こだい
4 件の小説変わらないライバル
−2013年4月− 僕は親の仕事の影響でアメリカに行くことになった。何も知らない土地で言語がうまく伝わらない場所で不安がたくさんあった。 しかし、そんな僕の唯一の日本語が通じる場所があった。それは週1回の日本人学校だった。 そこで僕はこれからの人生に大きく左右する出会いを果たした。 小学1年生として入学した。 「俺はあゆ。よろしくな」 そう、あゆだ。彼が自分と今後ずっと関わりがあるとはこの時は思わなかった。 「俺はこう。よろしく」 2人はごく普通の小学校の友達として仲良くしていた。 −2016年− 僕は日本に帰ることになった。 あゆとは小学1年生の時に仲良かったもののその後クラスが一緒になることはなく、最後の方がほとんど喋らなかった。 日本に帰ってきて1年が経った時に僕はある大会に出た。陸上競技大会だ。 学校の代表として出て緊張しながらも優勝した。 ここから僕は陸上に興味を持ち中学校で陸上部に入りたいと強く思った。
あの日の景色をまた見れたら
「ねえ、話したいことがある…」 その文字を見て僕は色んなことが脳裏をよぎった またフラれる?それともなんか僕やらかした?など居ても立っても居られなかった 僕は急いで帰って自分の部屋に駆け込んで 「うん、わかった、30分待ってくれる?」 と返事をした 「ねえ、かいと、僕別れるかも」 「ええ?なんで急に?」 「こんなLINEが来て、」 (スクショを見せる) 「まじかよ、まずは自分が伝えたいこと言ってね」 「うん、覚悟して行ってくる」 (プルプルプルプルプル) 「あ、かや。話って何、?」 「あーうん、」 この時1分間沈黙が続いてかやが喋り出した 「私、こうたろうくんと友達に戻りたい。」 「え、いやだよ、俺なんかしちゃった?」 「そうゆうわけじゃないけど恋愛として好きじゃなくなった、」 「そっか、じゃあ別れようか...」 高校2年生の夏前僕はフラれた。 1日中泣いて、何をするのにも気力が出ず何も考えられない日々が続いた。 時が過ぎて、12月。 去年は世界が明るかったけど今年は違った。 学校の帰り、僕はあるところを通りかかった。 そこはクリスマスにかやとみたイルミネーションを見た場所だった。 「ここだったよな...」 そんなことを1人で呟きながら気づけば日が落ちるのを1人で待っていた。 しかし、いつになってもイルミネーションの光が点灯されることはなかった。 今年からイルミネーションは無くなってしまっていた。 もう一度、あの寒く澄んだ中それぞれが光を発してだいすきなきみが隣にいるあの景色をまた見ることはできなくなった。 「あー、あの日の景色をまた見れたらな。」
あの日の景色をまた見れたら
「これからよろしくね!こうたろうくん!」 「こちらこそよろしくね!」 「初デートどこ行こうね?」 「ねー!いろんなとこに行きたい! 「もうそろそろクリスマスだしかやと一緒に過ごしたいなー」 2人でそんな会話をかやの帰りのバスが来るまで話した。 「じゃあまたね!こうたろうくん」 「うん!また明日!」 −その夜− (プルプルプル) 「おい!かいと!やばい!」 「どうしたどうした。急に電話かけてきて」 「かやと付き合いました!」 「おいまじかよ!おめでとう!」 「ありがとう!ガチで嬉しい!!今まで応援してくれててありがとう!」 冬にフラれた僕は冬にもう一度恋が始まった。 街はイルミネーションの光と雪が綺麗に輝く12月になっていた。 「クリスマス一緒にご飯でも食べない?」 「食べたい!」 2人はクリスマスを一緒に過ごす約束をした 「メリークリスマス!」 「メリークリスマス!」 2人でご飯を食べ、イルミネーションをみた 僕にとってこのイルミネーションはただ光ってるだけには見えなかった。 寒く澄んだ空気の中をそれぞれが光を発していて横にはだいすきなひとがいる。 この景色は僕にとって忘れることないものだろうと感動した。 それから2人は年越しをして、水族館に行って、お互いの部活の試合を見に行ってたくさんの所に行った。 高校2年の6月。僕は部活に打ち込みながらかやと付き合ってとても充実した日々を送っている。 ある日、花火の広告を見つけた。かやと行きたいと思い、LINEをした。 「かやー、ここの花火大会いきたい!」 「あ、うん」 かやからは素っ気ない返事が来た。 僕はどこか違和感を覚えていた。確かに最近連絡を取れていなかった。 なにかあったのかと不安に思いつつ、またあの時みたいにフラれてしまうのではないかと恐怖で押しつぶされそうだった。 そこから僕は友人に相談した 「かいとー、かやのLINEが素っ気ない気がするんだけど気のせいかな、?」 「んー気にしすぎなんじゃない?」 「そう?」 「最近花火の約束したんでしょ?」 「うん」 「そしたら大丈夫っしょ」 「そっかー」 僕はそんな不安を持ちながらも部活の大事な大会が控えていた。先輩と最後のバトンをつなげる試合だった。僕はスタートラインに立ってスタートを切ったが結果は自分の走りが振るわず関東大会に進めなかった。 次の日、学校で落ち込んでる僕を友人は励ましてくれた。 「大丈夫か?」 「あ、うん、」 「大丈夫じゃないでしょ。よしマックいこ」 「え、うん」 友人に連れられマックにいってご飯を食べながらたくさん話した。 「ありがとう!少しスッキリしたわ!」 「よかった!これからがんばろうぜ」 たくさん話した後僕は友人と別れた。 帰り道を歩いているとLINEが鳴り響いた。 かやだった 「ねえ、話したいことがある...」
あの日の景色をまた見れたら
僕はフラれた。 喋るたびに白い息が現れる、1月。 学校から帰宅してこたつに駆け込み、みかんを片手にスマホを見ていた。 そしたら1通のラインが僕に届いた。 それは付き合って4ヶ月の彼女からだった。 彼女から来るLINEの通知に僕は頭が真っ白になった 「別れよ…」 ぼんやりと見えるその文字を見て初めての恋が終わった。 それから話をすることなく卒業式を迎え、彼女とは一生の別れをした。 時はすぎ、高校に入学した。 そこでは新しい友人、クラスメイト、先輩とこれからの高校生活に胸を高ぶらせていた。 「こうたろう!一緒にかえろーぜ」 駐輪場で友人に声をかけられた 「ちょっと待って!水筒忘れたから取ってくる!」 教室に水筒をとりに行くとそこには1人の女の子、川村かやさんがいた。 クラスでは喋ったことが一回もなかった。 川村さんとは喋ることなく水筒を持って出て行こうとしたが 「こうたろうくん、明日のテストいけそう?」 と、いわれた。 「え、あ、うん」 話しかけられたことにびっくりしながらも返事をした。 「頑張ろうね!!」 そう言われて、川村さんは帰って行った。 1人教室に取り残された僕はどこか不思議な気持ちを抱いていた。 中学校の最後失恋をしてから忘れていた感覚がまたするように感じた。 この日以来川村さんのことが気になり始め、話しかけようとした。 だけどあれ以来川村さんと喋るこちはなかった。 時間がすぎ暑い夏も終わりを迎え、涼しくなってきた9月。 席替えをした。いつも通りワクワクしながらくじを引き移動した。 どんな人がいるのかと周りを見ると後ろには川村さんがいた。 「こうたろうくんよろしくね!」 「よろしく、」 久しぶりに喋るためかすごく緊張した。 僕はそれからかやとLINEを交換して毎日夜遅くまで連絡をして喋っていた。 11月。日が落ちるのが早くなってきた時僕はある覚悟をした。 「僕、告白する」 友人にそう告げた。 「えー!まじか!がんばれ!」 と友人は背中を押してくれた。 そして11月のある朝、僕は緊張する気持ちをグッと抑えて学校に向かった。 いつも通り喋る中で、 「今日の放課後、掃除が終わったら駐輪場に来て欲しい」 そう伝えるとかやは 「わかった!掃除終わったらね!」 と、笑顔で返してくれた。 掃除の時間が終わり僕は友人に後押しされて駐輪場に向かう。 日が落ち初めてオレンジ色に輝く夕日の空の下、かやが歩いてきた。 緊張して、掃除の放送で音楽がうっすらとして聞こえない中僕は勇気を振り絞って伝えた。 「単刀直入にいうとずっとかやのことが好きです。僕と付き合ってください。」 そう伝えた。 「前に気になってる人がいると言った時、それはこうたろうくんのことだった。だけどまだこうたろうくんの知らないことが多いから今返事はできない。」 成功はしなかった。 だけど、僕は後悔はしなかった。むしろここからもっと仲良くなって付き合いたいと思った。 その夜いつものようにかやとLINEをしていると 「ねね、今度テスト終わったら2人で遊びに行かない?」 「え!いきたい!」 まさかのかやから遊びの誘いをしてもらった。 僕は嬉しくて、テストも乗り切れる気がした。 テストが終わり、12月の頭、僕は緊張な面持ちでデート場所に向かった。 そこには制服じゃなく、雰囲気が違った、かやがいた。 ボーリングをしたり、買い物をしたり、映画を見て1日を過ごした。 最後に僕たちはイルミネーションを見に行った。2人で綺麗なイルミネーションを見て写真を撮って座って話した。 少しの沈黙があったあとかやが喋り出した。 「今日はありがとう。すごく楽しかった。」 「こちらこそ!」 「前の告白に返事をしたいんだけど、、」 「え、うん、」 急なことに僕はびっくりした。 「えーと、今日はすごく楽しかったし、LINEしてる時も楽しくて、これからもこうたろうくんのこと知りたい。もし、よければ付き合って欲しいです。」 予想外の返事で僕は驚きと嬉しさが同時に込み上げた。 「僕も前から気持ちは変わってないです。付き合ってください。」 そして僕はかやと付き合った。