壱暉
810 件の小説壱暉
インスタ→yuuki101860です。 不定期投稿になりがち フォローよろしくお願いいたします 自衛隊と警察をモチーフにULTIMATEシリーズを投稿していきます!! アルファポリスでも同作品の投稿してます。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第5話
主要登場人物一覧 喜多将吉(22)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 来島美乃(21)…ガルシア島住民 小野村雄大(48)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 3等隊尉 窪塚遥也(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 宮沖翔平(32)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 1等士官 仲原賢都(39)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 3等士官 眞木淳(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 湊都孝輔(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 登梨昌磨(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 廣島陵斗(19)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士 倉持英仁(40)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長 松前幸弥(30)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 3等士官 岡部智昭(50)…警衛庁航空科長 1等将士 相模恭介(56)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(25)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 3等隊尉 沖矢蒼真(43)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士 笹本親宜(58)…警衛庁10代目 幕僚総監 HYOKEI(48)…自警団 団長 RUKIYA(19)…自警団 副団長 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「おいRUKIYAを出せ?な?」 「え、えーっと」 白髪混じりの巨体男に詰め寄られ基地警備に当たっていた守衛科隊員らは互いに目を合わせながら混乱していた。 「そ、そのRUKIYAさんでしたっけ?どういった状況でここに連れこられたとか分かりますかね?」 「は?んなの知らねーよ。あんたらが拉致ったんだろ?」 「えーっと、」 守衛科隊員らが混乱していると奥から1人の隊員がやってきた。 「何かありましたか?」 「なんだお前は」 男に怒鳴られ隊員は静かに顔を上げた。 「運用科 部隊統括幕僚長の沖矢です。この基地の部隊運用計画のために派遣されました。」 「よくわかんねーけど、うちのRUKIYAはどうした?早く返せって言ってんだよ。まだわかんねーのかよ。な?」 「RUKIYA?あーあの19の」 「そうだ。あの野郎、生意気だからな。なんか迷惑かけたかもしれん。それは謝る。でもだからって不当に拉致すんのは話がちげーだろって言ってんだよ。」 「そうですね。まずあなたの名前をお伺いしても宜しいですか?」 「HYOKEIだ。」 「HYOKEIさんですか。わかりました。それでHYOKEIさんと後ろにおられる方はRUKIYAさんとはどういうご関係で?」 「あ?仲間だよ。」 「仲間?」 「自警団だ」 「あーなるほど。見た感じ後ろにおられる方は若そうに見えますが、」 「10代もおれば20代も腐るほどおる。だからなんだ?」 「なるほど。お若いのに意識が高いようで」 沖矢が言うとHYOKEIは沖矢の胸ぐらを掴んだ。 「あのな、世間話したくて来たわけじゃねーんだわ。」 HYOKEIが話していると、奥からRUKIYAがやってきた。 「おいRUKIYA。」 1人のメンバーが怒鳴るとHYOKEIは沖矢の胸ぐらから手を離した。 「また来るわ。」 そう言うとHYOKEIはそのまま車に乗り出した。 その日の夜 18時になると喜多は私服に着替え窪塚、眞木と共に基地の外に出た。 「まさかなお前から誘い来るなんてな。思ってもなかったよ。」 眞木が言うと喜多はスマホを見ながら言った。 「あの女の子が気になってな」 「やっぱりお前も可愛いと思ってたんだ。やっぱり人間だなー笑」 窪塚が言うと喜多はスマホをポケットにしまいながら言った。 「あの時、襲われてたろ?それに俺らは助けに行った。多分あの時、対峙した奴らは俺らが追ってる相手かもしれん。それとあの自警団とかって名乗る集団。それも気になる。警務隊からの事情聴取で自警団の話を持ち出した時、警務官らは言葉を濁らしていた。自警団に関して上からの箝口令が敷かれてるのかもしれん。警衛隊上層部が自警団を何らかのターゲットとして捉えてることは確かということだ。調べてみる価値はあると思わないか?」 「まじか。まー確かにそれなら調べる価値はありそうだけどな。俺らだけでそんなんしていいのか?」 窪塚が呟くと喜多はガル食の前で立ち止まった。 「ここの路地裏で俺たちは対峙する事になった。何かあるのかもしれん。この食堂に行くか」 「待て待て。仕事すんのか?こんな時間に。残業好きだよな。お前。きしょいぞ?無駄に意識高いところとか。」 眞木が言った。 「軽いお遊びだと思えばいいだろ?別に」 窪塚が言うと眞木は軽く口を鳴らした。 「お前、興味湧いてんじゃんかよ。だるいな」 眞木が言うと窪塚は軽く笑った。 ガル食の中に入ると初老の男性が1人締め作業をしていた。 「すいません。店閉め忘れてて。もう営業終了で」 男が言うと喜多は警衛官証明書を見せた。 「自分らすぐそこの基地の者なんですけど、来島美乃さんはいらっしゃいますか?」 「美乃ですか?娘がなにかしましたか?」 「娘?」 眞木が呟くと男は不思議そうに眞木に目やった。 「あーいえ。その、」 喜多が口ごもっていると男は閃いたような顔をした。 「あー今日、娘を助けてくれた方ですか?」 「そうです。そうです。それでちょっと聞き忘れたことあって、」 窪塚が言うと男はすぐに頭を下げた。 「この度はなんとお礼をしたらいいのか」 「いえ、そんな頭をあげてください」 喜多が言うと男は頭を上げながら奥の部屋を指さした。 「あの部屋にいますけど、」 「喜多、お前行ってこいよ。」 唐突に窪塚に言われ喜多はすぐに振り返った。 「は?」 「確かに。お前が言い出しっぺなんだし。」 そう言うと眞木は近くの椅子に腰かけた。 「しょうがねーな」 そう呟くと喜多は部屋へと向かった。 部屋に入るとそこには美乃が1人、ベットに寝転がっていた。 「警衛隊の喜多と言います。先程はどうも」 喜多が言うと美乃はすぐに起き上がった。 「あ、ど、どうも」 「ちょっと聞きたいことがあって。今って時間あります?」 「はい。」 「自警団について何か知ってるんじゃないかって思って」 「自警団ですか?」 「ガルシア島で武装集団がいる。そんな噂が警衛隊の中で上がっててそれを確かめるためにこの島に派遣されたんだ。その組織が自警団なんじゃないかって思って。」 「なるほど」 「気のせいかも知れないんだけど。君を見た時のRUKIYAの目もちょっと気になって。なんて言うか、その。ウザがる目っていうか。表現しにくいなー。」 「RUKIYA。私の弟なんです」 「え?」 「5年前、グレて家出て、それから連絡取れなくなって。最近久しぶりに会ったら自警団を結成したとかって」 そう言うと美乃は喜多に顔を近づけた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第4話
主要登場人物一覧 喜多将吉(22)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 来島美乃(21)…ガルシア島住民 小野村雄大(48)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 3等隊尉 窪塚遥也(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 宮沖翔平(32)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 1等士官 仲原賢都(39)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 3等士官 眞木淳(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 湊都孝輔(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 登梨昌磨(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 廣島陵斗(19)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士 倉持英仁(40)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長 松前幸弥(30)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 3等士官 岡部智昭(50)…警衛庁航空科長 1等将士 相模恭介(56)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(25)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 3等隊尉 沖矢蒼真(43)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士 笹本親宜(58)…警衛庁10代目 幕僚総監 HYOKEI(48)…自警団 団長 RUKIYA(19)…自警団 副団長 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「かっこつけるところじゃねーんだよ。馬鹿」 そう言うと宮沖は喜多の頭を叩いた。 「女が殺られそうだったんで」 喜多が言うと横にいた窪塚が喜多の肩に腕を乗せた。 「こいつ、女のことになるとなんか人変わるんだよな。前から」 「あ、そうか。お前ら高校時代からの同級生だっけか?」 宮沖が聞くと窪塚は頷いた。 「邪魔すんぞ」 そう言いながら小野村が医務室に入ってきた。 「お疲れ様です」 宮沖はそう言うと椅子から立ち上がり敬礼した。 「背中にビール瓶が当たったんだっけか?」 「はい」 喜多が返事すると小野村は横にいた衛生科隊員から診療報告書を受け取りながら喜多に目をやった。 「災難だったな。お前らには後から警務隊からの事情聴取がある。そのままここで待ってろ。それと、」 そう言うと小野村は後ろにいた隊員に顔を向けた。 「例のあれはどうなってる?」 「あ、それならもう既に、はい」 そう言うと隊員はiPadを小野村に渡した。 「ありがと。通報を受けて部隊が到着した時に、現場にいた茶髪の野郎がいだろ?」 「あーRUKIYAの事ですか」 「19の未成年とつるんで暴行事件。お前ら警務隊に何言われても知らねーからな」 「ま、そりゃそうなるよな」 眞木が呟いた。 「それで、さっきあいつの事情聴取が終わった。あいつはこのまま解放しようと思ってるが何かあいつに聞きたいことはないか?」 「あいつら、自警団って名乗ってたんだよな。」 湊都が呟いた。 「そうだな。」 窪塚が言うと小野村はiPadに目を落とした。 「供述調書にもそう書かれてるな。あ、そうだ言い忘れてた事がある。お前ら警衛官には警察官職務執行法が使えるんだって叫んでたらしいな。」 「あ、そうっすね」 窪塚が言うと小野村は近くの椅子に腰掛けた。 「外法教務過程を卒業しねーとそれ使えねーからな?ついでに内法教務過程ってのが警務隊の奴らが取らされる資格だ。そこだけ勘違いすんなよ」 「え、初耳」 眞木が言うと小野村は宮沖に目をやった。 「今の教育隊は何を教えてるんだ?」 「いやー俺らの時はそれ教わってるんですけどね」 宮沖が言うと小野村は軽く笑いながら立ち上がった。 「あんまり無茶すんなよ。それでなんだっけ?自警団か。それが気になるのか?」 「これからこの島で勤務するとなるとこの島の詳細は知っておく必要があるかと、」 喜多が言うと小野村は軽く頷いた。 「ま、そうだな。間違いではないな。」 「自警団ってのが気になるのか。わかった。こっちで調べとく」 そう言うと宮沖は小野村に目をやった。 「喜多はこのままもうしばらく医務室にいさせて他のやつは警務隊に引渡しましょう」 「そうだな」 小野村が話すと医務室に1人の隊員が入ってきた。 「失礼します。航空科航空機動隊第1陸上要員班所属の喜多1士にお客様です」 「喜多にか?」 小野村が言うと喜多はゆっくりと体を起こした。 「ここに通しますね」 そう言うと隊員は医務室のドアを開けた。 すると1人の女性が入ってきた。 「あ、こいつ」 眞木が言うとすぐに横にいた湊都が眞木の口に手をやった。 「喜多さんですか?」 「なんで俺の名前を?」 喜多が聞くと女性は喜多の警衛官証明書を渡した。 「まじか。懲戒処分対象だぞ。それは」 宮沖が呟くと喜多は証明書を受け取りながら軽く頭を下げた。 「あの、お礼しないとって思って。ありがとうございました」 そう言うと女性はその場で頭を下げた。 「ご丁寧にどうも」 喜多が言うと女性はそのまま医務室から出ようと歩き出した。 「あ、あの、名前は?」 喜多が聞くと女性は静かに振り返り口を開けた。 「来島美乃です」 「え、名前めっちゃ可愛いじゃん。顔だけじゃなくて名前まで、いいねー」 窪塚が言うと湊都は窪塚の頭を叩いた。 来島が出ていくと小野村は宮沖とそのまま医務室から出ていった。 「あの人よく見たらえぐい美人さんだよな。やべーって」 窪塚が言うと眞木は足を組みながら言った。 「うん。あれはやばい。今すぐに結婚するべきだと思う。」 「お前ら、常識欠けすぎだろ。」 湊都が言うと喜多は軽く目をつぶりそのまま体を寝かした。 その時だった、基地の外が騒がしくなっているのに気がついた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第3話
主要登場人物一覧 喜多将吉(22)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 来島美乃(21)…ガルシア島住民 小野村雄大(48)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 3等隊尉 窪塚遥也(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 宮沖翔平(32)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 1等士官 仲原賢都(39)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 3等士官 眞木淳(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 湊都孝輔(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 登梨昌磨(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 廣島陵斗(19)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士 倉持英仁(40)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長 松前幸弥(30)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 3等士官 岡部智昭(50)…警衛庁航空科長 1等将士 相模恭介(56)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(25)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 3等隊尉 沖矢蒼真(43)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士 笹本親宜(58)…警衛庁10代目 幕僚総監 HYOKEI(48)…自警団 団長 RUKIYA(19)…自警団 副団長 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「美味しかったです。」 「またいつでも来てくださいね」 「どうも」 店主に言われ喜多は軽く笑顔を見せながら店を後にした。 店を出た時偶然、風俗帰りの眞木、窪塚、湊都と出くわした。 「喜多じゃんか。何してたんだよ」 窪塚が言うと喜多は店を見ながら言った。 「ここの唐揚げ最高だったよ。」 「唐揚げか。美味そうだな。確かに」 眞木が言うと喜多は軽く微笑んだ。 「この島がいい島だと教えてくれた店だったよ。」 「へぇー。つかさ、もうそろじゃね?」 湊都が言うと窪塚は腕時計に目を落とした。 「まじじゃん。はえーな。これから肉体労働待ってんのか。だりー」 「馬鹿みたいに真面目にやるからしんどいんだよ、お前らは。ここを使えよ。ここを」 そう言うと眞木は頭を指さした。 話を聞きながら窪塚はふと店の路地裏に目をやった。 「おいあれ、」 そう言いながら窪塚は路地裏を指さした。 「あ?」 眞木は路地裏に目をやりながら呟いた。 そこには、数人の男に囲まれてる女の姿があった。 「まだ時間あるよな?」 喜多が聞くと窪塚は軽く頷いた。 「お前まじか?まさか」 湊都が言うと喜多はそのまま男たちのもとに向かった。 「おい何してんだよ?お前ら」 「は?何だよ、お前」 男が叫ぶと喜多は近くに制帽を置き男たちを睨みつけた。 「いい歳して弱いものいじめか?やってて楽しいのか?」 「よそ者は黙ってろよ」 そう怒鳴ると1人の男は喜多に殴りかかった。 喜多はすぐに交わすと男を羽交い締めにしその場で気絶させるとゆっくりと地面に置いた。 「警衛官舐めんなよ。来るやつは来い」 「おい馬鹿かよ。やめろって」 すかさず窪塚と湊都が止めに入った。 「いいじゃん。面白そーじゃん。やろーぜー」 そう言うと眞木は軽くニヤつきながら男たちを睨んだ。 「まじかよ。」 窪塚が呟いた。 「こいつら任せたぞ」 眞木に言うと喜多はそのまま横たわる女のもとに駆け寄った。 「大丈夫か?」 「あなたは?」 「警衛隊の者だ。傷害罪でこいつらを本土に送ることは出来るぞ」 「は?何言ってんだよ。お前ら兵隊だろ?ポリぶんなよ」 男が怒鳴ると眞木はすかさずその男を取り押さえた。 「残念だったな。俺らは警衛官だ。警察官職務執行法が使えるんだよ。法律で決まってんの。」 窪塚が言うと男らは互いに目を合わせた。 「治安維持って任務も増えそうだな。」 湊都が言った。 「そ、そんなデタラメ知らねーぞ。おい」 男が叫ぶと眞木は取り押さえる手を更に強めた。 「なら送ってやろーか?本土に」 眞木が怒鳴ると男はその場に顔を俯かせた。 「おい、何してんだよ」 その時だった、遠くから男の怒号が聞こえ喜多らはすかさず振り返った。 「あ?」 窪塚が呟くと喜多はすぐに立ち上がった。 「さっきの、」 「あ、お前さっきの兵隊じゃねーかよ。」 そう言うと男は窪塚らを押しのけ喜多のもとに向かった。 「お前か?こいつらにやらせたの。」 「何を?」 「暴行だ。この女への暴行を示唆した?」 「示唆?そんな難しい言葉使うなや。」 そう言うと男は喜多に顔を近づけた。 「お前とは長い付き合いになりそうだから教えてやる。名前はRUKIYAだ。この島はお前らの好きな通りにはさせねーからな?」 「そうか。こっちもそのつもりだ。日本国憲法が通じない日本領土なんて聞いたことない。」 喜多が言うとRUKIYAは軽くニヤつきながら声を張り上げた。 「お前ら、やめろ。」 「え?」 男が呟くとRUKIYAは男たちを殴り倒した。 「あんた、そいつ離してやれ」 RUKIYAが言うと眞木は男から離れた。 するとRUKIYAはすかさず男を蹴り飛ばした。 そしてそのまま男の頭を鷲掴みにすると顔を近づけた。 「女いじめんなよ。な?お前らどこの者だ?見た事ねー面してるけど。な?貴様ら」 RUKIYAが怒鳴ると男たちは警棒を構えた。 「おい離れてろ」 眞木が怒鳴るとRUKIYAは眞木を睨みつけた。 「さっき言ったろ?この島は俺が守るって。」 「笑わせんなよ。お前ら民間人は下がってろ」 眞木が言うとRUKIYAは喜多に目をやった。 「眞木、さっきこいつがあいつらをやる時の技、警衛隊格闘術が混ざっていた。」 「は?格闘術?なんでこいつがそんなん使えんだよ」 「知らねーけど。こいつは使えると思う」 「民間人傷つけてただじゃ済まされねーぞ?わかってんのか?」 「大丈夫だ」 喜多が言うと男たちは警棒を片手に襲いかかってきた。 喜多は交わしながら男の拳を掴むと横腹に蹴りを入れその場に倒した。 「お前ら何者だ?」 喜多が聞くと後ろから蹴り飛ばされた。 「こっちにもいんだよ。よそ見すんなや」 そう怒鳴ると男は倒れた喜多に馬乗りになった。 「こっちが何も武器を使わねーと思ってんのか?」 そう言うと喜多は警棒を構えると横腹を殴った。 「くそが、」 男は横腹を押えながらその場に倒れた。 「おい、集団でボコってくんのはおかしいだろって」 そう叫ぶとRUKIYAは男を投げ飛ばした。 「その見た目で技巧派じゃねーのかよ」 眞木は静かに笑った。 その時だった、1人の男が投げたビール瓶が女のもとに飛んできているのが目に入った。 喜多はすかさず走り出すと女を抱きしめた。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第2話
主要登場人物一覧 喜多将吉(22)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 来島美乃(21)…ガルシア島住民 小野村雄大(48)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 3等隊尉 窪塚遥也(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 宮沖翔平(32)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 1等士官 仲原賢都(39)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 3等士官 眞木淳(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 湊都孝輔(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 登梨昌磨(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 廣島陵斗(19)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士 倉持英仁(40)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長 松前幸弥(30)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 3等士官 岡部智昭(50)…警衛庁航空科長 1等将士 相模恭介(56)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(25)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 3等隊尉 沖矢蒼真(43)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士 笹本親宜(58)…警衛庁10代目 幕僚総監 HYOKEI(48)…自警団 団長 RUKIYA(19)…自警団 副団長 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 「名目は合同基地の建設に関する人員派遣だ。」 笹本が言うと相模は軽く頭を下げた。 「国への報告が関係してるのか?」 「防衛省そして国会。武装集団の確認。新政府軍はまだ残っていた。こんなのが世に知れたら大変なことになる。俺らは掃討作戦で大勢の命を落としてきた。お前もわかるだろ?」 「そうだな。掃討作戦に直接は参加してないがあれで俺の同期は全滅した。」 「無駄な事はするなよ。忠告だ」 笹本が言うと相模は軽く頭を下げたあとそのまま部屋を後にした。 7月9日 午前9時 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班は制服着用の上、数機の航空機でガルシア島へと向かった。 「おい、寝るなよ」 湊都に言われ眞木と廣島は軽く顔を叩いた。 「眠たくなるだろ。夜勤明けだぜ?俺ら」 眞木が言うと廣島は欠伸をしながら言った。 「俺らも人間すから。こういう時もあるんですよ」 そう言いながら廣島は小野村に目をやった。 「やっべ、見られたかもっす」 廣島が言うと眞木は廣島の頭を叩いた。 「馬鹿かよ。ちゃんと見張っとけって言ったろ?」 そう言いながら眞木は小野村に軽く笑みを見せた。 「お前ら基地着いたら覚えとけな」 そう言うと小野村は2人を睨みつけた。 「お前のせいでだるい事なったろ。くそが」 そう怒鳴ると眞木は廣島を蹴り飛ばした。 午前11時59分 喜多らを乗せた航空機は基地上空に着くとゆっくりと着陸準備に入った。 基地は建設途中とは言え、かなり出来上がっており警衛庁が置かれてる朝霞駐屯地よりもかなり広く感じられた。 守衛科隊員など基地警備のため他部隊隊員らも既に集結しており活気づいていた。 「今日は晴れてますね」 松前がサングラスをかけ直しながら言った。 「そうだな。基地着いたら観光すっか。この島の」 倉持が言った。 「そんなんしていいんすか?」 「別に俺らは待機要員だからな。ただの。確かこの航空機に7台ぐらい車乗せてんだろ?それで行こーや」 「わかりました」 「着陸体勢に入んぞ。」 「了解」 松前はiPadを起動させ、着陸要項をクリックすると着陸時間、着陸状況の記入を始めた。 基地に着くと、小野村は宮沖に後を任せ先に基地の中に入っていった。 「総員、1400から基地建設の任務補佐を実施してもらう。それまで各自休憩だ」 そう言うと宮沖は倉持に軽く頭を下げた。 「よっしゃあ。どこ行くよ?」 湊都が言うと窪塚は1人で基地を離れる喜多に目をやった。 「あの野郎、相変わらず1人でどっか行ったぜ」 「新教(新隊員教育)の頃から気難しいタイプだったからな。」 「成績だけは1位だったんよな。無性に腹たったよな」 「まじでそれ。」 湊都が爆笑していると、眞木がやってきた。 「お前らこの島、初めてだろ?」 「お前来たことあんのかよ」 窪塚が言うと眞木は、にやりと笑った。 「俺、この島の出身だから。」 「は?じゃあお前外人なんかよ」 「ハーフだよ。言ってなかったっけ?」 「確かに、なんか鼻たけーしハーフっぽいけど」 湊都が言うと眞木は湊都と窪塚の肩を組んだ。 「風俗街があんだよ。おすすめの。そこ行こーや」 「でも時間、2時間もねーぞ」 窪塚が言うと眞木はとあるポスターを見せた。 「すぐそこだから。な?行こーぜ」 その頃 喜多は基地から少し離れた大衆食堂にいた。 名前は、ガル食と言い、良い感じに良さげな雰囲気が漂っていた。 「あんた、あの基地建設の人かいな?」 横にいた1人の初老男性に聞かれ喜多は軽く頭を下げた。 「これからお世話になります。」 「この島はな、治安が安定してない時が多いからな。」 「警察がいるでしょ?」 「警察?んなのもう何年も前から機能してねーよ。ほらあそこに酔いつぶれてる警官いんだろ」 そう言いながら男が指さす方向に目をやるとネクタイを緩め寝転がる2人の警察官の姿があった。 「それにお前、階級見た感じ、結構下のほうだろ?失礼か。すまん」 「い、いえ。その、なぜ階級わかるんですか?階級章を見て」 「俺も元警衛官だ。定年退職でこの島にやってきた。まだ日は浅いがまぁ楽しく暮らしてるよ」 「なるほど」 そう言いながら喜多は唐揚げを口の中に入れた。 「それともう1つ気をつけて欲しい事がある。」 「はい」 「自警団って名乗る武装集団がここにはおる。反 警衛隊のデモなんかしょっちゅうしてる暇人野郎だ。そいつらには気をつけろ。」 男が話していると1人の男がやってきた。 「おら、兵隊。ここにいんのはわかってんだぞ。出てこいや」 そう怒鳴ると男は店のドアを蹴った。 「蹴るのやめろ」 喜多が怒鳴ると男は近くにあった机を蹴り上げ喜多に向かって歩き出した。 「お前か?兵隊は?」 「警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士の喜多だ。」 「勝手にうちのもんに来るとはいい度胸してんじゃねーかよ。な?」 「政府の決定事項だ。俺が決めたものではない。」 「おもしれーな。警衛官ってのは口達者なんだな。」 そう言うと男は喜多の胸ぐらを掴んだ。 「覚えとけよ。お前。俺はなこの島を守るためだったら何がなんでも守り抜く覚悟だ。」 「それは俺も一緒だ。この島が日本領土である限り、俺はこの島を守る。」 「お前とは、これから面白くなりそーだよ」 そう言うと男は喜多の胸ぐらから手を離しそのまま店から出ていった。
ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第1話
主要登場人物一覧 喜多将吉(22)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 来島美乃(21)…ガルシア島住民 小野村雄大(48)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 3等隊尉 窪塚遥也(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 宮沖翔平(32)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 1等士官 仲原賢都(39)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 3等士官 眞木淳(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 湊都孝輔(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 登梨昌磨(20)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士 廣島陵斗(19)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士 倉持英仁(40)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長 松前幸弥(30)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 3等士官 岡部智昭(50)…警衛庁航空科長 1等将士 相模恭介(56)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 1等隊尉 上倉翔汰(25)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 3等隊尉 沖矢蒼真(43)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士 笹本親宜(58)…警衛庁10代目 幕僚総監 HYOKEI(48)…自警団 団長 RUKIYA(19)…自警団 副団長 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ……………………………………………………………………… 航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 航空科に所属する陸上部隊で第5まで編成されており、1班 32名で構成されている。 また各方面隊に補佐小隊が編成され緊急時における航空科陸上部隊の任務補佐を担当する。 ……………………………………………………………………… 「わかりました。こっちで担当します。ていうか幕僚長は今どこに?」 そう言うと岡部は上倉に目をやった。 「沖矢さんなら朝から総科定例会議に参加してます」 「そうか。それより、お前も大変だろ?こんな奴が上司で。な?」 「い、いえ。別に」 そう言いながら上倉は相模に目をやった。 「無駄話ほざく暇あるんだったらさっさと出ていけよ」 そう怒鳴ると相模はコーヒーを口に流した。 「確か、あれだっけ?上倉 3尉は幹部候補生出たばっかなんだっけ?」 「今年の4月に出たばかりです。」 「そうか。そうか。それ最初の上司が相模か。ガチャ運悪いだろ?君笑」 「岡部 1将は相模さんの事よく知っておられるのですか?」 「俺も君と同じ幹部候補生出身で、大昔にな俺が小隊長してた時の小隊員だった。彼は。まぁ無茶苦茶な人だよ笑」 「岡部、ちょっとこっち来い」 そう言うと相模は岡部を会議室の中に誘導した。 「なんですか?喋りすぎましたかね?笑」 「いや、そんな事じゃない。出来んのか?って話だ。」 「確認しないと何も始まらないですからね。でも」 「まぁそうなんだが。ガルシア島と言えば今、国土問題で騒がれてるところだ。隣国からの攻撃も覚悟しなければならない。」 「以前から、我々航空科の方で監視任務を担当してました。大丈夫だと思います。」 「そうか。」 「それに今年からあの島には航空、海上、陸上科の3科部隊合同分屯地の設立も決まってます。前々から決まってたので今さら、どうこう言うことは無いですよ。」 「わかった。何かあったらすぐに言ってこいよ」 そう言うと相模は岡部の肩を軽く叩いた。 翌朝 航空科総務室に集められた航空機動隊 第1陸上要員班員らは休めの姿勢で岡部が来るのをひたすら待っていた。 「まもなく科長が来られるかと」 総務室勤務の隊員に言われ小野村は後ろにいた隊員らに気をつけの号令を出した。 数秒後、岡部が来ると小野村達はその場で敬礼した。 「休め」 岡部が言うと小野村達は再び休めの姿勢をとった。 「10年前、新政府軍と名乗る武装集団を米軍との合同掃討作戦で壊滅に追い込んだ。総長の仁宗は射殺。世間からのバッシングを受けながらの作戦となったが私は上手く行ったと思ってる。しかし、今年に入り、ガルシア島で合同基地建設のため派遣されていた隊員数名が行方不明になる事案が発生した。警務隊の捜査を経てある組織が浮かび上がった。」 そう言うと岡部は横にいた隊員にアイコンタクトをとった。 すると隊員は電子黒板にある映像を映し出した。 「この島は以前から隣国との領土問題で騒がれてるところだ。どこの連中なのかわからんが、この中に一部、元新政府軍の残党が確認された。これより航空機動隊 第1陸上要員班は総動員しこの島への調査を実施するべく派遣されることが決まった。これまでに質問はあるか?」 「質問よろしいですか?」 1人の男が手を挙げた。 「なんだ?」 「喜多1士です。調査派遣という事なら陸上科部隊、公安科部隊が妥当かと。なぜ航空科部隊が今回派遣されることが決まったんですか?」 「陸上科から断られ、公安科から断られたから来たんだと思う。要請が」 「断るって、そんなのありなんすか?」 湊都が言った。 「公安科は今、隣国への調査を陸上科は理由を明確にはしてないがまーそれなりの理由があるんだろ。明確じゃないのが気になるが」 岡部が言うと廣島が言った。 「つまりそれで残った陸上部隊が我々しかいないと。」 「そういう事だ。特殊科もいたが、彼らにも拒否されたらしい。」 「拒否のオンパレードおもろすぎんだろ笑」 窪塚が呟いた。 「わかりました。うちの部隊でその任務遂行実施します。」 そう言うと小野村は敬礼した。 「うん。頼んだぞ。派遣は明日からだ。それまで通常業務を実施しろ。以上」 岡部は敬礼を返すとそのまま総務室から出ていった。 「まじかよ。んなのありかよ」 登梨が言うと小野村は宮沖に耳打ちをしそのまま部屋を後にした。 「夜勤担当だった者はこのまま解散。残りの者は通常業務を実施。1時間後の0900から上空警戒任務を実施する。以上」 そう言うと宮沖は部屋を後にした。 午前10時 警衛庁を出ると喜多は欠伸を抑えながら駅に向かった。 その時だった、後ろから数人の男に声をかけられた。 「喜多、先々どっか行くなよ。俺らで明日の朝まで飲み明かそーぜ。な?」 窪塚が言うと湊都は笑いながら続けた。 「こんな真昼間から酒飲むって、背徳感ハンパーねーわー」 「明日の準備、大丈夫なんかよ」 喜多が言うと窪塚は喜多の肩を組みながら言った。 「持っていくものたって、大体の物はロッカーにあんだろ?それにちょっと息抜きしねーとさ、24時間飛び回って、レーダー見てってもうくったくっただろ?」 「くったくったなら早く帰れよ」 喜多が言うと湊都は近くのベンチに腰掛けた。 「てかさてかさ、断るとかってなんか意味わからんくね?なんで任務断るんだよ。命令だろ?断るとかあんのか?」 「あーそれな。なんか聞いた話だけど今の幕僚総監になってから各々、科部隊の意見を尊重するとかに方針変わったとかで、なんか働きやすい環境を作るって。」 窪塚が言うと湊都は近くにあった石を拾いながら呟いた。 「なんだそれ。働きやすい環境って俺らは働きにくいつーの。幅寄せがこっちに来てんだよ。意味わかんねーって。明後日、いい感じの子とデートだったのに」 「それってあれだろ?」 「そうそう。喫茶店の女の子。めっちゃ可愛いだろ。あれで彼氏いないんだぜ?えぐいだろ。神様なんて罪深きなんだー笑」 「いやぁあれはやばいだろ。あれで経験人数0人はねーって。絶対騙されるぞ?いつか」 「俺がか?なわけねーだろ。舐めすぎな?俺の事」 「マッチングアプリ5個もかけ持ちして結局、喫茶店の女の子ってなんかきしょいけどな。」 そう言うと窪塚は喜多の肩を軽く叩いた。 「お前より俺ら先に彼女作るから。よろしくな」 「好きにしろよ」 そう言うと喜多はそのまま駅に向かった。
警衛隊解説
正式名称 日本国領警戒衛務部隊 前身の部隊 国家保安庁 陸 海 空自衛隊 幕僚総監…警衛隊における最高指揮官 特例で外部招聘も存在する 初代幕僚総監 滝藤誠弥 2代目幕僚総監 中堂純一 3代目幕僚総監 保瀬将司 4代目幕僚総監 尾竹滉平 5代目幕僚総監 都築崇人 6代目幕僚総監 柳原辰信 7代目幕僚総監 桝井俊史 (外部招聘) 8代目幕僚総監 佐村崇人 9代目幕僚総監 會澤桂司 10代目幕僚総監 笹本親宜 副幕僚長…警衛隊トップ2の役職 幕僚官房長…警衛隊トップ3の役職 総科司令…警衛隊トップ4の役職 陸上 海上 航空科部隊の総指揮権を有する 陸上 海上 航空科長…トップ5の役職 警衛庁職員…民間で採用された警衛庁所属の職員のこと 定員200人 警衛庁隊員(警衛隊員)…警衛隊員採用試験で採用された者。身分は国家公務員にあたる 定員298000人 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 (7代目幕僚総監 桝井俊史 時に改変) 陸上科…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙、要人の警護など、社会の安全を維持するため、任務の遂行が主な任務 (陸上警衛隊と略される) 化学科…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。これまでは特殊科が担当していた。 公安科…国家の中枢防衛が主な任務。国家機密が多く存在するエリート部隊 衛生科…患者の治療や医療施設への後送、隊員の健康管理、防疫及び衛生資材等の補給整備等を行うのが任務 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 警務隊…警衛隊職員、警衛隊員の犯罪捜査や、取り締まりが主な任務。警衛隊の中の警察 守衛科…警衛庁、全方面隊の建物警備が主な任務 運用科…警衛隊での部隊運用に関する任務を行う 広報科…新規隊員の確保や警衛隊の宣伝などが主な任務 通信科…通信機器を用いて業務連絡などを行う。警衛隊の事案出動等のサポート全般を行う 法務科…犯罪等を起こした警衛官を収容する施設(法務院)の管理を担当する 航空科…災害時の救助活動から上空での日本領土警備に当たる (航空警衛隊と略される) 海上科…災害時の救助活動から海上での日本領土警備に当たる。 (海上警衛隊と略される) 宇宙科…宇宙での日本防衛から宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 特殊科…特殊部隊などが属している 自衛科…全国各都道府県に密着しその都道府県内で起きたテロ等の対処や毎年、防衛省主催で行われる全国自衛科保安中隊衛力選手権大会に向けた訓練等を行っている。 法衛庁…前身の組織 内閣府附属統合特選群総監局 日本国内で起きたテロ等の事案対処を専門とする部隊。警衛隊と警察による合同での日本初合同特殊部隊機関である 警衛庁……………………… 警衛庁…警衛隊の最高指揮本部 幕僚官房室…幕僚総監の秘書任務、警護から幕僚総監からの通達を各部隊へ送るなど幕僚総監直近の部署。また警衛隊における最終決定力を持っている部署でもある。 幕僚護衛隊…幕僚総監の身辺警護が主な任務。 この部隊の入隊試験の受験資格は2等幹士以上の40歳未満の隊員のみである。 警務隊(警務大隊) 首席監察部…警衛庁管轄全ての部隊、方面隊の取り締まりなどを行う。 規律統制委員会…警衛官の不祥事削減のために設置された。刑事訴訟法ではなく、警衛隊法に基づいた規律違反事案を主に調査する部署である 特殊内部制圧部隊…警衛隊内部で起きた犯罪の捜査や警衛庁職員、警衛隊員が起こした立てこもり事件等の制圧を行う 警護課…警衛隊幹部(幕僚官以上の階級を有する者、又は、幕僚官以上の幹部が命じた警護対象警衛官)の警護を行う幕僚護衛隊の任務遂行補助を主な任務とする 刑事課…警衛隊員が起こした刑事事件の捜査等を行う 法務科…全国10ヶ所にある法務院の管理や法務院にいる法務部警衛官の指導、管理が仕事 参謀部…警衛庁での組織統制にあたる。 財務科…警衛隊内での予算等を決定する 自衛科 自衛科統括本部…全国の自衛科保安中隊の統括を主な任務とする 方面隊統括本部…全国方面隊の統括を主な任務とする 通信科 通信指令部…警察などからの出動要請を受けた場合にその出動要請事案について警察から来た情報を各部隊に無線等を通じて連絡をする 運用科 教養指導室…定期的に隊員への指導を行い部隊の練度向上を目標としている 部隊運用室…部隊運用に関する最高決定権を有する 陸上科(陸上警衛隊) 陸上中央司令総隊…陸上科部隊全ての指揮権を有する 陸衛中央連隊…陸上科所属部隊への支援物資や指揮が任務 第1指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第2指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第3指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第4指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 第5指令本隊…全ての陸上科所属部隊への指揮が任務 特殊科 支援機動部隊…国内で起きたテロなどに対処する部隊などの支援を行う 陸上特警隊…他国からの侵攻などの際に日本領土の陸海空を守る 国際治安維持部隊…日本国外の各国から出動要請を受けた際に出動して治安維持等の活動に当たる 特例組織機動急襲捜査部隊…日本政府が指定した犯罪組織等の調査、監視や国家転覆を狙う者の制圧など国家防衛の最前線を担う部隊 特殊空衛団…日本上空で起きたハイジャックなどの事件などを担当する。また、自衛隊時代の第一空挺団を参考に再編を繰り返された部隊で、日本の空を守る最後の砦とも言われている。日本防衛戦線では上空での戦闘で大活躍した 外事機動特別諜報部隊…世界各国へ秘密諜報部隊いわゆるスパイとして派遣される 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 公安科 国家危機管理対策部隊…日本国家の治安維持や国家が危機に瀕する事案が発生した際の処理などを行う 国際軍事調査部隊…世界各国の軍事における動向のチェックを行う。日本防衛力が世界レベルで衰えるのを防ぐのが主な任務。 外事機動連隊…日本を脅かす他国が現れた際に、武力を行使し他国の制圧を行う。また、世界各国の諜報活動を行ってるのもこの部隊である。日本政府非公認の部隊 衛生科 衛生中央部隊…全ての衛生科所属部隊への指揮が任務 特殊衛生部隊…ドクターヘリを保有しており、緊急時における医療処置などが主な任務。構成されるメンバーは全てが医師免許を保有 看護中央部隊…看護師免許を持ったメンバーで構成される看護専門の部隊 広域災害派遣専門出動部隊…警衛一般隊員、医師免許を持った医務警衛隊員、看護警衛隊員らにより構成されており日本国内で地震などの災害が起きた場合、内閣総理大臣からの要請、緊急時は、幕僚総監からの許可を受けて出動し、人命救助や行方不明者捜索などを行う。 化学科 司令本隊…有事の際における化学科部隊の動きを一括して指揮することが出来る。 汚染処理部隊…バイオテロ等発生時における汚染物質の処理を担当する。 防疫防護部隊…感染症等が発生した時に防疫活動を担当する。 守衛警備科 特殊守衛班…本部庁舎へ侵入してきた不審者等の対応が主な任務 第1警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第2警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 第3警戒部隊…庁舎の警備が主な任務 航空科(航空警衛隊) 航空中央司令総隊…航空科部隊全ての指揮権を有する 航空機動隊…日本領土上空のトラブル等に対処する 航空警戒部隊…ヘリ、戦闘機等を使っての上空警備にあたる。ここに属するメンバーは全員、パイロットである 航空開発実験集団…航空開発実験集団は、日々進歩する航空機・装備品の開発・航空医学・人間工学の開発実験機能を持ち、幅広い研究を行う組織 航空救難群…民間、警衛隊航空機による事故調査から雪山での遭難等、航空救難が指示された場合に置いて上空からの降下等で救助、救出を実施する 海上科(海上警衛隊) 海上中央司令総隊…海上科部隊全ての指揮権を有する 海上警ら隊…日本海域に現れた身元不明の船等の処理を担当する 海上輸送班…海上での警衛隊備品の輸送が主な任務。 海上機動連絡班…海上における警備、巡回などを行う。海上防衛の最前線部隊 機動特殊潜水隊…有事の際に潜水を実施し任務遂行を行う 機動掃海隊…有事の際の機雷戦を主任務とし、第二次世界大戦時に設置された機雷の処分も行う。 宇宙科 宇宙警戒作戦群 …衛星通信、衛星放送や位置情報サービスなどで利用される人工衛星の安全を確保するため、 宇宙領域の動向を把握する宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)の任務を行う 広報科 警衛庁採用センター…警衛庁職員、警衛隊員の採用が主な任務。採用試験などを担当 所属機関 首都自衛科保安大隊(東京地区自衛科保安中隊 練馬駐屯地) 東北方面隊…東北地方の防衛にあたる (本部 真駒内駐屯地 東千歳駐屯地 ) 陸上科 第1区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第1区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東北救急部隊…東北地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東北地区警務中隊…東北方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 北海道地区自衛科保安中隊 青森地区自衛科保安中隊 秋田地区自衛科保安中隊 岩手地区自衛科保安中隊 宮城地区自衛科保安中隊 山形地区自衛科保安中隊 福島地区自衛科保安中隊 東部方面隊…関東地方の防衛にあたる (本部 市ヶ谷駐屯地) 陸上科 第2区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第2区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 東部救急部隊…東部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 東部地区警務中隊…東部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 茨木地区自衛科保安中隊 栃木地区自衛科保安中隊 群馬地区自衛科保安中隊 埼玉地区自衛科保安中隊 千葉地区自衛科保安中隊 神奈川地区自衛科保安中隊 中部方面隊…中部地方の防衛にあたる (本部 名古屋駐屯地) 陸上科 第3区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第3区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 中部救急部隊…中部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 中部地区警務中隊…中部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 愛知地区自衛科保安中隊 岐阜地区自衛科保安中隊 静岡地区自衛科保安中隊 石川地区自衛科保安中隊 富山地区自衛科保安中隊 山梨地区自衛科保安中隊 長野地区自衛科保安中隊 福井地区自衛科保安中隊 新潟地区自衛科保安中隊 三重地区自衛科保安中隊 近畿方面隊…近畿地方の防衛にあたる (本部 伊丹駐屯地) 陸上科 第4区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第4区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 近畿救急部隊…近畿地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 近畿地区警務中隊…近畿方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 滋賀地区自衛科保安中隊 京都地区自衛科保安中隊 西日本区域自衛科保安大隊(大阪地区自衛科保安中隊) 兵庫地区自衛科保安中隊 奈良地区自衛科保安中隊 和歌山地区自衛科保安中隊 西部方面隊…中国、四国、九州の防衛にあたる (本部 海田市駐屯地 博多駐屯地) 陸上科 第5区域機動第1作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第2作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第3作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第4作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 第5区域機動第5作戦班…災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 …災害時の救助活動から、祭礼・イベント等における雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒・警備、テロ・ゲリラ行為の防圧・検挙が主な任務 衛生科 西部救急部隊…西部地方での隊員が負傷した際の救命救急を行う 警務隊 西部地区警務中隊…西部方面隊の監察業務にあたる 航空科 航空操縦隊…緊急時などにおけるヘリ等の操縦を担当する 所属機関(各県庁所在地に駐屯地) 岡山地区自衛科保安中隊 広島地区自衛科保安中隊 鳥取地区自衛科保安中隊 島根地区自衛科保安中隊 山口地区自衛科保安中隊 香川地区自衛科保安中隊 徳島地区自衛科保安中隊 愛媛地区自衛科保安中隊 高知地区自衛科保安中隊 福岡地区自衛科保安中隊 佐賀地区自衛科保安中隊 長崎地区自衛科保安中隊 熊本地区自衛科保安中隊 大分地区自衛科保安中隊 宮崎地区自衛科保安中隊 鹿児島地区自衛科保安中隊 国領離島自衛科保安連隊(沖縄地区自衛科保安中隊・離島特殊科保安部隊が合併) 附属機関(重要機関のみ記載) 高等教育隊…東京に校舎があり日本唯一の警衛庁が運営する国防専門学校である。学生の間は防衛省職員の扱いで卒業時には、警衛隊への無試験入隊が許されてる他、高校卒業資格もとることができる。 中高一貫式教育隊…大阪、名古屋、福岡に校舎を構える警衛隊が将来の人材育成のために発足させた教育隊。中高一貫式のため、中学受験での入隊が原則で、13歳から入隊ができる。いずれも全寮制である。15歳から警衛隊員という身分になり給与が支給される。月収10万円 幹部候補生教育大隊…キャリア警衛隊員を育成する教育機関。東京、大阪に存在する。期間は3年間(ただし準幹部候補生教育専攻者は1年で卒業可能) 西部教育隊…西日本全域を対象とし採用された新人隊員の教育を行う 中部教育隊…関東全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 東部教育隊…関東を除く東日本全域を対象として採用された新人隊員の教育を行う 海上科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て海上科部隊(海上警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。京都府 舞鶴市に存在する 航空科教育隊…教育隊卒業後、入隊試験合格を経て航空科部隊(航空警衛隊)への配属を希望する者が入る。期間は1年間。北海道 札幌市に存在する 航空学生群…航空科教育隊の傘下組織。操縦士いわゆるパイロットを目指す者が入る。幹部候補生教育大隊(3年制)を卒業後、航空学生準備過程を半年間受け入群。期間は4年間。北海道 北広島市に存在する 警衛庁附属化学研究所…武器、爆弾、兵器、車両などの製造を行う。属する職員は民間で採用された警衛庁職員と警衛官採用試験で採用された警衛隊員の2つで構成されている。 防衛省附属警衛隊病院…防衛省直轄で警衛隊ガ運営する病院。医者、看護師は全て警衛官で、警衛官なら治療、入院費など全額無償である。 警衛庁附属法務院…犯罪等を起こした警衛官が入る刑務所のようなところ。全国10ヶ所ある 防衛省附属警衛隊法務会議館…警衛隊versionの裁判所。犯罪等を起こした警衛官の最終処分が下される場所。ここの法務員は全て幕僚官房室所属の隊員で構成されている
ULTIMATE〜Ground - Force 大地の守り人 第35話
主要登場人物一覧 真城大暉(23)…8代目主人公 警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 有邊翔(31)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊統括 隊士官 北丸魁真(51)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 1等幹士 辰巳愛斗(26)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 生島亮秦(41)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 2等幹士 會澤桂司(56) …警衛庁運用科 部隊運用室 理事官 2等将士 清塚翔(29)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 阿藤仁(26)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 基淳人(44)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊 管理官 隊尉 新野敦(51)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊長1等幹士 一織将太(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 相模恭介(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 仲原賢都(29)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 助教補佐 隊士長 鷹原宏也(48)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部 3等隊尉 西 寿梨(38)…警衛庁警務大隊 刑事課 課長兼 警務大隊 統括代理 3等将士 沖矢蒼真(33)…警衛庁警務大隊 刑事課 総務統括管理官 2等幹士 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ………………………………………………………………… 「防衛省によりますと連日発生していました新政府軍と名乗る武装集団の掃討作戦を成功させ、駐屯地の奪還作戦を成功させたとの事です。會澤 幕僚総監は成功させたことは、1警衛官として誇らしいことだと思う。それでも多くの犠牲を出してしまったことに変わりはない。上が変わらないとこのミスは永遠に組織の中で生き続けることだと思うとして幕僚総監の辞任を発表しました。そして同日、警務隊によりますと會澤 幕僚総監は無理な作戦を実行させ犠牲を出したとして警衛隊法第42条の部隊壊滅作戦指揮の疑い及び、第52条の組織指揮系統無視による独断指揮の疑いで警務隊による処分が検討されているとの事です。」 橿原分屯地での立てこもり事件から数日後、警衛隊は會澤による指揮のもと、米軍との協力を得て新政府軍の掃討作戦及び駐屯地、分屯地、基地、警衛隊施設の奪還作戦を遂行した。 そして3桁に登る犠牲者を出し5ヶ月が経過した時、日本国内に残る新政府軍は完全に姿を消したと、そして米軍により新政府軍の総長を務めていた仁宗は後日、日本を脱出するために空港に向かっていた道中、乗っていた車ごと爆破され即死した。 爆破には数人の民間人が犠牲になったことからかなりの批判を買う形となった。 相模は制服に着替えると一織の慰霊碑に向かった。 慰霊碑の前に着くと相模はその場にしゃがんだ。 「もう半年経っちまったんだな。あれからよ長かったな。掃討もできて何とか保たれたって感じだな。今。天国で2人とも仲良くしてんのかな。」 そう言うと相模は横にあった真城の慰霊碑に目をやった。 「俺が助けれなかった命だからな。今頃、俺の愚痴で盛り上がってんのか?」 そう言うと相模は軽く微笑みながら上空を見上げた。 V-2ガスを多く含んだ状態でガスマスクをつけられ何時間も放置されていた真城は、体の臓器までもが汚染され警衛隊病院に着いた段階で武装した衛生科隊員と化学科隊員により隔離病棟に移され最後まで銃口を向けられながら死んでいったのだ。 「死に際、散々だったよな。俺の実力不足だったよ。」 そう言うと相模はその場で小さくしゃがんだ。 「相模さん。ここにいたんすか」 背後から声をかけられ相模はすぐに振り返った。 「仲原か」 「これから、運用科の部隊運用統括会議ですよ」 「直ぐに戻るよ。」 「服装も、戦闘服ですからね?制服じゃ無くて」 「わかってるよ」 「じゃあ、自分先行っとくんで」 そう言うと仲原は慰霊碑に一礼しそのまま走り出した。 「まだ仕事残ってたわ。じゃあな。また来るよ。」 そう言うと相模はその場で敬礼した。 その日の夜 幕僚総監を辞任した會澤は警務隊からの事情聴取が終わり、警衛隊の除隊が決まり荷物を車に運んでいた。 「會澤さん、本当に辞めるんですね」 笹本に言われ會澤はスーツケースをひきながら言った。 「最後にちょっと時間あるか?」 「時間ですか?」 「慰霊碑のところに行きたい。」 「わかりました」 数分後、慰霊碑前に着くと會澤は慰霊碑に刻まれた名前を見ながらその場にしゃがんだ。 「會澤さんの責任は無いと思ってます。高城に仕組まれたって事はわかってますから。」 「また高城か。」 「え?」 「お前が幕僚総監になったら1つ言っときたいことがある。」 「はい」 「内部に敵を作るなよ。部下は何があっても信じてやれ。仲間は信じてやれ。そしてよりよい組織にしてくれ。地域に国民に寄り添った組織にしてくれ。」 そう言うと會澤は慰霊碑に一礼しそのまま去っていった。 笹本はその場で敬礼した。 3日後 幕僚総監への就任が正式に決まった笹本は記者会見で、よりよい組織作り、新隊員教育の項目の見直しを行う事を発表した。 バイオテロ、サイバーテロにに対応できる隊員育成のための教育強化を訴えた。 そして代理 幕僚総監であった會澤を9代目幕僚総監として歴代幕僚総監名簿に名前を載せることを決め、除隊した會澤には警衛隊から幕僚総監退任金として約5億円が支払われた。 70年の悲劇。 こう呼ばれた2170年の出来事は警衛隊にとって日本にとって、悪夢の連続であった。 先が見えない闇の中でも悪夢に向かって走り続け 1280名の隊員が殉職、2250名の隊員が重軽傷。 多くの犠牲を出しながらも約30万人の警衛官は日本の未来を守りきったのだ。 これを勝利と呼ぶのか敗北と呼ぶのか各人の考えによるものであろう。
ULTIMATE〜Ground - Force 大地の守り人 第34話
主要登場人物一覧 真城大暉(23)…8代目主人公 警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 有邊翔(31)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊統括 隊士官 北丸魁真(51)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 1等幹士 辰巳愛斗(26)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 生島亮秦(41)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 2等幹士 會澤桂司(56) …警衛庁運用科 部隊運用室 理事官 2等将士 清塚翔(29)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 阿藤仁(26)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 基淳人(44)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊 管理官 隊尉 新野敦(51)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊長1等幹士 一織将太(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 相模恭介(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 仲原賢都(29)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 助教補佐 隊士長 鷹原宏也(48)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部 3等隊尉 西 寿梨(38)…警衛庁警務大隊 刑事課 課長兼 警務大隊 統括代理 3等将士 沖矢蒼真(33)…警衛庁警務大隊 刑事課 総務統括管理官 2等幹士 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ………………………………………………………………… 4階に到着するとそこは血の海と化していた。 「なんで?」 一織は周囲の状況に口を開けた。 「一織さん。何してんすか?早く行きますよ」 そう叫ぶと1人の隊員は一織に詰め寄った。 「鷹原さんに助けられた命ここで尽きるまでやるぞ」 一織が怒鳴ると隊員らは一斉に走り出した。 「助けが来たのか、おせーっすよ。」 息を整えながら止血している一織は自分の前に立っている隊員に声をかけた。 「沖矢 2幹ですか?」 「そうだよ。お疲れ様」 「お、お疲れ様です」 「西さん知らねーか?」 「西 3将ですか?」 「そうだ。あの奥の部屋に2人隔離されてるはずなんだ。助けに行くって言ってまだ来てない。あの人の事だ。そんなの簡単に行けるはずなのに」 「西 3将なら、」 「なんだ知ってんのか?」 沖矢が立ち上がると隊員は目をきょろきょろさせながら軽く俯いた。 「なんだよ。はっきり言えって。どうした?」 「沖矢2幹ですか?」 一織に声をかけられ沖矢は一織に目をやった。 「誰すか?」 「運用科の一織と言います。鷹原 3尉に言われて救出に来ました。」 「救出、そうか、あんたらでも身動き取れない状況じゃなかたっけ?」 「そうだったんですけど鷹原さんが助けに来てくれて。1度離脱して本部で待機してた頃に第2塔に警務隊の連中が突入したって聞いて。警務隊なんて戦訓(戦闘訓練)とかほぼしねー職種の奴らが入ったところで犠牲が増えるだけっしょって鷹原さんが」 「そうか、」 「敵はうちの分隊が何とか抑えてるんで早く2人のところ行きましょう」 そう言うと一織は沖矢のもとに駆け寄った。 その時だった背後から一織の名前を呼ぶ声がした。 「あ?」 一織が振り返った次の瞬間、銃弾が一織の頚部に命中した。 「う、………」 一織はその場で血しぶきを出しながら倒れた。 「一織さん、、」 沖矢が怒鳴ると一織は奥の部屋を指さした。 「早く行ってくださいよ。むこうに」 「あなたはどうすんすか?」 「俺のことはいいすから。ね?」 「ほっとける訳ないでしょ」 そう言い沖矢が動こうとすると数発の銃弾が沖矢の真正面に当たってきた。 沖矢はすぐに銃を構えた。 「分隊長、ここは任せてください。2人救出するのが先でしょう。早く行ってくださいよ」 1人の隊員は沖矢をその場に座らせ言った。 「やれんのか?」 「時間稼ぎっすよ。俺ら時間稼ぎしとくんで早く行ってください」 「わかった、」 そう言うと沖矢はその場に立ち上がると奥の部屋へと向かった。 「沖矢……さんの護衛役、誰かまわれ………よ」 一織は痛みを堪えながら周りにいた隊員に指示を出した。 「一織さん、何してんすか?早く離脱してください。」 そう言いながら1人の隊員は一織の頚部に布を巻いた。 「うるせーから、相模と真城を助けろ。お前らあの部屋に迎え。ここは俺が引止めすっから」 「そんなんできないでしょ。」 「うるせーから。早く行け」 そう叫ぶと一織は近くの壁に爪を立てながら立ち上がった。 「おもしれーな。そんなんで俺らとやろーってか?」 1人の男が叫んだ。 「ここは俺が殺る。お前らは早く沖矢の護衛だ」 「わかりましたよ」 隊員らは銃を構えながら奥の部屋へと向かった。 その頃 沖矢は息を整えながら部屋のドアを開けた。 部屋に入るとそこには、ベットに横たわる相模とガスマスクをつけた真城の姿があった。 「まじか。」 そう呟くと沖矢は急いで相模と真城をベットから立たせた。 「警衛隊の沖矢です。相模さんと真城さんですか?」 「所属言えって、俺らも警衛隊なんだから、よ」 そう言いながら相模は真城に目をやった。 「こいつ重症だ。こいつから助けてやってくれ」 「わ、わかりました」 沖矢はすぐに真城を背負うと部屋のドアを開けた。 すると部屋の前には数十人の隊員が待っていた。 「第2非常階段から行ってください。あちらです」 1人の隊員は廊下の奥にある第2非常階段を指さしながら叫んだ。 その数十人の隊員らの前には血だらけになりながら新政府軍の足止めを行う一織の姿があった。 「わかった。」 「おい若造。俺の事忘れんなや」 相模に怒鳴られ沖矢は軽く頭を下げた。 「第2非常階段からこの塔を出てそのまま衛生科の待つテントに向かいましょう。」 「お前の指揮下って訳か俺は。いいだろ笑」 相模が呟くと沖矢らは第2非常階段へと向かった。
ULTIMATE〜Ground - Force 大地の守り人 第33話
主要登場人物一覧 真城大暉(23)…8代目主人公 警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 有邊翔(31)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊統括 隊士官 北丸魁真(51)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 1等幹士 辰巳愛斗(26)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 生島亮秦(41)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 2等幹士 會澤桂司(56) …警衛庁運用科 部隊運用室 理事官 2等将士 清塚翔(29)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 阿藤仁(26)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 基淳人(44)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊 管理官 隊尉 新野敦(51)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊長1等幹士 一織将太(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 相模恭介(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 仲原賢都(29)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 助教補佐 隊士長 鷹原宏也(48)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部 3等隊尉 西 寿梨(38)…警衛庁警務大隊 刑事課 課長兼 警務大隊 統括代理 3等将士 沖矢蒼真(33)…警衛庁警務大隊 刑事課 総務統括管理官 2等幹士 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ………………………………………………………………… 「沖矢、前方はお前に任せる。」 「多分、あの1番奥の部屋です。2人いるの。ここしか道無いですよ。」 「んなのわかってるよ。見りゃわかんだろ」 「じゃあどうするんですか?」 そう言いながら沖矢は目つきを変えず銃を構え続けた。 「お前の横に窓あんだろ?そっから突破していく。俺が2人共助けてやるよ。」 「何言ってんすか?西さん」 「とにかくお前は支援にまわれ。目が合えばその引き金引けよな。な?」 そう言うと西はそのまま沖矢の横にあった窓を突き破りそのまま外に出た。 窓のすぐ外にはベランダがあり西はベランダからベランダへと渡りながら1番奥の部屋のベランダに向かった。 「逃がさんぞ〜」 ベランダを渡ってる途中、窓の向こうから怒号が何度も耳に入ってきた。 その時だった、下の階のベランダから数発の銃弾が飛んできた。 「まじかよ。」 そう呟くと西はその場に止まり銃を構えた。 「下からって事は、まじかー。ま、行くしかねーもんな」 そう呟くと西は銃口を下に向けながら走り出した。 「よっしゃ、これで、お……ま、まじかよ」 足を踏み外した西はそのまま下の階のベランダに落ちていった。 下に落ちた西を見て男は銃を発砲した。 西はすぐに身を守るためそのまま窓を突き破り近くの部屋に避難した。 「くっそ、また降り出しじゃねーかよ。」 西はその場に立ち上がりながら近くに銃を置いた。 次の瞬間、後ろから銃口を突きつけられた。 「おら、手をあげろ。こっちも必死なんだ。生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされてんだ。従ってくれや」 男に言われ西はゆっくりと手をあげた。 「わかってるかどうか知らねーから言っといてやる。俺ら警衛隊は国内の治安維持も立派な任務だ。どんな理由があってもな、俺らは下がれねーんだよ。」 そう怒鳴ると西は頭突きで男の姿勢を崩すとそのまま振り返った。 「やっぱり無理だったんだよな。警衛官相手に俺なんて散るだけなんだよ」 「何言ってるのかわかんねーけど」 「この場で殺してくれ。頼む」 そう言うと男はその場で土下座した。 「なんか深い理由がありそうだな。一旦、拘束させてもらうよ」 「え?」 「悪いな。死ぬよりかは全然ましだろ?」 そう言いながら西は男に手錠をかけた。 「ここでお前みたいな若者が自分の意思に関係なく殺されてるんだとしたら俺はそれを止めないと行けない。これからのためにもお前には証言してもらわなねーと困るんだよな。ほら、マスコミが今なんて言ってるか知ってるか?俺らのこと。税金で敗北した浮浪者だって笑 おもしれーよな。もう今の俺らにはすがれるものがあれば何でもすがる思いなんだよ。新政府軍に関する情報が面白いぐらいに無いんだ。その状態で戦えって言われても無理だろ?普通に考えて。だからそれなら情報収集のためならどんな奴でもそいつが情報知ってるんだったら誰かなんてどうでもいい。情報源もどうでもいい。ただすがりついて全て聞き出すだけだ。」 そう言うと西は軽く微笑んだ。 だがそんな一時はすぐに終わりを告げられた。 突然、窓ガラスが割れ、血しぶきが男の目の前に飛び交った。 男は思わずその場に転げるように倒れた。 しばらく経ち体勢を何とか整えながら立ち上がった時、目の前に目を開きながら倒れている西の姿があった。 「え、な、なんで」 男はすぐに窓の外に目をやった。 そこには、自分と同じ武装した男がこちら側に銃口を向けながら睨んでいた。 「なんで、そ、そんな。この人は何も、何も悪いことなんてしてないのに、」 男はその場でただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。 しばらくして、第2塔に突入してきた数人の警衛官によってその場で取り押さえられた。 「大丈夫なのか?本当に」 指揮所の中にいた鷹原に基が第2塔に目をやりながら声をかけた。 「何が?」 「いや、第2塔に部隊の展開方針変えたろ?そんな慌ててまで展開させる必要があったのか?って」 「警務隊の一部部隊が突入したと報告を受けた。生存の安否も含めて気になったので展開させた。それだけだ」 「上には報告まだだろ?」 「まぁそうだな。」 「これで負傷者1人でも出したらお前終わりだぞ?」 「出ねーよ笑」 「は?」 「一織って言う一番弟子が奮闘してくれる限り大丈夫だ。相模と並んで黄金世代だからな。あいつらの世代は」 そう言うと鷹原は基に目をやった。
ULTIMATE〜Ground - Force 大地の守り人 第32話
主要登場人物一覧 真城大暉(23)…8代目主人公 警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 有邊翔(31)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊統括 隊士官 北丸魁真(51)…警衛庁中部方面隊 愛知地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 1等幹士 辰巳愛斗(26)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊所属 2等隊士 生島亮秦(41)…警衛庁中部方面隊 山梨地区自衛科保安中隊 陸上科 第3区域機動第1作戦班 第3陸上小隊 小隊長 2等幹士 會澤桂司(56) …警衛庁運用科 部隊運用室 理事官 2等将士 清塚翔(29)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 阿藤仁(26)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊所属 2等隊士 基淳人(44)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊 管理官 隊尉 新野敦(51)…警衛庁自衛科方面隊統括本部 第1連絡中隊長1等幹士 一織将太(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 相模恭介(46)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 3等士官 仲原賢都(29)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部付き運用訓練員 助教補佐 隊士長 鷹原宏也(48)…警衛庁運用科 部隊運用室 運用訓練幹部 3等隊尉 西 寿梨(38)…警衛庁警務大隊 刑事課 課長兼 警務大隊 統括代理 3等将士 沖矢蒼真(33)…警衛庁警務大隊 刑事課 総務統括管理官 2等幹士 階級 隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監 ………………………………………………………………… 「こいつなんか顔色悪くないか?」 指揮所近くに設置してあるテントの中で休息を取る1人の守衛科隊員に目をやりながら西が呟いた。 「この人、犯人と対峙したらしくてかすり傷で何とか逃げてきたらしいんですけど、」 「そうか。かなり辛かったろうな。敵と対峙か。見るからに彼、若そうだしな」 「それよりなんで隊舎の方から突入してるんですか?」 「ん?」 「いや、俺ちゃんと報告したはずなんですけど」 「報告?」 「新政府軍が立て篭ってる場所ですよ。それと2人が隔離されてる場所も。」 「第2塔が怪しいんだろ?総合的に見て。塔何個あるんだっけ?」 「5つです。第2塔に2人が隔離されてるらしくて恐らくは敵主力部隊はそこにいるんじゃないかってあくまで俺の推測ですけど」 「俺らだけで行くか?第2塔」 「何言ってんすか?んなの無理でしょ。」 「なんで?」 「いや、その、人数もだし装備だって。100負けますよ」 「100負けんのか?」 「主力部隊だった時どうするんですか?一瞬でこちら側は全滅ですよ」 「全滅か。やってみねーとわかんねーと思うけどな」 「人数はどうするんですか?人員はかつかつのはずですよ。」 「人員の事、心配してんのか?」 「いや、心配って言うか。」 「それなら安心しろ。こいつら呼んでるから」 西が言うと奥からMPの腕章と武装した男たちがやってきた。 「特殊内部制圧部隊 第1急襲中隊です」 1人の男が名乗った。 「どうやって呼んで来たんすか?」 「あ?部隊長が俺の義父でな。ちょっと頼んだら一瞬よ」 「初耳っすよ。んなの」 「だろうな笑 誰にも言ってねーからな。これが俺の秘密兵器だってわけだ。」 そう言うと西は近くに置いてあった防弾チョッキをつけた。 「鷹原さんには後で俺から言っとく。さっさと行くぞ」 「わかりました」 西からの圧に負けた沖矢はその場で装備の装着を始めた。 午後1時 雨雲が顔を出してきた頃、西ら39名の武装した隊員らは真城、相模の身柄奪還のため動き出した。 化学研究所第2塔前に到着すると二手に分かれ塔の中へと進んで行った。 西、沖矢率いる第1分隊は正面突破で塔の中に入った。 第2分隊はロープを使い塔の屋上に向かった。 塔の中に入るとそこには暗号化されたセキュリティーに立ち塞がれる事になった。 「セキュリティーか。くそ、」 西が言うと沖矢は持っていた銃でガラス扉を突き破った。 「は?」 「どうしました?」 「いやいやいや、お前何してんの?」 「ドア壊しただけすけど何か?」 「いやいやいや、流石にそれは庇いきれんって。いくら事情が事情でも化研の建物内にある、それもこのドアを破壊するって。警務隊が何してんだよって話だろ?」 「そんなやばいことすか?」 「だってこれ作るのかなり金かかりそうだろ?始末書何枚書いたら許してくれんのかな。」 そう言いながら西は下に散らばったガラスの破片に目を落とした。 「始末書なら西さん。慣れたもんっしょ?」 「あ?」 「いやいやいやこないだも書いてたじゃないすか?窃盗容疑で検挙した隊員への暴力行為で」 「いやあれはな、あいつが悪いんだよ。」 「知らないすけどこのまま行きますよ」 そう言うと沖矢はそのまま非常階段を上った。 「そんな進んでわかるのか?」 「俺、元々、化学科希望だったんすよ。だから何回か見学来ててここの塔。」 「へぇー」 「この第2塔では、医官の指導もやってたりしてて医学が詰まった場所なんすよ。」 「医学でも化学科扱いなんだな。衛生科かと思ってたよ」 「衛生科はあくまで救命士、看護師とかそこまでらしいっす。研究者とか医者とかは化学科の隊員がなってることも多いらしいですよ。」 「へぇー」 「ま、興味持ったらいつでも聞いてくださいよ笑」 そう言いながら沖矢は4階のフロアに着いたところで非常階段から離れた。 「ここになんかあんのか?」 「ここに隔離室があります。感染者とか出た時用の隔離室です。これまでにも何回かあったでしょ。感染症。過去には自衛隊が使ってたなんて噂があるんすよ。」 「自衛隊時代からあんのか?ここは」 「そういう事っす」 そう言いながら沖矢は廊下に足を運んだ。 その時だった、奥の部屋から男が出てきた。 男は沖矢を見るなりその場で銃を構えた。 「交戦状態に入ったかもです」 沖矢が言うと後ろにいた西は背後にいた隊員らに手信号を送った。