夜愛_yoa

3 件の小説
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夜愛_yoa

歌と音色の秘密基地

毎日生徒で賑わう教室の廊下 声が飛び交う中、たしかに聞いた かすかに聴こえるギターの音 この音で人生が変わるー 今日も疲れた。 いつもうるさい教室にも男子にも。 本当に高校生?小学生にしか見えないんだけど。 まあそれは置いといて。今に始まったことじゃない。 男子に気づかれずに帰らないと絶対に絡まれる。 荷物を持ち、できるだけ存在を消した。 こんな時に結奈がいればなぁ。 私の友達「立花結奈」は、クラスの男子に立ち向かえる数少ない女子。 いつも遠回しに男子を見ている私とは違って、思ったことをはっきり言うすごい子。 そんな結奈は、今日部活で先に教室を出た。 仕方がない。帰宅部の私と違って忙しいから。 少し...いや、かなりがっかりしながら席を立った。 男子に絡まれずに無事教室を出れた。奇跡だ! 今日、嵐でも来るのかな? そんなことを考えていると 「〜♫♪」 かすかだけど楽器の音が聞こえた。 この音…ギターかな? 私は地獄耳だから大体は聞こえた。 でも音楽にだけはかなりの地獄耳。 自分が歌うのが好きだからかもしれない。 誰かが弾いているのかも。 私は音色が聞こえた方向に走っていった。 ここかな?….音楽室? 音楽室って放課後使えるの? まあまあまあ 「〜♫♪」 やっぱりここだ 中にいる誰かがメロディーを奏でだした。 …..いいメロディー …待って。この曲知ってるかも。 気がついたら壁によりかかって鼻歌をしていた。無意識に。 「やっぱり」 誰かが弾いた曲が当たって嬉しい。 「〜♪♫」 今度はなんの曲だろう また無意識に鼻歌をしていた。さっきよりも声がデカかったかも。 「また明日だ‼︎」 やっべ…叫んじゃった…。 「誰?」 音楽室の中から声が聞こえた。 こっちに来る… とにかく今は逃げよう。 玄関に向かって全速力で逃げた。 …大丈夫かな? はぁ…。久しぶりに全速力で走った。 とりあえず帰ろう。 明日も行ってみようかな。 この日放課後は初めて明日が楽しみと思わせるような放課後になった。

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歌と音色の秘密基地

  プロローグ 放課後、音楽室から流れているギター。 放課後、音楽室の外で聞こえる歌声。 あの日、初めて気がついた。

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メモリ

桜が舞う季節ー。私の思いもあの桜と一緒に舞ってゆくー。 今日は先輩の卒業式。明日から先輩に会えない。 最後に想いを伝えれば良かった。そう思いながら先輩の背中を見ていた。 卒業式が終わり、在校生は帰宅。 せっかく手紙作ったのに渡す暇ないじゃん。 心残りはあるものの家に向かって歩いた。 「優ー!写真とろー」 あっちこっちで先輩の名前が飛び交っている。 まあ、これでみんな会えるのラストだしね。邪魔者は消えないと。 早足で歩いていたら、 「美来ー」 …え? 私の下の名前で呼ぶ人なんて一人しかいない。 「先輩?」 なんで?あんなに女子に囲まれていたのに? 「写真とろーぜ」 どくん! やばい心臓が飛び出そう。 「わ、私でよければ」   パシャ。 「ありがと。俺がいなくても頑張れよ」 「はい…。お元気で」 笑顔で見送らないと。そう思っていたが一粒の涙が頬を垂れた。 また、また。 「泣くなよ。こっちまで泣けるじゃねぇか」 「どうして?」 「だって大切な人泣かしたくないから。」 大切な人…。私? 「まったく鈍感だな。俺は美来が好きだ。初めて声かけた時から。」そんなに前から。 「わ、私も!ずっと先輩好きだった。もう気持ちを伝えないで終わると思ってた。」 考えるより先に言葉がでた。 「ありがとう。じゃあ、離れていても一緒だな。これからもよろしく美来」 やっぱり先輩の優しいが意志のある声が好き。愛おしそうなものを見つめる瞳が好き。私を包み込んでくれるオーラも好き。 「はい!優さん」 桜の木の下で交わし合ったこの時間。私の一生のメモリー。 桜が舞う。風も私たちを祝福しているかのようにー。                                                     終

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