隊を投入しました。」 「は?」 「尚、聖藤 2等士官の身柄も既に拘束してあります。」 「お前、何を勝手なことを」 「そこは謝罪します。ですが保全隊が不祥事を抱えてるとお聞きしたので。」 「貴様、自分が何をしようとしてるのかわかってるのか?」 「はい。私は至って冷静です。」 「奥木と言ったな?」 「はい」 「お前の名前はよく覚えたよ。自分の進退を考えて震えるがいい。」 そう言うと崇地は電話を切った。 「脇坂、警務隊で出せる隊員は他にいないか?」 奥木に言われ脇坂は軽く目を見開いた。 「ここからは防御戦だ。出せるだけ部隊を出す。嶹津らを守り抜くのが任務だ」 「わかりました。隊員の手配始めます」 そう言うと脇坂はその場を後にした。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第8話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第7話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「00こちら01.現場からの異変確認できず。おくれ」 午後10時 無線連絡を受け奥木は脇坂に目をやった。 「ならそのまま突入するか。」 奥木が言うと脇坂は少し悩んだ後、口を開けた。 「そうですね。このまま行きましょう」 脇坂が言ったその時、部屋に伊村が入ってきた。 「お前、」 脇坂はすかさず伊村を止めに入った。 「どけ、脇坂」 「落ち着け。何をしてる?」 「うるせー。今、十条駐屯地に仲間がいる。そいつらは警衛隊のとてつもないでかい不祥事を探してる。日本の明るい未来のために世に打ち明けようと」 「脇坂、そいつから離れろ」 「え、あ、はい」 奥木に言われ脇坂は伊村から離れた。 「詳しく聞かせてくれないか?その、不祥事とやらを」 「もう何人にも言った。とにかく彼らを見つけても確保はしないでくれ」 「じゃあ、何のために突入させるんだ?な?」 奥木が言うと伊村は軽く頭を下げた。 「国防に、不祥事はあっていいんですか?俺たちこそ真っ直ぐにならないと。今の日本近隣は紛争やらなんやら、混乱に陥ってる。今こそ俺たちは不祥事とかそんなの全部無くしてすべての部隊が一致団結するべきじゃないかって言いたいんです」 「俺も賛成です。こいつは何も間違ってない。」 脇坂が言うと伊村は脇坂に目をやりながら軽く笑った。 「何だよ。俺を庇うんかよ」 「庇う?勘違いするな。俺はただ真っ当に生きたいだけだ。間違ってることは間違ってる。正しいことは正しい。ただそれだけだ」 脇坂が言うと奥木は軽く頷いた。 「わかった。突入では無く、正規のルートで隊員を中に入れる」 そう言うと奥木は無線機を手に取った。 「01こちら00.現在時より部隊は駐屯地内に進入を開始せよ。なお、ポイント通過ごとに報告。注意事項として、突入は許さない。正規のルートで慎重に進入を開始せよ。隊員を見つけ次第、職質の上、保護せよ。以上おくれ」 「00こちら01.了解」 無線連絡を受けると現場にいた隊員らは互いに目を合わせた。 「とにかくこのまま行こう。本部は何か別に意図を持ってるのだろう」 現場部隊責任者として派遣されていた泉井が言うと隊員らは返事した。 午後9時30分 泉井率いる部隊は正門のドアを乗り越え、駐屯地の中に入っていった。 その頃 嶹津と吉瀬は聖藤を椅子に縛り付けていた。 「詳しく話を聞こうか。それで、何だっけ?改めて名前と所属聞いてもいいか?」 嶹津が言うと飛松は軽く頷いた。 「名前は飛松。所属は警務隊だ」 「警務隊、」 吉瀬が呟くと嶹津は1人の名前を口にした。 「伊村、あいつとは知り合いだったりすんのか?」 「警務って言ったって色々、部隊あるだろうし。んな偶然ねーだろ」 吉瀬が言うと嶹津は軽く頷いた。 「そうか、」 「上司っすね。」 飛松の言葉に2人は互いに顔を合わせた。 「まじかよ。そしたらさ、そしたらさ」 嶹津が興味津々に飛松に近づいた時、建物内に足音が鳴り響いた。 「おい、なんだ?」 嶹津はそう言うと無線機を手にした。 「関口、気をつけろ。何かが居んぞ。下に。」 「わかってる。さっき何か聞こえたからな」 「まだか?セキュリティーの解除は?」 「もうすぐでできるはずなんだ。」 「どういう事だよ?」 「セキュリティーが何重にも重なってるんだ。」 「嶹津、とりあえずここから出るぞ」 吉瀬が言うと嶹津はすぐに否定した。 「こいつら、どうすんだよ?」 「ほっとくしかねーだろ。俺らが捕まる訳には行かねーんだから。」 「けど、こいつが飛松に暴行したのは揺るぎのない事実だ。今ほっとけば、それがもみ消されるかもしれねー。」 「お前は何を優先したいんだ?あ?」 「優先?んなの全部だよ。間違ったこと見逃してそれでもお前は胸張って生きれんのか?俺は無理だ。警衛隊ってそんなん平気でできるような組織なんかよ。教育隊で何習った?国守んのに、優先順位なんて決めてる場合じゃねーだろ?」 「わかったよ。そしたらお前は飛松を担げや。俺はこいつを担いでやっから」 そう言うと吉瀬は聖藤の胸ぐらを掴んだ。 「大人しくしてろよ?な?」 「うるせー。お前らが俺にやった暴行。親父に言いつけてやる」 「親父?好きにしろよ。こっちもそれなりの覚悟持ってここに来てんだよ。」 そう言うと吉瀬は聖藤のみぞおちを軽く殴った。 「出るぞ」 嶹津は飛松を担ぐと倉庫のドアを開けた。 その時だった、耳に付けていた無線イヤホンから雑音のような音が飛び込んできた。 「くそ。なんだよこれ。使い物にならねーな」 そう叫ぶと嶹津はつけていた無線イヤホンをその場に投げ捨てた。 「おい、それ備品だぞ?処分食らっても知らねーからな?笑」 吉瀬が言うと嶹津は軽く笑った。 「ここを曲がったら階段か」 そう言い嶹津が歩き出したその時、前から武装した隊員達が駆けつけてきた。 「手を上げろ。持ってる武器をその場に担いでる人間もだ」 隊員に怒鳴られ嶹津は吉瀬に目をやった。 「下ろせ」 吉瀬はそう言うと聖藤を下ろした。 「ははっ。助けに来たんだ。」 聖藤が呟いた。 「くっそ。」 嶹津は飛松をゆっくりと下に下ろした。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第7話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第6話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「久しぶりだな」 会議室に入るなり伊村と対面の席に腰かけると脇坂は静かに声をかけた。 「お前が指揮してんのか?」 「そうだよ。」 「そうか」 「お前、何やらかしたんだ?」 「何が?」 「崇地 副 幕僚総監が多少、暴行を降るってでも吐かせろって。何を掴んでる?お前は」 「チーム(作戦本部)は?もう解散したんか?」 「目的は果たされたからな。解散したよ。後は刑事課がお前の事情聴取をするだけだ。」 「そうか。俺が保全隊の情報を握ってると?」 「そうだ。俺は別にお前をボコボコにしようとかそんな意図は無い。持ってるなら持ってるで素直に吐いて欲しい」 そう言うと脇坂はその場に立ち上がった。 「今、俺の仲間が保全隊に潜入している」 「何だと?」 そう言うと脇坂は伊村に目をやった。 「潜入?何を言ってるんだ?」 「保全隊の情報を掴むべく今、俺の仲間が駐屯地に潜り込んでる」 「十条にか?」 「そうだ」 伊村が言うと脇坂は伊村に顔に自分の顔を近づけた。 「お前、自分たちが何をしようとしてるかわかってるのか?違法だぞ?」 「捕まるんだから関係ないだろ。」 「何だと?」 「何をそんな熱くなってるんだ?そんなに防ぎたければ今から、部隊を派遣すればいいだろ?十条に」 「お前に言われなくても、派遣してやるよ」 そう言うと脇坂は部屋から出て行った。 午後9時 十条駐屯地前には多くの警務隊部隊が駆けつけていた。 「何なんだ?こんな時間に呼び出して。俺、今日非番だぜ?」 そう言いながら奥木は脇坂に指定された会議室へと入ってきた。 「すいません。こんな時間に呼び出して。3人の現役警衛官が十条駐屯地に立てこもってます。その事案の作戦指揮を頼みたくて」 「幕僚に通したんか?それを」 「いえ、まだです。緊急ですので」 「だから俺か。」 「はい。理事官は今、WMI(世界軍事機関)に出向中だとお聞きしました。ですから補佐官である貴方を」 「で?その3人はどうしたい?」 「え?」 「殺すのか?それとも確保か?」 「確保です」 「そうか。面倒臭いな」 そう言うと奥木は軽く欠伸をしながらその場の椅子に腰かけた。 「それと、」 「ん?まだなんかあんのか?」 「その、聖藤と飛松も探したくて」 「行方不明隊員か。その2人なら警務隊の捜索任務と聞いたが、」 「それが、自分が思うに2人は十条駐屯地にいるのでは無いかと」 「十条になぜそう思う?」 「聖藤の親父さんが、保全隊長をしてるんですけど、前々から親父自慢が凄くて、」 「それだけか?理由は?」 「あ、いえ。それで、以前から聖藤が東亜共和国と日本は裏で繋がってると。これからの日本は東亜共和国ありきで動いていくべきだと。」 「話が見えてこないな。何が言いたいんだ?」 「まだ続きがあるんです。警衛隊が東亜共和国に支援目的で定期的に極秘に物資や資機材の運搬を行ってると。それを裏で管理してるのが情報保全隊だと。そして飛松はその保全隊がしようとしてる何かに目をつけた。その直後居なくなったんです。2人は。だから情報保全隊のところに2人がいるんじゃないかって思って」 「つまり、聖藤が飛松を保全隊のもとに連れて行った可能性があると?」 「はい」 「可能性だもんな。」 「少なくとも1パーはあるかと」 「そうか。わかったよ。とにかく今は、十条駐屯地からその3人か?を確保する事を最優先に考えて行こうか。それと、聖藤と飛松の保護も追加任務にしようか」 「はい」 「現場隊員と繋がれる無線は?」 「ここです」 「ありがとう」 奥木は軽くネクタイを結び直すとゆっくりと目をつぶった。 その頃 十条駐屯地では、保全隊のシステムに嶹津らが苦戦を強いられていた。 「くっそ。やっぱり強力だな。システムが。」 関口は汗を拭いながらパソコンを操作し続ていた。 「関口が無理だったら入り込むのは難しいな」 吉瀬が呟いた。 「力づくで何とかなるようなもんじゃねーのか?これは」 嶹津が言うと関口は首を横に振った。 「無理だな。そうすれば警報が作動して、隊員が駆けつけてくる。今の俺らは拳銃しか持ってないからな。向こうは完全装備で来ると考えたらわかるだろ?」 関口が言った。 「くそ。どうすんだよ」 嶹津は軽くため息を吐いた。 その時だった、近くにあった保全隊資料管理倉庫から物音がした。 「おい、何か音聞こえなかったか?」 嶹津が言うと吉瀬は近くの倉庫に目をやった。 「言われてみれば。壁に物が当たった時の音か?」 「そうだよ」 「お前らで見に行って来てくれを俺はこのシステムの解除作業続けとくからよ」 関口が言うと2人は物音がした倉庫へと向かった。 「行くぞ」 倉庫の前に着くと嶹津は開いてるドアを見て後ろにいた吉瀬に声をかけた。 「おけ、」 吉瀬が言うと2人はゆっくりと扉を開けた。 しばらく歩いていくと椅子に縛られた飛松の姿が目に入った。 「お、おい大丈夫か?」 嶹津が走り出すと同時に聖藤が後ろから嶹津の頭に向け警棒で殴打した。 「くっそ」 頭を抑えながら嶹津はその場に倒れた。 「手を上げろ。」 吉瀬はすかさず拳銃を構えた。 「あ?何だよ。お前ら」 「お前こそ、なんでそこの人を椅子に縛った?顔も傷跡が生々しいけど」 「こいつやったのは俺だよ。国を守るためだ。」 「国を守るため?」 「国を混乱に陥るほどの力がここの駐屯地にはある。こいつには恐ろしさを教えたところだ。」 「混乱に陥るほどの力?何を言ってるんだ?」 「お前らには分からんよ。俺は命をかけてでもここを守り抜くんだ。」 「何を言ってるんだ?わかんねー。」 吉瀬が言うと嶹津が聖藤の足を掴んだ。 次の瞬間、嶹津は聖藤の足を掴んだまま持っていた警棒で足の甲を力強く押し付けた。 「吉瀬、早くしろ。おい」 嶹津が怒鳴ると吉瀬は歯を食いしばる聖藤の胸ぐらを掴んだ。 「詳しく話聞かせてもらおうか。」 そう言うと吉瀬は聖藤の腹に膝蹴りを入れその場に倒すとそのまま馬乗りの姿勢で制圧した。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第6話

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第5話

主要登場人物一覧 嶹津舜(20)…10代目主人公 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 耀阪榮臣(21)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 夢丸奎大(19)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等隊士 高梨樹李(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 冴浪透也(23)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士 関口智也(25)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士 吉瀬淳也(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長 来島琉季弥(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 2等士官 今西遙駕(43)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 第1機動小隊長 士官長 末崎駕李(31)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 3等士官 藤浦恭介(42)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 尾浦祥暉(36)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 1等隊尉 近村泰翔(46)…警衛庁 自衛科 方面隊統括本部 東部方面隊専任統括官 2等幹士 伊村零也(38)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 2等士官 飛松晃聖(31)…警衛庁 警務大隊 首席監察部 東部方面隊 統括監察員 3等士官 田嶋昌暢(48)…警衛庁 警務大隊 首席監察官 2等将士 脇坂康誠(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊 主任 1等士官 聖藤黎汰(38)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 2等士官 栗坂啓二(35)…警衛庁 警務大隊 刑事課 第1小隊所属 3等士官 千景将(48)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 2等幹士 登梨昌磨(42)… 警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官 奥木奨真(42)…警衛庁 幕僚官房室 理事官補佐 1等幹士 菊池謙祐(41)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 泉井皓太(40)…警衛庁 陸上科 陸上中央司令総隊 所属 2等士官 聖藤淳倖(58)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊 隊長 3等将士 崇地彪眞(50)…警衛庁 副 幕僚総監 鳥島信孝(54)…警衛庁 14代目 幕僚総監 瀏 黎曖秦(20)…対日武闘派戦線 ELUリーダー 倉北來人(36)…対日武闘派戦線 ELU メンバー 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「よくやった。ありがとう」 崇地に言われ脇坂は軽く頭を下げた。 伊村を拘束したその日の夜、脇坂は崇地に呼ばれ副 幕僚総監室にいた。 「いえ、」 脇坂が言うと崇地は軽く笑いながら脇坂の肩を叩いた。 「どうした?顔が怖いぞ。ん?」 「い、いえ。その事なんですが、」 「どうした?」 「伊村への事情聴取、滞ってまして」 「滞ってる?とは?」 「はい。伊村は黙秘を貫いておりその、副幕僚総監が仰ていたその、情報保全隊に関する情報が何も引き出せてないのが現状です」 「事情聴取始めてからどれぐらい経った?」 「そうですね、」 そう言うと脇坂は腕時計に目を落とした。 「4時間は、経ってます」 「4時間か。話すまで拘束してろ。多少の暴行は許す。無理やりでもいいから吐かせるんだ。」 「え?」 「なんだ?」 「あ、いやそのー。このまま警務隊員として置いていても、無駄な税金が支払われるだけです。懲戒免職にし、一般人にした上で事情聴取をやるべきでは無いかと。それと、一般人にすれば彼が話したことは、うわごとだとする事も可能です。ですが現役の警務隊員が言ったとなると、メディアも黙っては無いでしょう。」 「一般人にしたら、今度は不法な民間人拘束として炎上するだろう?真実を話すまで拘束しとくんだ。メディアには言いたいように言わせておけばいい。」 「あの、」 「まだなんか?」 「その、聖藤も飛松を連れて行方不明になったというのはご存知かと思います。」 「うん。聞いたよ。で?」 「聖藤は以前、自分にある事を話してました。その詳しくは覚えてないんですが、保全隊はとてつもない不祥事を抱えていると、」 「あ?」 「ですからその、私は警務隊員です。不祥事を見逃すのは私にはできません。私はこの国防を担うこの組織を正しくあり続けるために尽力する事です。保全隊は国家転覆とも取れるようなことをしようとしてるという事も耳にしました。聞いた話なんでどこまで信ぴょう性があるか分かりませんが、それの恐れがあるものを手助けできるなど、私には到底できません。」 「そんな綺麗事聞いてねーんだわ」 そう叫ぶと崇地は脇坂の胸ぐらを掴んだ。 「綺麗事ぬかすのなんてな?100年早いんだよ?な?」 「はい」 「伊村は保全隊の秘密を何か握ってるはずだ。必ず吐かせろ。それだけだ」 そう怒鳴ると崇地は部屋を後にした。 4時間前……… 建物に入った嶹津らは建物横に設置してある非常口に進んだ。 「なんで非常口なんだよ」 吉瀬が言うと嶹津はすぐに答えた。 「こんな真昼間で、何が出来る?ここで夜になるまで待機するしかないだろ?」 「確かに、夜になるまで待機するしかないな。でも、それだったら今の時間、無駄にならねーか?」 関口が言った。 「確かに、そうだな。」 そう言うと嶹津は周囲に目をやった。 「服装集めるか。今着てるやつだったら不審がられるだろ?」 嶹津が言うと吉瀬は軽く首を傾げた。 「どうやって?」 「腕っ節だけはあるからな笑」 そう言うと嶹津は近くを歩いていた隊員に声をかけた。 「保全隊の人?」 「え?そ、そうですが。あなたは?」 「ちょっとこっち来てよ。ちょっと」 「は、はぁ〜」 隊員が近づいてきたその時、嶹津は回し蹴りでその隊員を気絶させた。 「な?みたいな感じ」 嶹津が言うと吉瀬と関口は互いに目を合わせた。 「やべーだろ」 吉瀬が呟くと嶹津は近くにいたもう1人の隊員に拳銃を構えた。 「おら、手を上げて跪け」 「は?」 隊員が振り返ると嶹津は隊員を睨みつけた。 「マジかよ、」 隊員はゆっくりと手を上げるとその場に跪いた。 「よし、いい子だ。そのままじっとしとけよ」 嶹津が言ったその時、たまたま近くを歩いていた守衛科隊員が声を荒らげた。 「そこ、何してるんだ?」 「やっべ。お前ら逃げんぞ」 嶹津が叫ぶと関口と吉瀬はその場から走り出した。 「待ちなさい」 守衛科隊員は無線機を構えながら走り出した。 4時間後 駐屯地の中にある多目的トイレに隠れてから4時間が経過していた。 「もうそろ出てもいいんじゃねーか?」 吉瀬が言うと嶹津はゆっくりとドアを開けた。 「制服盗めなかったな。」 関口が呟いた。 「てかなんで、ここの隊員はみんな制服着用なんだよ。戦闘服1人もいないって」 吉瀬が言った。 「幕僚官房室直轄だからだよ。それに戦闘服着るのは、陸海空科と特殊科、あとは、守衛科ぐらいだからな。それでもここの警備担当の守衛隊員は、幕僚官房室からの施設警備認可を直接受けた隊員のみで構成されてっから所属は守衛だけど、実質、幕僚官房室の人間って訳なんだ。だからここの守衛隊員も制服を着用してるんだ」 嶹津が言うと吉瀬は軽く笑った。 「お前、キモいぐらいに詳しいな。改めて思ったよ。お前キモいよ」 「あ?うるせーよ。元 守衛警備科だからな。そんぐらい当たり前だよ。ばーか」 「あ?うるせーよ。やんぞ?」 吉瀬が叫ぶと関口が2人の頭を軽く殴った。 「馬鹿か。さっさとやるぞ。」 「そうだな。」 そう言いながら吉瀬は嶹津を睨みあげた。

1
0
ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第5話