答えより、景色を

深夜の会話には、不思議な温度がある。 昼間なら通り過ぎてしまう感情が静かな夜になると急に輪郭を持ち始める。 まるで暗闇の中でだけ咲く花みたいに、言葉にならなかった感覚たちがひとつずつ浮かび上がってくるのだ。 「人って、なんでこんなに違うんだろうね」 彼女はそう言って笑った。 その声は、答えを求めているというより、“違いそのもの”を愛している人の声だった。
しき
はじめまして、言葉にできない感情を言葉にしたくて始めました。