きつね天国

1 件の小説
Profile picture

きつね天国

キツネ好きでポンコツの多分人(18↓) Twitter名も きつね天国

私は犬

これはとある小さな村のお話… 私は犬だ… 私はいつも石の上座っている 今日は人がいっぱい来ている どうやら、お祭りのようだった みんなが綿あめや、りんご飴を買って食べている 私は食べれないから、食べれること自体が羨ましい… 私が住んでいるのは小さな神社だ 年に一度のお祭りは見ていて楽しかった。でも、私は見ているだけだった たまに人が私を見るが、特に珍しくも無いのであまり気にされない 小さな子供は、私を指さして言う「犬だ」ってね… でも、本当にそれだけだった、他の神社にも犬はいるらしいが私は此処を動かない 私は犬だ… その次の日に不思議な事は起こった その日は大きな音がした なんの音かは分からないが とても大きくて 五月蝿くて とても眩しかった… その大きな音がしてからだろうか? ここに人が来なくなったのは… 私は1人になった。 ほかの生き物は死んでいったのに、私は死ななかった。 何でなのだろうと思いながらも、私はこの神社を動かなかった。 ここが私のいるべき場所だと思っているからだ。 どんどん苔むしていく神社を見ていてどれ程時間が経ったかは分からない。 でも、私は久しぶりに人を見た。 その人達は不思議な姿をしていた。 私が見たことも無いような不思議なマークが付いた服を着ていた。 何かの調査に来たらしいが、私には関係の無い事だった。 結局、この神社にはそれっきり人が来ていない。 私はまだひとりぼっちだ、この村には賑やかさの欠片もなく… 生き物もいない、私以外何もいない。 どしてだろうか… あの大きな音が無ければ私は今も… あの人の賑やかさを感じられたのだろうか? この神社は人に捨てられたのだろうか? でも、私はこの神社を動かない。 動くことが出来ない… 私はあの賑やかなお祭りの頃のこの小さな村が好きだった。 でも、その頃の街並みはもう見れない、私が見たいと思っても変わらない。 私は犬だ… 石の上に座る… 神社を動かない… 石でできた犬だった…             読んで頂きありがとうごさいました。                         きつね天国

0
0
私は犬