いろは@新人作家

2 件の小説
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いろは@新人作家

かいのぎ いろはです🌱𓂃 𓈒𓏸 自己満で書いてます📖´-

隣のカップル

私の友達にカップルがいる。 愛情表現が苦手でおてんばなツンデレの彼女といつも彼女がかわいいとデレデレの彼氏。 私はもう日常茶飯事のように捉えてその光景を見ていた。 今日は鬼ごっこ。 私は彼女と勉強をしていた帰りに公園に寄った。そこには彼氏がいて、彼女を待っていた。 私はベンチに座って執筆をしていた。 彼氏が甘ったるい声で名前を呼びながら近づいていくと彼女は耳を真っ赤にして逃げていく。 それを逃げては彼氏が追いかけて2人は公園の周りをぐるぐると走り回った。 とうとう疲れた彼女は捕まって、抱きつかれても抵抗しなくなった。 2人は2人だけの世界に入った。 そんな2人を私は横目に見て、 「今日も幸せそうだ」 と、心の中でつぶやいた。

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わたしのおかあさん

美人で小柄で厳しくも優しい母だった。 私を叱っても次の日は「ごめんね、昨日は怒りすぎた」そう言って愛情をくれる。 そんな母が私は大好きだ。 小学五年生の暑い夏 両親が離婚した。 理由はよくわからなかった。父に聞いても母による育児放棄だとかなんとか。当時の私は消極的で自分の意見もはっきり言えないような臆病者でそれは嘘だと言えないまま、母と離れ離れになってしまった。 離婚した後は二年ほど父の実家でお世話になって、父はすぐ新しい女を見つけたのかその人と知らぬ間に再婚して、私たちは家族になった。 元々三姉弟だった私たちは五人姉弟の七人家族に増えた。 新しい母のことは名前で呼び、血の繋がっていない人から怒られ、罵声を浴びる日々。 暴力だって絶えなかった。 母が恋しい。 私は小五の自分を酷く憎んだ。 今の家族に母がいたとしたらどれだけよかったことか。そう思うだけでいつも涙が溢れる。 考えても運命には抗えない。 私のお母さんはずっとあなただけだよ。 たったひとりの「わたしのおかあさん」

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